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引越し

引っ越し見積もりの正しい断り方|断るタイミング別に元営業マンが解説!

「引っ越しの訪問見積もりを断りたい」「見積もりをとったけど断りたい」など、引っ越しの見積もりを断りたいと思っていませんか?

引っ越しは見積もり直前でも、見積もりをとった後でも断れますが、断る前に知っておくべき注意点もあります。

このページでは、引っ越し会社で4年間営業をしてきた筆者が、引っ越しの見積もりを上手に断るコツを下記の流れで紹介していきます。

  1. 引っ越し「見積もり前」の断りの全手順
  2. 引っ越し「見積もり後」の断りの全手順
  3. 引っ越しの「予約後」はキャンセルできる?
  4. 見積もりを断る前に絶対知っておくべきこと
  5. 引っ越し料金を安くするための見積もり対応のコツ
  6. 最後の1社を選ぶための選定基準
  7. 大手引っ越し業者の15社の比較!おすすめ業者6選

最後まで読めば、引っ越しの見積もり前後の断り方だけでなく、予約後のキャンセルの方法、正しい業者の選び方もわかり、ベストな引っ越し会社を使えます。

目次

このページでは引っ越し見積もりのステップ別に断り方を紹介!

引っ越しの見積もりをする際は、下記の流れで進みますが、それぞれ断りの連絡が必要なのか、どう伝えればいいかが異なります。

まずは、「見積もり前」の断り方から紹介しますが、見積もりが終わっている方は、下記の章まで読み進めましょう。

1. 引っ越し「見積もり前」の断りの全手順

引っ越しの見積もり自体は当日でも断ることができ、キャンセル料など費用は一切かかりません。

ただし、しっかりと連絡をしないと見積もりに来てしまったり、引っ越し会社に迷惑をかけてしまうため、連絡は必ずしましょう。

ただし、見積もりの日時を決めていない方は連絡不要です。

1-1. 確実に断るために電話しよう

基本的に訪問の日時が決まっていれば、基本的に電話での連絡がおすすめです。問い合わせフォームやメールの場合、訪問までに確認してもらえないケースがあるからです。

ただ、直前になるにつれ、電話すると「他社に決めたのか?」など詳しく聞かれることもあります。

面倒な方は理由を下記の2つを押さえて理由を作っておくと深堀されません。

  • 第三者(会社、同居人、家族、両親、配偶者、配偶者の仕事)の都合で、
  • 引っ越し自体が時期未定の延期になった/中止になった

下記のように話すのがおすすめです。

×月×日の×時に引っ越しのお見積もりのお約束をしている〇〇です。

会社の都合で引っ越しが延期になり、時期が未定となったため、お見積もりをキャンセルさせていただけると幸いです。

申し訳ありませんがよろしくお願いします。

<参考>主要引っ越し業者の電話番号

1-2. 時間に余裕があれば、メールでもOK!

見積もりの3日前までは、メールで断って問題ありません。

下記の内容を各業者の問い合わせフォームもしくは、メールがきていれば返信する形で送っておきましょう。

問い合わせフォームでもあなたを特定してもらえるよう、登録した電話番号かメールアドレスを記載しておくとスムーズです。

お世話になっております。

×月×日の×時に引っ越しのお見積もりのお約束をしている〇〇と申します。

登録した電話番号は090-0000-0000です。

会社の都合で引っ越しが延期になり、時期が未定となったため、お見積もりをキャンセルさせていただけると幸いです。

申し訳ありませんがよろしくお願いします。

<参考>主要引っ越し業者の問い合わせフォーム

1-3. 日時が決定していなければ断りの連絡は不要

下記のどちらかに当てはまる場合、断りの連絡は不要です。

  • 引っ越し見積もりサイトでまとめて依頼して、連絡が来ているだけの状態
  • まだ日程調整をしていない場合

見積もりの日程が決まらない限りは、業者はどうすることもできませんし、料金も発生しないため、そのままにしておいて問題ありません。

業者からくる電話やメールも無視して問題ありません。

ただし、メールや電話であまりに何度も連絡が来るようであれば、メールへの返信、もしくは電話に出て下記を伝えておけば連絡が止まります。

会社の都合で引っ越しが延期になり、時期が未定となったため、お見積もりは今回不要です。

今後のご連絡も不要です。

申し訳ありませんがよろしくお願いします。

一括見積もりサイトを使った方は、サイトから連絡停止も可能

下記の一括見積もりサイトを利用したのであれば、サイトを通じて一括での見積もりのお断りが可能です。

サイト名引っ越しの見積もりの断り方
引越し侍①「問い合わせフォーム」より、「サービス利用後の方」を選択
②「引っ越しの予定がなくなったため」か「引っ越し会社が決定したため」を選択
③その他必要な情報を入れ、送信
ズバット引っ越し比較①「連絡停止フォーム」にメールアドレスなどを入力
②確認メールに記載のURLをクリック
③連絡を止めて欲しい業者にチェックを入れ、申請
引っ越し価格ガイド①「問い合わせフォーム」より、「サービス利用後の方」を選択
②「引っ越しの予定がなくなったため」か「引っ越し会社が決定したため」を選択
③その他必要な情報を入れ、送信

