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土地活用

土地活用のプロによる三井不動産辛口レビュー|特徴・評判から注意点まで

三井不動産

土地活用を検討していて「三井不動産の土地活用」が気になっているけど、“三井不動産の土地活用って実際のところどうなの?、安心して任せても大丈夫なの?”と疑問を抱き悩んでいませんか?

結論としては、「対応エリアや建築コスト等の面で一定のデメリットもあるものの、三井不動産グループのノウハウを活かした三井不動産の土地活用は様々な点で評価が高く、特に初めて土地活用を検討するような方には総合的に相談できる優良業者」といえます。

このページでは、これまで土地活用のコンサルティングを業務として300人以上の土地オーナーの最適な土地活用について支援をしてきた筆者が、「三井不動産の土地活用の評判と注意点」について、以下の流れに沿って分かり易くご紹介します。

  1. 三井不動産の土地活用の総評
  2. 三井不動産の土地活用の特徴とメリット・デメリット
  3. 三井不動産の土地活用をおすすめな人とおすすめしない人
  4. 三井不動産の土地活用を検討する際に注意すべき10のポイント

このページをすべて読めば、「三井不動産の土地活用」についての理解が深まり、「自分にとってベストな土地活用」の検討に向けて、自信を持って第一歩を踏み出していただけるようになるでしょう。

土地活用が初めてで難しく感じる方は、このページを読んで大枠のイメージを持ったら、まずは複数の専門家に意見を聞くことをおすすめします。

その際に大事な注意点があり、建築会社や不動産会社等に直接電話をすることは絶対にやめましょう。なぜなら、この業界では電話をとった人が担当になるという慣習があるため、土地活用の専門家ではないレベルの低い担当がついてしまう・・・ということになりかねません

確実に複数業者の専門担当者と連絡を取りたい方は、NTTが運営するHOME4U土地活用などの信頼できる一括登録サイトを利用して、専門担当者からの連絡を待つことをおすすめします。

1. 三井不動産の土地活用の総評

三井不動産

 評価理由
実績★★★★★1941年設立、日本最大手の不動産ディベロッパー
規模(対応エリア)★★★★☆主に全国都市部とその周辺地域
対応力(対応種類)★★★★★全般的に相談可能、グループのノウハウ活用により全般的に強い
提案力★★★★★ノウハウや提案レベルは業界最高水準
価格帯(目安)★★★☆☆一般在来建築の為、経済情勢により上下するものの、基本的に高め
アフターサービス充実度★★★☆☆一般在来建築の為、基本的に保証は品確法に沿った10年間

上記をまとめると、三井不動産の土地活用は「価格帯の高さ」と「エリアが限定的」というデメリットはあるものの、最大手不動産ディベロッパーという圧倒的な実績・ノウハウの多さからくる「提案力」をはじめとして、総合的にレベルが高いといえます。

2. 三井不動産の土地活用の特徴とメリット・デメリット

三井不動産の土地活用を検討するにあたって、押さえておくべき特徴とメリット・デメリットについてご紹介していきます。

2-1. 三井不動産の土地活用の魅力的な3つの特徴

三井不動産の土地活用には、以下のような3つの魅力的な特徴があります。

  • 三井不動産グループのリソースやノウハウを活かした幅広い提案が受けられる
  • 新築・建替・リノベーション・売買等の総合的なワンストップコンサルティング
  • 業界大手で連結子会社の三井不動産レジデンシャルリース(三井の賃貸)の一括借上システム

三井不動産グループのリソースやノウハウを活かした幅広い提案が受けられる

三井不動産はグループ内に様々な不動産の専門領域を担当する企業が存在しており、三井不動産に相談することで、それらの企業のリソースやノウハウを活かした幅広い可能性の中から最適な提案がうけられます。

三井不動産の強み

そのため、都市部の土地等で様々な可能性が考えられるような場合や、初心者でどのように土地活用の検討を進めればよいかがわからないような人には非常におすすめの業者です。

新築・建替・リノベーション・売買等の総合的なワンストップコンサルティング

三井不動産は大手不動産ディベロッパーであり、レッツプラザでは三井不動産グループの各専門性を活かせるため、等価交換や定期借地等の専門性の高い土地活用やリノベーション、売買等も含めてほぼ全ての種類の土地活用についてワンストップでコンサルティングを受けることができます。

