(当サイトは一部プロモーションが含まれます)
賃貸

賃貸の契約期間の全知識|違約金からお得に更新するためのコツまで

「賃貸の契約期間は一般的に何年間?」「契約期間中に解約できる?」など、賃貸の契約期間に関して疑問に思っていませんか?

賃貸の契約期間は、一般的に2年間が多いですが、物件によって数ヶ月〜5年などバラバラで、契約期間中に解約することによって違約金も発生することがあります。

このページでは、大手不動産会社に5年勤務し、現在も賃貸部門で働く筆者が以下の流れで管理費についてご紹介します。

  1. 賃貸の契約期間に関する取り決めと2つの契約形態
  2. 更新にかかる費用と賃料を安くする交渉術
  3. 物件ごとに契約期間が異なるのはなぜ?具体的な4つのケース

すべて読めば、賃貸の契約期間に関することから、更新時の家賃交渉術まで知ることができるので、契約で失敗しない全ての知識が身につきます。

1.賃貸の契約期間に関する取り決めと2つの契約形態

契約条件の一つである契約期間は、大半が2年間として契約を交わすことが多いです。

ただ、物件によっては半年/1年/3年/5年など、さまざまな契約期間が設定されていて、物件ごとに解約に関する条件が異なります。

1-1.契約期間は貸主が自由に決めている

貸主が契約期間を設ける理由は、定期的に入居者・賃料を見直したいという理由と、更新料を細かく徴収したいという理由があります。

1年では短すぎるし、3年では長すぎる、といった曖昧な理由から2年契約が多くなっているだけなのです。

そのため、契約期間中は借り続けないといけないわけではなく、途中での解約も可能です。

1-2.契約期間中の解約は違約金が発生することがある

途中解約は問題なくできますが、物件の契約条件によっては”短期解約に伴う違約金”を請求される恐れがあります。

一般的に多い条件だと、「1年未満の解約で違約金1ヶ月分」です。ただ、すべての物件に違約金が設定されているわけではなく、下記の条件だと設定されやすい傾向があります。

  • 礼金0の物件
  • フリーレント付きの物件(フリーレント:一定期間の家賃がタダになること)
  • 値引き交渉した物件

主に契約時の条件が借りる人にとって有利なときに、見返りとして設定されます。

この短期解約違約金が設定されている場合は、契約書の「乙からの解除」または「特約事項」に以下のように記載されているでしょう。※乙:借りる人|甲:貸す人

”乙からの申し出による1年未満の解約の場合は、家賃1ヶ月分を違約金として甲に支払う”