見積もり前のお断りはよくあること!気にせずに断ろう

見積もり自体のお断りや、見積もり依頼後に連絡がつかないことは、見積もりを担当していた時にもよくあることでした。

契約後にキャンセルされるよりも迷惑ではなく、業界のルールでも実際の契約前の料金は発生しないことになっていますから、断りたい場合は気にせずキャンセルしてしまいましょう。

ただ、「他にいい業者が見つかった」ために見積もりを断ろうとしている方はキャンセル前に「4. 見積もりを断る前に絶対知っておくべきこと」を確認してください。

2. 引っ越し「見積もり後」の断りの全手順

見積もりをとった後、申し込まない場合の連絡は不要です

そのままにしておいても、後々トラブルになることはありません。ただし、下記3つの場合だけは断りの連絡をしておきましょう。

  • 引っ越し業者から様子を伺う連絡があったとき
  • 料金がもう少し下がればその業者を使いたいとき
  • 申し込んでいないのにダンボールを置いていかれたとき

2-1. 引っ越し業者から様子を伺う連絡があったとき

引っ越し業者から電話で連絡があるときは、はっきりと断らないとまた連絡が来る恐れがあるため、電話に出るか、メールに返信する形で断っておきましょう。

あなた:
見積もりを取ってもらって申し訳ないのですが、会社の都合で引っ越しが延期になり、時期が未定となったため、今回は見送りでお願いします。

理由を正直に伝えてもいいですが、「第三者(家族・会社・親・家族の仕事)の都合で」「引っ越しが中止になった」と伝えればより諦めてもらいやすいです。

また、様子を伺う電話がなくても、「このまま放置するのは申し訳ない..」と感じる場合、あなたから連絡しても問題ありません。

2-2. 料金がもう少し下がればその業者を使いたいとき

このケースは他社の見積もり額をもとに正直に理由を伝えれば、その業者がもう少し安くしてくれる可能性があります。

営業担当の名刺の電話番号もしくは、代表の電話番号に電話をして下記を確認しましょう。

あなた:
先日見積もりをいただいた〇〇です。

実は一緒に見積もりを取ったA社さんが◯円で実施いただけるとのことで、そちらに決めたいと思うんですが、御社はもう少し安くなりますでしょうか?

会社ごとに「どこまで価格勝負するか」方針が決まっているため、限界値はありますが、割引金額を提示してもらえる可能性があるので、それを踏まえ判断しましょう。

納得できる金額でなければ、下記のように答えてキャンセルしましょう。

引っ越し業者:
そうですね、うちは下げられてあと3,000円ほどです。

あなた:
分かりました。では今回はA社さんにお願いしたいと思います。また次回引っ越す際などはお願いします。

2-3. 申し込んでいないのにダンボールを置いていかれた場合

ごくまれに、検討中の場合でもダンボールを置いていく引っ越し業者もいます。

その場合、代表の電話番号に電話をして、下記を伝えましょう。

あなた:
先日見積もりをいただいた〇〇です。

今回、主人の仕事の関係で、引っ越し自体が中止となりました。先日見積もりにいらっしゃった方が契約前なのにダンボールを置いていかれたのですが回収いただけますでしょうか?

契約(はっきりとお願いしますと伝える)前であれば、あなたは一切費用を負担する必要はありません

もし、下記の内容で揉めた場合は引っ越しの公的な協会である「全日本トラック協会」に相談しましょう。

  • 契約した覚えがないのに契約をしたことになっていた
  • ダンボールの返送料や買取を求められた

<全日本トラック協会の連絡先>
引越安心相談窓口:0120- 109-855
※対応時間9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 17:00( 土・日・祝除く)

全日本トラック協会とは?

引っ越しを含む運送会社の業界団体で、「引越安心マーク」という、優良な引っ越し業者の認定をしています。

「引越安心マーク」は、クレームにも誠実に対応し、トラブルの少ない業者の証で、これがついている業者は信用できます。

この認定マークは国土交通省のホームページでも紹介されており、国も認めている制度です。

国土交通省のHPのキャプチャ

引越安心マークは3年ごとにトラック協会の審査の上、更新され、こういったトラブルはマイナス評価になります。

そのため、協会に連絡されることは、取得済みの業者も、これから取得しようという業者も嫌がります。

「では、全日本トラック協会に相談しますね」と伝えるだけでも効果がありますし、実際に電話すれば引っ越しに関するトラブルは相談に乗ってくれます。

すでに「引越安心マーク」を取得している業者とのトラブルであれば、協会が間に入ってくれるので、トラブルの時に心強いです。

3. 引っ越しの「予約後」はキャンセルできる?