三井不動産でできること

大概、建築会社には得意・不得意分野があり、提案内容や種類が偏ったりする傾向がありますが、三井不動産の土地活用ではそのような心配がなく、安心して相談できます。

業界大手で連結子会社の三井不動産レジデンシャルリース(三井の賃貸)の一括借上システム

三井不動産の土地活用では、子会社の三井不動産レジデンシャルリース(※規模やエリアによっては三井ホームエステート)による一括借上システム(サブリース)を利用して空室リスクをヘッジした土地活用を行うことができます。

三井サブリース

三井サブリース

三井不動産レジデンシャルリースは三井不動産グループで建築した都心の超高級賃貸マンション等の管理も行っており、一般の賃貸からコンシェルジュ付きの高級賃貸まで幅広く対応できる大手賃貸管理業者です。

対応力や対応レベルは業界最高水準といえますので、安心して大切な建物や賃貸管理を任せることができます。

また、2023年の三井不動産レジデンシャルリースの賃貸住宅管理戸数は、全国規模で業界19位の7万9千戸以上という非常多くの実績があり、確かな実績に基づく安心感があります。

全国賃貸住宅新聞公表 2023年賃貸住宅管理戸数ランキング(全1,093社)より
順位社名(本社所在地)管理戸数前年実績
1位大東建託グループ(東京都港区)123万339戸120万2245戸
2位積水ハウスグループ(大阪府大阪市)69万1635戸67万4125戸
3位大和リビング(東京都新宿区)65万2017戸61万8231戸
4位レオパレス21(東京都中野区)56万1231戸56万7314戸
5位東建コーポレーション(愛知県名古屋市)26万6477戸26万611戸
6位ハウスメイトグループ(東京都豊島区)24万3686戸23万7788戸
7位東急住宅リース(東京都新宿区)12万9193戸11万6619戸
8位スターツアメニティー(千葉県千葉市)12万2649戸
9位旭化成不動産レジデンス(東京都新宿区)11万6407戸11万1050戸
10位SEIWAグループ(東京都千代田区)11万5762戸10万5199戸
11位リロパートナーズ(東京都新宿区)11万1093戸9万4450戸
12位長谷工ライブネット(東京都港区)10万9815戸10万6480戸
13位JPMC(東京都千代田区)10万8178戸10万6943戸
14位ビレッジハウス・マネジメント(東京都港区)10万5150戸10万4918戸
15位タイセイ・ハウジーホールディングス(東京都渋谷区)9万6555戸9万4898戸
16位パナソニック ホームズグループ(大阪府豊中市)9万5670戸9万2145戸
17位APAMAN Ptoperty(東京都千代田区)9万637戸9万532戸
18位ジェイ・エス・ビー(京都府京都市)8万6175戸8万1333戸
19位三井不動産レジデンシャルリース(東京都新宿区)7万9801戸7万6337戸
20位積水化学工業(東京都港区)5万7777戸5万7732戸

2-2. 三井不動産の土地活用のメリット

三井不動産の土地活用のメリットは大きく以下の5つが挙げられます。

  • 種類を問わず全般的に相談可能(対応力は業界最高水準)
  • ブランド力がある
  • 提案力に定評がある
  • 一般在来建築であるためプランの自由度が高い(自由に設計可能)
  • 業界大手で連結子会社の三井不動産レジデンシャルリース(三井の賃貸)の一括借上げが利用可能

三井不動産の土地活用の最大のメリットは、「土地活用のあらゆるメニューに高次元で対応できるレベルの高さと三井不動産というブランド力の高さ」といえるでしょう。

やはり、最大手不動産ディベロッパーとして自社や自社グループ内で大小数々の不動産関連プロジェクトを手掛けていることから、土地活用のあらゆるメニューに対して高次元で対応してもらえる安心感や、“三井不動産が手掛けた”という事実により得られる消費者からの信頼イメージ等のブランド力は非常に大きなメリットです。

また、企画・建築だけでなく、建築後の経営・管理についても、グループ内の実績豊富で信頼できる三井不動産レジデンシャルリース等で一括借上やサポートが受けられる点も安心感があります。