フリーレント付き物件は要注意

1年未満の短期解約違約金と、フリーレントに対する違約金が設定されている物件を、1年未満に解約すると合計2ヶ月分の違約金を請求される恐れがあります。

また、短期解約の違約金発生が1年未満の条件でも、フリーレントの違約金発生が2年未満の条件になっているケースもあったりします。

このように、物件の契約条件によってさまざまな違約金が設定されているので、途中解約するときは契約条件を把握することが大切です。

1-3.賃貸物件の契約は2種類ある

2章で詳しく解説しますが、賃貸契約は更新することによって長く住み続けることができます。

ただ、更新の考え方は以下2種類の契約形態によって分けられています。

  • 普通借家契約ふつうしゃっかけいやく
  • 定期借家契約ていきしゃっかけいやく

普通借家契約とは

賃貸物件の大半が普通借家契約で、よほどのトラブルを起こさない限り、何十年でも更新して住み続けることが可能です。

定期借家契約とは

一方で定期借家契約は、期間が限定されている契約で基本的に更新は不可です。ただ、物件によっては”再契約”という形で住み続けることも可能です。

長く住みたいなら普通借家契約が理想

普通借家であれば更新することによって住み続けることが可能なので、賃貸契約は普通借家が理想といえるでしょう。

1-4.契約書にすべての条件が書いてある

この章で契約期間や契約形態のことを解説してきましたが、あなたの住んでる物件の契約条件はすべて契約書に書いてあります。

解約する場合は違約金が設定されているか、年数の縛りはクリアできているかを確認しましょう。

一方で、更新したい場合は普通借家と定期借家のどちらか確認して、定期借家の場合は管理会社に連絡して再契約できるか聞いてみましょう。

定期借家で更新ができない場合

定期借家で更新できない場合は、新たに引越しすることになるかと思います。

その場合、改めて物件探しをするとき役立つように、3章「契約期間が物件により異なる理由と具体的な4つのケース」を確認しましょう。

2.更新にかかる費用と賃料を安くする交渉術

この章では、契約を”更新”または”再契約”するときの費用について詳しく解説していきます。

また、更新するときに役立つ賃料を安くする交渉術も併せて紹介します。

2-1.契約が切れる日の3ヶ月前ぐらいに通知が届く

物件により多少前後しますが、契約が終わる日の3ヶ月前ぐらいに「更新に関する案内」が郵送で自宅に届きます。

そして、契約内容と契約期間を確認してから、更新するか・しないかを検討して、回答するながれになります。

2-2.更新料は”新賃料の1ヶ月分”が一般的

賃貸の更新料は”新賃料の1ヶ月分”が一般的な相場となっていますが、関西やその他の地方では更新料が不要なことも多いです。

また、更新料には明確な定義やルールがないので、貸主が自由に決めることのできる費用となります。

ただ、東京では7割以上の物件が更新料を払う契約になっているので、払うのが当たり前と思っていた方がいいでしょう。

新賃料とは更新後の新たな賃料のこと

「更新に関する案内」に書いてある、更新後の新たな賃料が”更新料”になります。

また、更新料には管理費/共益費は含まれないので、仮に「賃料10万円/管理費1万円」の場合、更新料は”10万円”となります。

そのほかにかかる費用

更新料のほかに、火災保険料を新たに2年分払う必要があります。金額は契約したときと同額ですが、主に1万円〜2万円です。

また、家賃保証会社と契約していれば保証会社の更新料も必要です。主に1年に1回更新するので、すでに1年前にも更新している可能性はあります。

金額は1万円もしくは賃料10%程度が相場なので、保証会社の契約書を確認してみましょう。

2-3.家賃交渉をして賃料の値下げを狙う

新たな賃料を値下げできれば自動的に更新料も安くなるので、貸主には「更新後の新たな賃料を安くしてほしい!」と交渉することが下記の理由からおすすめです。

  • 安くするための交渉材料を用意しやすい
  • 更新後の賃料も下がるので長い目で見ると得できる

むしろ、更新のときは、大家さんが家賃を見直す唯一の機会なので、契約中で1番交渉しやすいタイミングといえます。

ただし、「値下げするなら出ていって欲しい」と考える大家さんも多いので、うまく行かないことも多いです。その場合は、言われた通りの更新料を支払い、更新しましょう。

2-4.家賃交渉を成功させる2つの材料

新賃料を安くするためには、しっかり材料を用意してから管理会社に交渉しましょう。

「この人なら安くしてあげよう」「これなら安くするしかないな」と思わせることが重要なので、以下の2つを検討材料の参考にしてみましょう。

  • 入居中に滞納やトラブルがない
  • 近隣の相場と比較する

入居中に滞納やトラブルがない

契約から更新までの期間に滞納や近隣とのトラブルがない入居者であれば、「このままずっと入居してほしい」と思われる可能性が高いので、以下のようにメールを送ってみましょう。

○○不動産 担当○○様

お世話になっております。

○○マンション○○号室に入居している○○です。

この度、更新の案内を送付頂きありがとうございました。

今回、連絡した理由としては、更新後の家賃に関してです。

私は、契約時から現在まで、家賃の滞納や迷惑となる行為は一切していないことから、

更新後の家賃を○○円減額して頂きたく存じます。

○○円減額して頂けるなら、この物件で更新を考えておりますが、一切の減額が難しいようであれば、他の物件への引越しを検討している状況ですので、一度検討いただき、1週間後までに回答をお願いします。