見積もり額を提示された上で、はっきりと依頼をすると「予約」したことになります。

予約後は最悪引っ越しの当日でもキャンセルは可能ですが、場合によっては費用がかかったり、強い引き止めに合います。

費用がかかるケースと、スムーズにキャンセルする方法を紹介しますから、予約後のキャンセルを検討している方は確認しておきましょう。

3-1. キャンセル料がかかる2つのケース

予約した後キャンセルする場合、下記の2つのケースでは費用が発生します。

  • 引っ越し2日前以降にキャンセルする場合:キャンセル料が発生
  • ダンボールを受け取っている場合:返送料か買取料が発生

これは、業界のルールで決まっているキャンセル料で、どの業者を使う場合も基本的に同じです。

引っ越し2日前以降にキャンセルする場合

引っ越しまで2日を切っている場合、下記の料金がかかると業界のルールで決まっています。

キャンセル日キャンセル料
3日以上前なし
引っ越しの前々日(2日前)引っ越し料金の20%
引っ越しの前日(1日前)引っ越し料金の30%
引っ越しの当日引っ越し料金の50%

ただし、3日以上前であれば、キャンセル料はかからないため、心配する必要はありません。

ダンボールを受け取っている場合

多くの引っ越し業者が、引っ越し前に余裕を持ってダンボールをくれますが、ダンボールを受け取っている場合、下記の料金が必要です。

  • 返送料:ダンボールを送り返す費用(宅配便を手配して送る)
  • 買取料:ダンボールを買取る費用(1枚300円前後)

買取するのか、返送するのかの細かいルールは業者ごとに異なりますが、基本的に「未使用なら返送、使用済みなら買取」と考えておきましょう。

どちらにせよ、受け取ったら何かしらの費用が発生することになります。

ポイント:別業者を検討する時は上記含めて比較する

ダンボールを受け取った後、キャンセルして別業者を検討するときは、ダンボールをうまく処理できる業者を選ぶことがおすすめです。

返送が必要な場合・ダンボールの返送を合わせて行ってもらえる業者を選ぶ
「ダンボールを返さないといけないので、代わりに返送していただける業者を選びたいです。」
買取が必要な場合・ダンボールを使う代わりに安くしてくれる業者を選ぶ
「A社さんのダンボールが買取になってしまうので、これを使いたいです。その分安くしてくれませんでしょうか?」