さらに、三井不動産の土地活用では、基本的に鉄筋コンクリート造(RC造)や一般鉄骨造等の一般在来建築となるため、決まった規格の中で設計する工業化建築とは異なり、自由に設計でき、外観やプランのオリジナリティを出したいといったニーズのある人にも向いています。

2-3. 三井不動産の土地活用のデメリット

逆に、三井不動産の土地活用のデメリットには大きく以下の3つが挙げられます。

  • 価格帯が高め(低予算で短期投資志向の人には不向き)
  • 対応エリアが限定的(エリア外はグループ会社が担当)
  • 一般在来建築のため工業化建築と比較して工期が長い

三井不動産の土地活用の最大のデメリットは、やはり「価格帯の高さ」と「対応エリア」といえるでしょう。

三井不動産の土地活用は対応力や提案力は業界最高水準といえますが、当然のことながら、その分価格帯が高くなりがちです。

さらに、自社工場で独自の建築部材を製造している「工業化建築」と異なり、一般の市場から建築部材を調達する「一般在来建築」であるため、経済情勢による市場価格の変動の影響をダイレクトに受けやすいという点や、一般在来建築の場合にはどこでもそうですが、建築工事自体はゼネコンへ下請け発注するという仕組みからも比較的価格は高めになります。

また、大手ハウスメーカーのように各都道府県に事業所があるというような規模はありませんので、地方や郊外等では対応できない場合があるというのもデメリットでしょう。

さらに、工業化建築と比較すると一般在来建築は、図面作成や建築確認申請及び工事の期間が長いというデメリットもあります。規模や種類等にもよりますが、工業化建築と比較すると完成までに数ヶ月長く時間がかかります。

3. 三井不動産の土地活用をおすすめする人とおすすめしない人

当然のことながら、全ての面で完璧な業者など存在しませんので、自分のニーズや条件と照らして最適な業者を見極めることが大切です。

これまでの評価を踏まえて、「三井不動産の土地活用をおすすめする人としない人」について以下にまとめております。

3-1. 三井不動産の土地活用をおすすめする人

特に以下の7つのタイプの人には三井不動産の土地活用をおすすめします。

  • 初めて土地活用を検討する人
  • 規模の大きな土地や不動産を所有している人
  • 都市部の不動産を所有している人
  • 様々な可能性の中から幅広く検討したい人
  • 安心できる業者に総合的に任せたい人
  • オリジナルデザインにこだわった建物を建てたい人
  • 一括借上げを前提に検討したい人

前述のとおり、三井不動産の土地活用の最大のメリットは、「土地活用のあらゆるメニューに高次元で対応できるレベルの高さと三井不動産というブランド力の高さ」です。

そのため、企画から建築・経営管理まで総合的に安心できる業者に任せてしまいたいという人やそもそも初めての土地活用で総合的に任せてしまった方が良い人には最適の業者といえます。

また、都市部の土地等で、単純な自己建築以外にも等価交換や定期借地等、様々なスキームによる土地活用を検討したいといったニーズにも高次元で対応可能な数少ない業者でもあります。

さらに、一般在来建築の自由設計でオリジナリティのある建物を建てたい、一括借上等建てた後の経営サポートまで安心できる業者に相談したいといったニーズの人にもおすすめの一社です。

3-2. 三井不動産の土地活用をおすすめしない人

逆に、以下の3つのタイプの人には三井不動産の土地活用はおすすめしません。

  • 予算を抑えて短期的な土地活用を検討したい人
  • 地方や郊外の土地を活用したい人
  • 長期保証のある工業化建築で検討したい人

三井不動産の土地活用のデメリットにもあるとおり、基本的に価格は高めであることから、10〜15年程度の短期視点での土地活用を検討したい人にはあまり向かない業者といえます。

また、高価格帯であるという観点からもそうですが、対応エリアの観点からも、地方や郊外の土地を活用したいという人にもおすすめではありません。

さらに、前述のとおり、工業化建築では規格や部材があらかじめ決められているため、一般の在来建築と比較して「性能・品質が一定している」「建築工期が短い」「保証が充実している」等のメリットがありますが、そのような工業化建築で検討したいという人にもそもそも向かない業者でもあります。