身勝手な申し出となり大変恐縮ですが、ご検討よろしくお願い致します。

近隣の相場と比較する

契約したときから2年経てば、自然と家賃相場も落ちてくることが予想されますので、同じマンションや近隣マンションの値段を確認して、以下のようにメールを送ってみましょう。

○○不動産 担当○○様

お世話になっております。

○○マンション○○号室に入居している○○です。

この度、更新の案内を送付頂きありがとうございました。

今回、連絡した理由としては、更新後の家賃に関してです。

賃貸の募集サイトに隣の部屋が1年前から○○円安く募集されているので、相場に合わせていただけないでしょうか。

私の部屋も○○円安くなるなら更新を考えておりますが、一切の減額が難しいようであれば、他の物件への引越しを検討している状況ですので、一度検討いただき、1週間後までに回答をお願いします。

身勝手な申し出となり大変恐縮ですが、ご検討よろしくお願い致します。

交渉時は回答の期限を設ける

交渉時は回答期日を設けないとダラダラと回答を遅らされて、最悪の場合、そのまま自動更新となる可能性があるので注意が必要です。

3.物件ごとに契約期間が異なるのはなぜ?具体的な4つのケース

賃貸の契約期間は、それぞれの貸主(大家)の事情に合わせて取り決められているので物件ごとに異なります。

借りる人からすると、普通借家で契約期間が長ければ長いほどお得です。

この章では、一般的な「2年契約」以外で、適用される契約期間をケースごとに詳しく解説していきます。

3-1.契約期間が○ヶ月と短いケース

契約期間が1年未満で○ヶ月の場合は、定期借家契約となり再契約もほぼ不可の物件です。

募集される理由としては、貸主の出張や短期の転勤が考えられ、部屋を使ってない期間だけ貸し出すため家具家電セットのことが多いです。

唯一のメリットとしては、賃料が相場よりかなり安く募集されることです。

3-2.契約期間が1年のケース

都心のオフィス街に建つマンションでよくある契約期間で、東京に出張でくるサラリーマンをターゲットにしています。

普通借家契約で礼金や賃料を多少安くしていますが、1年ごとに更新料がかかるので結局割高になることが多いです。

どちらかというと貸主にメリットが多い契約なので、長く住める物件を探してる人にはおすすめできません。

3-3.契約期間が3年のケース

都心の高級賃貸マンションで多く見られる契約期間です。

期間が3年と長いのでお得に感じますが、定期借家契約になっていることが多く、周辺の家賃相場に合わせて賃料が高くなりやすいです。

また、家賃滞納が1回でもあると再契約を断られやすい点がデメリットでもあります。

3-4.契約期間が5年のケース

貸主が長期海外出張などで、確実に部屋を使わない期間丸々貸し出すときに交わす契約です。

一般的な2年契約の場合、更新が2回必要ですが、5年契約なら5年間更新料が不要になることに加え、家賃も安くなってることが多いのでメリットが大きいです。

また、定期借家で再契約できないことが多いですが、期間が5年と長いので余裕を持って次の引越し先も検討できます。

ただ、この条件で募集される物件は希少なので、見つけたらなるべく早めに決断しましょう。

4.まとめ

賃貸の契約期間について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

一般的な契約期間は2年間で、途中解約も問題なくできますが、違約金が発生することもあるので注意が必要です。

また、以下の契約形態によって更新できないケースもあるので、契約書の内容を確認しましょう。

  • 普通借家契約
  • 定期借家契約

これから探す人は、契約期間によって借りれる年数や賃料に差が出るので、状況に合わせて検討するようにしましょう。

あなたがこの記事を見たことで賃貸の契約期間の疑問が解決され、負担なく解約または更新できることを願っています。