既に業者を決めた方も、改めて上記を実践すれば、手間もお金も節約できます。

その他、料金が発生するケース

上記以外に、めったにありませんが、下記のようなケースで、別途請求を受ける可能性もあります。

  • エアコンの取り外しなど、すでに一部のサービスを受けた場合
  • ペット輸送など専門の業者に一部のサービスを任せた時、その業者のキャンセル料が発生した場合

引っ越し業者が作業を行ったり、何かしらで費用が発生した場合は請求される可能性はゼロではありません。

3-2. キャンセルをスムーズにするための3つのポイント

引っ越しの予約を取ったあと、キャンセルする際は、下記の3つを意識しましょう。

  • キャンセルの電話はすぐにする
  • キャンセルの理由は「仕方がない」ものを選ぶ
  • どうしても揉めたら「全日本トラック協会」を使う

引っ越しをキャンセルした人の中で、「しつこい引き止めにあった」という人は複数いますから、一度予約した引っ越しをキャンセルする場合は要注意です。

キャンセルの電話はすぐにする

キャンセルの電話はしにくいかもしれませんが、以下の理由で少しでも早く電話をした方がキャンセルはしやすいです。

  • どの業者も2日前からキャンセル料が必要になる
  • 何かサービスを受けてしまうと費用が発生する
  • 引っ越し会社が他の客を探す時間ができる

特に、連絡が遅くなると、引っ越し業者が本当は取れるはずだった予約を取れなくなってしまい迷惑をかけてしまいます。

無駄な引き止めを受けないためにも、お互い気持ちよくキャンセルするためにもキャンセルの電話はなるべく早めにしてきましょう。

1週間前を切っているのであれば最優先ですべきですし、余裕があってもキャンセルがわかったらすぐに電話しましょう。

キャンセルの理由は「仕方がない」ものを選ぶ

「他社に決めた」「料金がちょっと..」と伝えると、引っ越し業者としては「条件次第でうちを選んでくれる」と考えるため、キャンセルを止められることがあります。

そのため、面倒な人はキャンセルの理由は嘘をついても問題ありません。そして、キャンセルの理由は下記の2点を押さえると納得してもらいやすいです。

  • あなた以外の人物の判断で仕方なく、
  • 引っ越し自体が中止になった

あなた以外の人物とは、家族や同居人、会社のことで、それらの都合で引っ越しがなくなったとなると、引っ越し業者は諦めざるを得ません。

<キャンセルの理由例>

あなた:
今回、会社の都合で引っ越しが延期、未定となったため今回の引っ越しはキャンセルしていただけますようお願いします。

突然の電話になってしまい申し訳ありません。

引っ越し業者の中には無理な引き止めをする人もいるため、心配なら上記の理由を事前に用意しておきましょう。

もう少し安ければ考えてもいい人は正直に伝えよう

「この業者があと少し安ければ..」と考える人は正直に伝えても問題ありません。

他社の金額も聞かれることが多いため、正直に伝えればそれよりも安くしてくれる可能性もあります。

<キャンセルの理由例>

あなた:
先日見積もりをいただいた〇〇です。

実は一緒に見積もりを取ったA社さんの方が安いので、今回の引っ越しはキャンセルさせていただけると幸いです。

引っ越し業者:
そうですか、A社さんはいくらと言っていましたか?

あなた:
〇〇円です。これより安くなったりしますか?

引っ越し業者:
うちは◎◎円までしか下げられませんが、作業員も全員正社員で、丁寧にやらせていただきます。

あなた:
そうですか。でも同居人が少しでも安い方を、ということなのですいません。

安くならず、キャンセルする場合は家族や同居人、会社や親のせいにしてキャンセルしましょう。

どうしても揉めたら「全日本トラック協会」を使う

キャンセルしたのに連絡がしつこい、キャンセル料が規約より高い、と感じた場合は「全日本トラック協会へ相談する」と伝えましょう。

改めて、全日本トラック協会とは、引っ越しの優良業者を認定している協会で、下記のような安心して引っ越しを任せられる「引越安心マーク」という認定をしている団体です。

引越安心マーク

引越安心マークは3年ごとにトラック協会の審査の上、更新され、こういったトラブルはマイナス評価になります。

そのため、協会に連絡されることは、取得済みの業者も、これから取得しようという業者も嫌がります。

そのため、揉めた場合は下記のように伝えると対応が変わる可能性があります。

<会話例>
わかりました。では「全日本トラック協会の窓口」へ相談させていただきます。

これでも解決しなければ、本当に相談すれば、業界のルールなどに基づいてアドバイスしてくれ、安心マークを取得している業者の場合は間に入ってくれます。

<全日本トラック協会の連絡先>
引越安心相談窓口:0120- 109-855
※対応時間9:30 ~ 12:00、13:00 ~ 17:00( 土・日・祝除く)

4.  見積もりを断る前に絶対知っておくべきこと

見積もりを断る前に絶対に知っておいて欲しいのは、引っ越しは複数社の見積もりを競わせることで、満足度が上がるものということです。

もし、他社に決めたことで見積もりを断ろうとしているのであれば、料金面・サービス面で損する可能性もあります。

4-1. 「ここで決めたら安くする」には騙されるな!

今、うちに決めてくれたら◯円まで値下げできますよ。

という言葉で1社決め、キャンセルしようとしているのであれば、特に注意が必要です。

上記を伝える営業マンの本音は「他社に聞かれたらもっと安くなるかもしれないから、比べられる前に契約を取りたい」です。

そのため、他社に値段を確認していくことで、さらに料金が下がる可能性があります。

3. 引っ越しの「予約後」はキャンセルできる?」でも紹介しましたが、仮に予約後でも引っ越しの3日前以上前であればキャンセル料もかからず、キャンセルできます。

次の章で紹介するコツを押さえれば安くしてもらいやすいので、他社にもしっかりと見積もり額を聞いた上で業者を決めましょう。

4-2. 引っ越しはサービスを削れば安くできるもの

また、引っ越しは、サービスを削ればいくらでも安くできます。

例えば、下記の契約内容にするだけで、金額は大幅に削れますが、利用者にとってメリットは少ないため、同じ金額なら下記の契約は避けるべきです。

契約内容概要とデメリット
積み切り(積みきり)・指定のトラックに乗る分しか運んでもらえず、積めなかった荷物は自分で運ぶ。
・基本的に自分で運ぶのが困難なものから優先的に運んでくれるが、自分で運ぶ手間がかかる恐れがある。
フリー便・引っ越し業者の都合に合わせた時間で引っ越しを行う。
・近距離でも1日予定を開けなければならず、遠距離だと夜遅くまで引っ越しがかかる可能性もある。
混載便・他の人と同じトラックに乗せるので、荷物の受け取りのタイミングを指定しづらく、数日後になる可能性もある。