4. 三井不動産の土地活用を検討する際に注意すべき10のポイント

三井不動産の土地活用を検討する際の流れは概ね以下の通りです。

「土地活用の検討〜経営・管理」までの流れ

上図のような一連の流れの中では大きく分けて以下のような注意点があります。

  • 検討フェーズにおける5つの注意点
  • 建築フェーズにおける2つの注意点
  • 経営・管理フェーズにおける3つの注意点

以下、それぞれ順を追って解説していきます。

4-1. 検討フェーズにおける5つの注意点

「土地活用の検討〜経営・管理」までの流れ

建築後に大きく計画を変更することが困難な土地活用においては、検討フェーズが最も大切であるといえますので失敗することのないよう慎重に検討を進めるべきです。

三井不動産の土地活用の検討フェーズで注意すべき点は大きく以下の5つです。

  • 提案内容についての根拠(マーケティング結果等)を提示してもらう
  • 設定賃料の根拠と将来の下落リスクについて見通しを説明してもらう
  • 提案内容は最低2・3回は練り直してもらいブラッシュアップを図る
  • モデルルームではない実際の物件を複数見せてもらう
  • 必ず複数社比較して価格交渉してから決める

※ワンポイントアドバイス!

業者相談の際に、いきなり問い合わせるのが不安という方は、まずは資料請求をすると良いです。

資料請求をすれば、基本的に最寄りの専門部署に回され、電話等による簡単な質問の後、必要なカタログを送ってもらえ、本格的な提案を受ける前に事前検討ができるため最も気楽で効率的な方法です。

提案内容についての根拠(マーケティング結果等)を提示してもらう

後からの大きな計画変更が困難な土地活用において、現在の需要と供給及び将来の展望等のマーケティングには最も大切な項目です。にもかかわらず、実際の土地活用の検討現場では意外とこのマーケティングがなおざりにされているケースを多く見てきました

マーケティングをなおざりにすると、空室リスクが大きく高まってしまい、「いざ建築が完了して経営を始めようと思ったら借り手がつかない」などというようなことになると、その先何十年も苦労することになってします。

そうならないためにも、必ず提案内容についての根拠(マーケティング結果等)を提示してもらい、様々な角度からしっかりと慎重に検討してから決断するようにしましょう。

設定賃料の根拠と将来の下落リスクについて見通しを説明してもらう

土地活用の検討段階では、設定賃料もあくまで想定の見込み賃料でシミュレーションされていきます。また、賃料については単純にエリアや大きさ等だけではなく、募集会社の募集力や建物のグレード等によっても変わってくるため、業者によって多少の差が出るポイントでもあります。

そのため、「想定されている見込み賃料が本当に相場と比較して妥当なのか」ということと、「将来的な下落リスクについてはどのように考えて想定しているのか」という点についてはしっかりと押さえた上で、自分自身も納得しておく必要があります。

将来の経営に大きく影響を与えるポイントですので、単純に、出された提案書をみて安易に検討するのではなく、しっかりと確認して納得のいく判断をするようにしましょう。

提案内容は最低2・3回は練り直してもらいブラッシュアップを図る

土地活用の提案では、土地活用の目的及び所有地の立地条件や建築条件等から、各業者がそれぞれ「これがベスト」と思う提案を持ってくるため、何度も出し直してもらっても大きく変わらないと思いがちですが、それは大きな間違いです。

当然、最初から各業者は真剣に検討した提案も持ってくるものですが、プランを練り直して多少変更するだけで賃料収入が増やせたり、無駄な建築コストを抑えられたり、ターゲット層を多少広げるだけで設定賃料が上げられたり等と、じっくり練り直し検討することでブラッシュアップできることがほとんどです。

仮に、初回の提案で自分の満足レベルをクリアしていたとしても、「さらに賃料収入を上げられるようなプラン上の工夫はできないか」「構造や仕様・設備等を見直すことで同じ効用のままで無駄なコストを抑えられないか」等の依頼を出し、最低2・3回は練り直してもらいブラッシュアップを図るのが賢明な方法です。

モデルルームではない実際の物件を複数見せてもらう

図面やパースによる説明だけでは実際に建った際のイメージをしっかりと持つことは難しい上、使われる建築部材や設備の質感やグレード感、施工の品質等は実際の現場を見てみないと正確にはわからないため、決断する前に必ず実際の現場をみせてもらうべきです。