上記のような安くする落とし穴を少しでも減らすために、金額だけでなく、「サービス内容」も比較すべきです。

後から来る業者が、金額は同水準でも、サービス内容を圧倒的にいいものにしてくれる可能性もあります。

そのため、なるべくキャンセルせず、しっかりと複数社の提案を聞き、比較するようにしましょう。

6. 最後の1社を選ぶための選定基準」でサービス内容を比較する観点を紹介しますので、複数社から見積もりをしっかりとって、料金以外の面も比較しましょう。

5. 引っ越し料金を安くするための見積もり対応のコツ

引っ越しの見積もりは、複数社に依頼することで安くなりやすいですが、下記の点を意識すればより安い額を提示してもらいやすくなります。

  • 予算は伝えない
  • その場で決定しない
  • 他社の見積もり額を伝える時は要注意

なるべく見積もりを断らずに複数者の料金を確認すべきですが、その際、これらを実施し、より安い金額を狙いましょう。

5-1.予算は伝えない

見積もりを取る際、必ずと言っていいほど予算を聞かれますが、予算を伝えると予算より大幅に安くするのが難しくなってしまうので伝えないようにしましょう。

会話例

引っ越し業者:予算は決まっていますか?

あなた:いろんな会社の料金やサービスを比べて安いところにしようと思っているので、特に決めていません。

5-2. その場で決定をしない

引っ越し業界の得意文句として「今うちに決めてくれるなら○○○円まで下げます」というものがありますが、より安くしたいのであれば、その場での決定はおすすめしません。

他社に料金を確認されたら、上記額よりも安いためこの発言をしているのであって、他社ならさらに安い可能性が高いです。

どうやって防げばいいのか

自分以外の第三者(学生の場合は両親、社会人の場合は会社、カップル・夫婦の場合はもう一方の方)に決定権がある事を伝えましょう。

会話例

引っ越し業者:この場で決めてくれれば、○○○円まで値下げします!

あなた:すみません。私一人では決められないので、同居人と相談して決めさせていただきます。

いつまでに分かるか聞かれた場合は、全ての業者の見積もり額が出そうなタイミングを伝えるようにしましょう。

あまり待たせすぎると、予約状況次第では断られたり、提示額が変わりる可能性があります。

諦めてもらいやすくなる

引っ越し会社や営業マンによっては、その場で決めたがり、居座り続けようとする人もいますが、決定権がないことを伝えることで帰ってもらいやすくなります。

さらに、「◯時から予定がある」と伝えると、粘られる可能性が少なくなります。

粘られそうな場合は、決定権がないこと、予定があることを伝えましょう。

5-3. 他社の見積もり額を伝える時は要注意

2社目以降の業者は、すでに他社から見積もりを取ったと伝えると、他の業者の値段を聞いてきます。

この時、下記のように振舞いましょう。

  • それまで提示された料金は「少し高いな」と思ったケース
    →1社目の見積もりのように振る舞う
  • それまで提示された料金にある程度納得しているケース
    →正直に他社の料金を伝える

他の業者の料金を聞いて「少し高いな」と思った場合は、ここで正直に見積もり額を伝えると、その額を基準とされてしまい、納得できる金額まで下がりにくくなります。

そのため、それまで提示された料金に納得できないなら、下記のようにあたかも1社目のように答えるようにしましょう。

会話例

引っ越し業者:ちなみ他社さんの見積もりはとりました?

あなた:これからです。今日明日でA社さんとB社さんから見積もりを取り、最終的に決めたいです。

他社の料金が、十分納得できる額であるなら、ここで正直に伝えることで、それよりも安くしてくれる可能性が高いです。

Q. 嘘の金額を伝えるのはどうなの?

他社の見積もり額として、嘘をついて安い金額を伝える人もいますが、各業者は相場感を把握しているので、嘘はすぐに見抜かれます。

するなら単身引っ越しは1割程度、家族引っ越しは2割程度を限度に安い金額を伝えるようにしましょう。

ケース別に使えるその他テクニック

その他、下記の3つのケース別に使えるテクニックを紹介します。

  • 日程に融通がきく人:引っ越しの日程の範囲を広くする
  • 手間をかけても安くしたい人:高い業者に電話を入れていく
  • 駆け引きに自信がない人:交渉を一切しない

当てはまる項目がある場合のみ確認しましょう。

①日程に融通がきく人:引っ越しの日程の範囲を広くする

日程にこだわりがない場合は「できる限り日程の範囲を広く」して引っ越し業者が提案できる一番安い日程にすれば費用を安くできます。

会話例

あなた:引っ越しは3月1日から3月13日の間で一番安い日程でお願いしたいです。火曜日と朝一は対応ができないのでそれ以外でお願いします。

引っ越し業者:3月11日の午後の便ではどうでしょうか?ちょうど同じ方向にトラックがいるので安くできそうです。

②手間をかけても安くしたい人:高い業者に電話を入れていく

手間をかけてもいい人は、3社から見積もりをもらった後に、他社よりも高い業者に、安い業者の見積もり額を伝えてみましょう。

会話例

あなた:他社さんで◯◯円で提示をいただいたのですが、それより安くすることはできますでしょうか?

引っ越し業者:でしたらうちはXXX円で頑張らせていただくのでいかがでしょうか。

あなた:ありがとうございます。同居人にも相談してみます。

一番高い業者が入れ替わったら、高い業者に再びこの連絡をしていくことで、値下げしてくれることがあります。

ただし、引っ越し業者によっては、価格勝負をしておらず、値引きに限界があるものも多いので、受け入れてくれないケースもあります。

また、上記電話を何度もすると面倒な客だと思われるので、「他社よりも安くして欲しい」という相談は1社につき1回だけにしましょう。

③駆け引きに自信がない人:交渉を一切しない

駆け引きに自信がない人、面倒な人は、それぞれの業者と一切料金交渉をしないという方法もあります。

会話例

あなた:最初の提示額が最も安い業者さんにお願いしようと思います。公平に出してもらうために他社の料金はお伝えしません。

駆け引きは一切なしで、それなりに安い金額を提示されやすいです。

6. 最後の1社を選ぶための選定基準

各社の料金が出揃ったら、料金・サービス内容を踏まえてベストな1社を決めます。

その際、下記の点を確認しておくと、業者選びで失敗するリスクがグッと減ります。

  • 引越安心マークの有無
  • サービスの範囲
  • 梱包資材の内容
  • 作業員の人数と構成
  • 補償内容
  • 細かい契約条件

6-1. 引越安心マークの有無

引越安心マーク

「引越安心マーク」を取得している業者の方が安心です。

改めて、引越安心マークとは、下記全てを満たす業者に全日本トラック協会によって付与される認定マークのことです。

(1)引越における約款を遵守していること
(2)苦情等に対する対応体制及び責任の所在の明確化を図っていること
(3)適切な従業員教育を行っていること
(4)引越関係法令を遵守していること
(5)適正な廃棄物処理等を行っていること
(6)適正な個人情報の取扱いを行っていること
(7)制度の信用を損なう行為又は信用を損なう恐れのある行為がないこと

この認定を取っている業者であれば、料金や作業内で発生したトラブルも誠実に対応してもらいやすく、満足できる可能性が高いです。

また、問題が起こった際は、協会にも通報・相談が可能で、業者が誠実な対応をしてくれない時、協会が頼りになります。

このマークは認定時だけでなく、3年に1回審査の上更新されるもので、引越安心マークを維持しているということは、7つの項目を全て満たし続けている業者と言えます。

この認定マークは国土交通省のホームページでも紹介されており、国も認めている制度です。

国土交通省のHPのキャプチャ

引用:国土交通省

信頼できる指標であることは間違いありませんが、取っていない=悪い業者ではないので、あくまでも基準の一つで考えましょう。

下記は見積もり候補によく挙がる大手15社の取得状況です。

取得している取得していない
  • アート引越センター
  • サカイ引越センター
  • 日本通運
  • アリさんマークの引越社
  • ハトのマークの引越センター
  • SGムービング
  • 西濃運輸
  • 福山.通運
  • 人力引越社
  • ハート引越センター
  • ファミリー引越センター
  • ベスト引越サービス
  • アップル引越センター
  • アーク引越センター
  • クロネコヤマト

その他取得している業者は全日本トラック協会(http://www.jta.or.jp/)のホームページで一覧になっています。

6-2. サービスの範囲

下記のサービスの有無、料金に含まれているかは引っ越し業者ごと、また引っ越しの状況次第で異なります。

  • ダンボールを回収してくれる
  • 洗濯機の取り付け・取り外し
  • ベッドなど家具の解体・組み立てを行ってくれる
  • 作業員が靴下を履き替えてくれる
  • 引っ越し後、家具の移動を1度してくれる

特に下線で示した3つは、ついていない場合あなたが実施しなければならないため、引っ越し前後で手間がかかります。

ベッドなど、そのままでは搬出が難しい大型家具に関しては原則見積もりに入っていますが、中小の業者の中には以下の可能性がありますので特に確認が必要です。

  • 当日別料金が発生する
  • 解体が必要なものは運んでくれない

6-3. 梱包資材の内容

アート引越センターではダンボールだけでなく「ふとん袋」「プチプチ状の緩衝材(エアキャップ)」「ハンガーボックス」「食器ケース」などを梱包資材として提供してくれます。