その際、見せるようにつくられた営業用のモデルルームではなく、実際に一般のオーナーから請け負って建築した物件を複数見せてもらうことで、その業者のありのままの物件を確認することができます。

綺麗に作り込まれた外観パース等だけで判断せず、必ず現場確認をするようにしましょう。

必ず複数社比較して価格交渉してから決める

これは建築に限った話ではありませんが、競合相手がいるかいないかで、最終的な成約価格には大きな差が出てくるケースがほとんどです。

業者からしても、価格で競合に負けてしまうと何も得られませんが、多少値引きをしてでも競合に勝てれば一定の利益が得られることから、「最終的に価格が原因で負けるかもしれない」という段階になれば概ねほとんどの業者は価格交渉に応じてくれます。

仮に、直接的な値引きが限界でできないとしても、何かしらのより良い条件や付加価値を提示してもらえる可能性も高いです。

そのため、必ず最終決断をする段階では複数社を比較して価格交渉してから決めるようにしましょう。

比較対象は可能な限り多い方が良いですが、複数社に直接相談するのは多少手間が掛かり大変ですので、最も簡単で便利な方法として一括資料請求サービスの活用がおすすめです。

『一括資料請求サービスを活用するメリット』

一括資料請求サービスを活用すると、相談者の「住所」や「建築地」「相談内容」などをもとに最適な専門部署に繋いでもらえます

また、一度に複数社にまとめて依頼できるので、手間を掛けずに多くの業者を比較することができます

土地活用の一括資料請求サービスを行っている会社は10社以上ありますが、私が対応エリアや対応種類、参加企業・実績等の観点で、いろいろと比較した上で、総合的に最もおすすめなサイトは大手NTTデータグループ会社が運営していて信頼性抜群の「HOME4U土地活用です。

home4u土地活用

まずはこのサイトから一括資料請求して情報収集した後に、気になる業者に本格的に相談するとよいでしょう。

HOME4Uには、不動産売却など土地活用以外にも色々なサービスがありますので、下記の土地活用専用の公式ページから一括請求するとよいです。

HOME4U(ホームフォーユー)土地活用https://land.home4u.jp

4-2. 建築フェーズにおける2つの注意点

「土地活用の検討〜経営・管理」までの流れ

業者選定・契約と建物の詳細な打ち合わせが完了したら、建築フェーズに入っていきますが、このフェーズで注意すべき点は大きく以下の2つです。

  • 余裕を持った工期を設定してもらう
  • できれば決算月の月末(3月末と9月末)の竣工・引渡しは避ける

余裕を持った工期を設定してもらう

建築会社の売上の計上方法には、期末時点での工事の出来高に応じて計算する出来高方式と建物が完成して引渡しをした時点で全額を売上計上する引渡方式の主に2種類の計上方法があります。

どちらの計上方法かは業者によって異なりますが、いずれにしても早く工事を完成させた方が売上が早く上がり全体的な生産性も上がることから、あまり余裕のない工期を設定されがちです。

当然、オーナーからしても早く完成した方が早く収入が入ってくる等メリットも多いのですが、工期に余裕がないと突貫工事で施工が雑になってしまう等のリスクもあるため、きちんと余裕を持った工期を設定してもらうようにしましょう。

※ワンポイントアドバイス!

「どの程度であれば余裕のある工期か」は建物の種類や構造・規模等によって異なるため、一概に言えませんが、工事が始まって実際に作業を行う現場の職人さんと会話すると、設定されている工期が適切かどうかの本音が聞けることが多いです。

できれば決算月の月末(3月末と9月末)の竣工・引渡しは避ける

期末になると少しでも売上を上げようという心理が働き、多少無理をしてでも頑張って完成させるといったようなことは建築に限らず世の中全般でよく起こり得る話ですが、そういったケースでは大概品質が落ちがちです。

さらに、もともと期末には仕事が立て込むものでもありますので、敢えて仕事が立て込み品質が落ちる可能性の高い時期に引渡しを設定するのは多少リスクがあると思います。

建築の場合は、金額も大きく現場の職人さんの作業がダイレクトで品質に影響を与えますので、できれば決算付きの月末(三井不動産の場合は3月末と9月末)の竣工・引渡しは避けて、同月でも中旬や上旬等比較的ゆとりのある時期に設定してもらうようにしましょう。