アート引越センターの梱包資材

引用:アート引越センター

どんな資材があるか、有料か無料かは業者によって異なります。

価格勝負をしてダンボールすら別料金になる業者もいますので、あなたの状況でどんな資材をくれるのかは確認し、それを踏まえて判断しましょう。

6-4. 作業員の人数と構成

引っ越しの作業員は社員とアルバイトで構成されますが、社員の方が経験、責任感共に高い傾向なので、正社員人数が多く構成されている業者が安心です。

また、作業員がより多い方が引っ越しが早く終わります。

正社員比率や人数は業者ごとではなく、引っ越しの内容次第で異なります。

例えば、「全員正社員で作業します」とよく営業する引っ越し業者も、実は作業員のアルバイトを募集していて、引っ越しの内容に合わせて正社員とアルバイトを使い分けています。

6-5. 補償内容

基本的に引っ越し業者は標準引越運送約款という共通のルールを利用していて、引っ越しで壊れたものは補償してくれることになっています。

ただし、中には独自の規約を作っている業者があり、業者が荷物を壊した場合も満足な補償を受けられない可能性があります。

このページで紹介する15の業者は問題ありませんでしたが、その他マイナーな業者に依頼する際は補償を確認し、補償を受けられない業者は使わないようにしましょう。

6-6. 細かい契約条件

引っ越しごとに細かい契約条件も変わりますから、確認しておくと安心です。

下記の条件ですと、料金が安くなりやすいものの、デメリットがあるため事前に理解した上で選びましょう。

契約内容概要とデメリット
積み切り(積みきり)・指定のトラックに乗る分しか運んでもらえず、積めなかった荷物は自分で運ぶ。
・基本的に自分で運ぶのが困難なものから優先的に運んでくれるが、自分で運ぶ手間がかかる恐れがある。
フリー便・引っ越し業者の都合に合わせた時間で引っ越しを行う。
・近距離でも1日予定を開けなければならず、遠距離だと夜遅くまで引っ越しがかかる可能性もある。
混載便・他の人と同じトラックに乗せるので、荷物の受け取りのタイミングを指定しづらい。

見積書に記載されているので確認し、わからなければ担当者に電話で確認しましょう。

特に積み切り契約は特に要注意

積み切り便は優良業者であれば、積み残しがないよう、余裕を持ったトラックを用意してくれますが、一般的に下記の大きさは必要です。

単身者(ワンルーム〜1DK)2トントラックショート
カップルなど2人暮らし(1LDK~2DK)2トントラックロング
荷物が多くはない家族の引っ越し(2LDK~3LDK)3トントラック
荷物が多い家族の引っ越し(3LDKより大きい)4トントラック

積み切り契約の場合、小さすぎるトラックの業者はおすすめしませんし、同じ価格なら大きいトラックの業者がおすすめです。

運べなかった荷物は、自分で運ぶか宅配便に運んでもらうことになります。大型の家具などは優先して運んでもらえますが、どうしても不安な方は積み切り契約を提示してきた業者は避けることがおすすめです。

<もう少し安くするテクニック>業者が決まったら最後にもう少し値切ろう

上記観点でサービス面も含めた最良の業者がわかったら、業者に正式なお願いの電話をします。

その際、もう少し安くしたいのであれば、もう1割を値切りつつ、最終決定の連絡をしましょう。

会話例

お世話になっております。先日、訪問見積りをしていただいた○○です。

他社さんと条件を比較して、もし、〇〇円(提示より1割安い金額)まで値下げしていただけるのであれば、

御社にしようと思っているのですが、いかがでしょうか?

ここで、ダメなようならはっきりと伝えてくれるので、「わかりました..ただ御社のサービスが良さそうなので、今回はこの価格でお願いします。」と伝え、予約を確定させましょう。

7. 大手引っ越し業者の15社の比較!おすすめ業者6選

業者選びに当たって結局どの業者がいいのかわからない、今の業者を本当に断っていいのかわからない、という方に向けて引っ越しの大手15社を下記の観点で総合的に比較しました。

  • 価格帯
  • サービス内容
    -引越安心マークの有無:業界の認定マークを取得しているか
    -サービスの豊富さ:してくれる作業の豊富さ、無料でしてくれるか
    -梱包資材の充実度:用途に合った梱包資材を無料でくれるか
    -社内教育の充実度:サービスの水準を上げる取り組みを公開しているか
    -補償:壊されたものを補償してもらえるか

比較の結果は下記の通りになります。

-スマホの方は左右にスクロールが可能です-

 料金サービス
価格帯 (単身)価格 (家族)サービス評価安心マークサービスの豊富さ梱包資材社内教育補償
アート引越センター4.70 ★★★★★◎ 8pt◎ 9pt
アリさんマークの引越社標準4.45 ★★★★☆◯ 7pt◯ 7.5pt
サカイ引越センター4.40 ★★★★☆◯ 7pt◯ 7pt
人力引越社4.20 ★★★★☆◯ 7pt◯ 7.5pt
ハトのマークの引越センター4.05 ★★★★☆◯ 6.5pt△ 4pt
日本通運4.00 ★★★★☆◯ 6pt△ 4pt
ハート引越センターやや安4.05 ★★★★☆◯ 6pt◯ 7pt
西濃運輸--3.85 ★★★★☆◯ 5.5pt◎ 8pt
福山通運--3.65 ★★★★☆◯ 7.5pt△ 4pt
アップル引越センター3.60 ★★★★☆-◎ 9pt◯ 7pt
SGムービングやや高3.55 ★★★★☆△ 4pt△ 4pt
ファミリー引越センターやや安やや高3.20 ★★★☆☆-◯ 7.5pt◯ 7pt
アーク引越センター3.15 ★★★☆☆-◯ 7pt◯ 7pt
ベスト引越サービス3.10 ★★★☆☆-◯ 6.5pt◯ 7pt
クロネコヤマト×2.30 ★★☆☆☆-△ 3pt△ 2.5pt
  • 価格帯は一括見積もりサービスのデータに基づき評価
  • サービスの採点基準は「サービス比較の採点基準」で紹介
  • 一括見積もりサイト13サイトに家庭向け引越しの料金事例が掲載されていない業者「-」
  • 該当のサービスを提供していない業者「×」

上記の表をもとにおすすめの業者は、下記の6社です。

料金は高めだが、サービスの質が極めて高い業者

サービスの質が高くて、価格も安い業者

サービス・料金のバランスがいい業者

上記業者に追加でお願いする場合、一括見積もりサイトの引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)を使えば、下記のように大まかな金額をネット上で把握した上で見積もり依頼できるため、無駄な見積もりをしなくて済みます。

引越し侍のシミュレーション結果

まだ上記おすすめ業者に見積もりをとっていない方は、引越し侍を使ってシミュレーションしてみましょう。

8. まとめ

引っ越しの見積もりを断りたい場合の方法を紹介してきましたがいかがでしたか?

引っ越しの見積もりは、見積もり当日でも、見積もりをもらった後でも断れますし、キャンセル料は一切かかりません。

しかし、引っ越しは複数社から見積もりを取ることでどんどん安くできるサービスです。「他の業者をキャンセルしたら〜」などという言葉に騙されず、簡単に断らずにしっかり複数社から見積もりを取りましょう。

また「引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)」を使い、より良い業者を探すのもおすすめです。

このページがあなたの引っ越しのお役に立てることを心から祈っています。

サービス比較の採点基準(参考データ)

サービスの総合評価下記の5つの観点をもとに算出
・サービス範囲、梱包資材は点数を1/10に圧縮
・その他は(◎=1pt、◯=0.75pt、△=0.5pt、-=0pt)で算出
安心マーク有=「◎」、無=「-」
サービス範囲下記10点満点で評価

  • ダンボールを回収してくれる(無料:2pt、有料または条件次第で有料:1pt、未対応0pt)
  • 洗濯機の取り付け・取り外し(無料:2pt、縦型は無料 :1.5pt、有料:1pt、未対応0pt)
  • 作業員が靴下を履き替えてくれる(対応:2pt、見積もり時に要申告:1.5pt、有料:1pt、未対応0pt)
  • 引っ越し後、家具の移動を1度してくれる(無料:2pt 、有料:1pt、未対応0pt)
  • ベッドの解体をしてくれてる(無料2pt、有料:1pt、未対応0pt)
梱包資材下記10点満点で評価

  • ダンボール(無料:2pt、有料1pt、取扱なし:0pt)
  • 布団カバー(無料:2pt、有料1pt、取扱なし:0pt)
  • ハンガーケース(無料:2pt、有料1pt、取扱なし:0pt)
  • 食器ケース(無料:1pt、有料0.5pt、取扱なし:0pt)
  • 食器の梱包紙(無料:1pt、有料0.5pt、取扱なし:0pt)
  • シューズボックス(無料:1pt、有料0.5pt、取扱なし:0pt)
  • エアキャップ(無料:1pt、有料0.5pt、取扱なし:0pt)
社内教育教育制度・社内資格が明記=◎/どちらか=◯/明記なし=△
補償業者の責任で破損したものを補償=◎、補償なし=-