4-3. 経営・管理フェーズにおける3つの注意点

「土地活用の検討〜経営・管理」までの流れ

建物の竣工・引渡しを終えたら、いよいよ経営・管理フェーズに入っていきますが、このフェーズで注意すべき点は大きく以下の3つです。

  • 一括借上げの場合でも賃料査定は複数の業者から取った上で交渉して決める
  • 借上げ料率・賃料固定期間・賃料支払い免責期間については交渉する
  • 将来の修繕予測を立ててもらい、毎月の賃料収入の中から修繕積立金を積立てる

一括借上げの場合でも賃料査定は複数の業者から取った上で交渉して決める

賃貸経営の場合、自己経営・一般管理・一括借上(サブリース)といった大きく3つの経営方式がありますが、いずれの方式でも借り手を募集する際にどの程度の賃料が妥当であるかを判断するためにも、複数の不動産業者から賃料査定を取るのが一般的です。

その際、前述の通り、その業者の募集力や物件グレードの見立て方の違い等によって査定賃料にも差が出てくるため、なるべく複数の業者から査定してもらい、その賃料の根拠と将来の下落リスクについても確認するのが賢明です。

当初から一括借上の前提で計画を進めてきた場合であっても、一括借上契約を結ぶ前に複数の業者から賃料査定をしてもらい、再度詳細な検討を行った上で、条件交渉をしてから決めるようにしましょう。

借上げ料率・賃料固定期間・賃料支払い免責期間については交渉する

一括借上の場合には、募集賃料以外にも「借上げ料率」「賃料固定期間」「賃料支払い免責期間」の3つの項目が非常に大切です。

募集賃料はある程度の相場があるため、仮に最初に高く設定しても相場に合わせて変動していくものですが、「借上げ料率」「賃料固定期間」「賃料支払い免責期間」の3つの項目は、借上業者の営業努力(自社の利益を減らして条件をよくする)によって変動するため、完全に交渉次第といえます。

借上げ料率を1〜2%程度上げてもらう、賃料固定期間を2年間延長してもらう、賃料支払い免責期間を1ヶ月短くしてもらう、等できる限り有利になるように交渉してから決めるようにしましょう。

将来の修繕予測を立ててもらい、毎月の賃料収入の中から修繕積立金を積立てる

当然のことながら、建物は経年劣化していくため、いずれ修繕をする必要が出てきます。

どの程度の期間でどんな内容の修繕が必要かは、建物の構造やグレード・立地環境等によって変わるため一概にはいえませんが、長期的に見ると数百万〜数千万円単位のなかなか急には用意できないような大きな金額になってくるため、当初からきちんと計画的に積み立てておくべきです。

そのため、外装や内装・設備等それぞれ「いつ頃、どのような修繕が必要で、いくらぐらい掛かるか」を建築業者と管理業者から見立ててもらい、それを月割りにした金額を毎月の賃料収入の中から積み立てるようにしましょう。

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。

三井不動産の土地活用についての理解が深まり、所有地の活用についての疑問や悩みが大きく解消できたのではないでしょうか。

所有地の条件や土地活用の目的に照らして、最適な活用方法や選ぶべき業者は人それぞれ異なりますが、土地は所有しているだけでも毎年安くない税金が掛かりますので、折角の土地を負の資産にしないためにも、積極的に活用して収益を生み出す方法を検討するのが得策だと思います。

本ページでは「三井不動産の土地活用の評判と注意点」について、重要なポイントは出来る限り網羅的にご紹介してきましたので、上記の内容をしっかりと理解した上で行えば、きっと後悔しない土地活用ができるでしょう。

土地活用は、後からの計画の変更が難しいため、時間をかけてじっくりと最適な方法を検討するべきです。ご自身のニーズに合わせて、最適な土地活用を比較検討してみて下さい。

将来的なニーズのある人は、大手NTTデータグループ会社が運営していて信頼性抜群のHOME4U土地活用などの一括資料請求サービスを利用しながら、早めにまずは事前情報収集から検討を始められることをおすすめします。