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賃貸

賃貸でトラブルにならないキャンセル理由と状況別に使えるテンプレ集

「申し込みのキャンセル理由は正直に伝えた方がいいの?」「嘘の理由で申し込みをキャンセルしてもバレない?」など、賃貸の申し込みのキャンセル理由に関して、疑問に思っていませんか?

賃貸の申し込みをキャンセルするときは、正直に伝えることが一番ですが、嘘の理由でもバレる確率は低いです。ただし、バレたときは、別の物件を借りることができない可能性もあるので、注意が必要です。

このページでは、大手不動産会社に5年勤務し、現在も賃貸部門で働く筆者が、以下の4つのことをご紹介します。

  1. 6つの状況に合わせたキャンセルの理由
  2. コピペしてメールするだけのキャンセル定型文
  3. 嘘の理由でキャンセル後、新たに申し込むときに注意すること
  4. トラブルが発生したときの対処法

すべて読めば、どんな状況のときにも合うキャンセル理由を知ることができるので、トラブルなく申し込みをキャンセルできるでしょう。

1.6つの状況に合わせたキャンセルの理由

まず、賃貸の申し込みは、どんな理由でも契約書に印鑑を押す前であれば簡単にキャンセルすることができます。

基本的には正直に話すことが望ましいですが、状況によっては嘘の理由で伝えた方がいい場合もあるので、以下の状況別に解説していきます。

  1. 他に条件のいい物件が見つかった
  2. 仕事や家庭の都合で引越しができなくなった
  3. 他社で同じ物件の仲介手数料が安かった
  4. 強引に申し込みさせられた
  5. 解約の関係ですぐに引越しできなくなった
  6. 気分的に引越しすることをやめた

1-1.他にいい物件が見つかった

私の経験上でも一番多い理由ですが、このときこそ正直に伝えた方がいいです。

なぜなら、次に申し込みを希望している物件も管理会社が一緒ということもあるからです。詳しくは3章「嘘の理由でキャンセル後、新たに申し込みときに注意すること」で解説します。

他の物件の目星がついているとき

すでに目星がついているときは、キャンセルの連絡時に「御社でこの物件を新たに申し込みことはできますか?」と聞いてみましょう。

新たに希望してる物件も対応できるなら、申し込みの手続きもスムーズなうえ、いい営業マンであれば喜んで対応してくれるはずです。

逆に、対応が悪くなったりするようなことがあれば、新たな不動産会社で申し込みした方がいいでしょう。

1-2.仕事や家庭の都合で引越しができなくなった

正直に理由を伝えて、キャンセルすることが一番です。

急な転勤や、身内の問題など、理由はさまざまですが、やむを得ない状況なので、不動産会社も納得してくれるでしょう。

稀に、店舗まで菓子折りを持っていく人もいますが、そこまではやる必要ありません。

電話かメールできちんと謝罪すれば、問題なくキャンセルできます。

1-3.他社で同じ物件の仲介手数料が安かった

この状況のときは、仲介手数料を他社と同じ金額にしてくれることも多いので、交渉ベースで以下のように伝えてみましょう。

●●不動産が、仲介手数料●●円で対応してくれる言ってるのですが、御社で契約する場合も同額になりますか?

同額にならないなら、申し訳ないですが、一度キャンセルして、●●不動産で改めて申し込みしようと考えています。

仲介手数料は、初期費用の中でも高額なお金のひとつなので、少しでも安いところで契約することが望ましいでしょう。

また、このようなことは、賃貸業界で頻繁に起こることなので、気負いせず交渉してみましょう。

1-4.強引に申し込みさせられた

このような状況のときは「強引に申し込みさせられたのでキャンセルしたい」と、正直に伝えることが望ましいです。

ただ、強引に申し込みをさせるような不動産会社だと、キャンセルするときも「一度店舗に来てください」「書面でないとキャンセルできません」のように、言ってくる可能性もあります。

しかし、キャンセルするときに書面は必要ないので、不動産会社HPの「問い合わせフォーム」からメールを送ることをオススメします。内容は2章「コピペしてメールするだけのキャンセル定型文」で確認しましょう。

1-5.解約の関係ですぐに引越しできなくなった

今住んでいる家の退去日や、解約金の関係でキャンセルしたい方もいるかもしれません。

解約予告の関係上、いま住んでる家の賃料と、引越し先の賃料が2重払いになることは多々あります。

この状況のときは、決められた期間の家賃がタダになる、フリーレントの交渉を以下のようにしてみましょう。

いま住んでる家の賃料と、引越し先の賃料が、●●日分2重払いになってしまうので、可能であれば●●日分のフリーレントをつけてもらえないでしょうか?

難しければ、すぐに引越すことができないため、申し訳ないですが、一度キャンセルお願いします。

改めて、適切なタイミングで申込みさせてもらいます。

入居したい意思が強いことを伝えれば、交渉が成功しやすいです。

断られたときは、無駄なお金を払わないためにも気にせずキャンセルして、タイミングが合うときに改めて申し込みしましょう。

1-6.気分的に引越しすることをやめた

このような状況のときは、きちんと謝罪したうえでキャンセルすることが望ましいです。

ただ、不動産会社からのイメージが相当悪くなり、今後改めて物件を借りるときに同じ不動産会社だとしたら、契約させてもらえない可能性があります。

なので、このときだけは、1-2で紹介した「仕事や家庭の都合で引越しができなくなった」という理由を使い、キャンセルした方がいいでしょう。

1-7.キャンセルは電話ではなくメールで!

これまでに電話でのキャンセル方法も説明してきましたが、実際にはメールでキャンセルすることが望ましいです。

なぜなら、電話だと不動産会社の中で、担当者への取り次ぎができていないこともあるからです。

そうなると、後日、担当者から連絡きたとき「先日キャンセルしましたよ!」と言っても「そんなの聞いてません!」と、トラブルになる可能性があります。

メールなら履歴を証拠として残せる

取り次ぎができていなくても、メールであれば「●月●日にキャンセルを希望した」という証拠を残すことができます。

キャンセルの連絡は電話で伝えにくい内容でもあるので、私はメールでのキャンセルをおすすめします。

そして、メールで使える定型文をこのあとの2章で紹介します。

2.コピペしてメールするだけのキャンセル定型文

キャンセルするときに、コピペして使える定型文を項目ごとに紹介するので、機会があれば使ってください。

また、以下の項目に当てはまらない理由でキャンセルするときは、「仕事や家庭の都合で引越しができなくなった」という理由で、キャンセルすることが望ましいでしょう。

  1. 他に条件のいい物件が見つかった
  2. 仕事や家庭の都合で引越しができなくなった
  3. 他社で同じ物件の仲介手数料が安かった
  4. 強引に申し込みさせられた
  5. 解約の関係ですぐに引越しできなくなった

2-1.他に条件のいい物件が見つかった

●●不動産 ●●様

お世話になっております。

A物件の●●●号室を、申し込んでる●●と申します。

この状況で大変恐縮ではございますが、現在B物件の●●●号室が、インターネット上で募集しており、B物件の方が条件が良いため、A物件をキャンセルできればと思い、連絡させて頂きました。

また、こんな質問をするのも、おこがましいのですが、御社でB物件を新たに申し込むことは可能でしょうか?

●●さんには素晴らしい対応をして頂いているので、できれば●●さん経由で申し込めたらありがたいと思っております。

難しい場合は大変恐縮ですが、A物件のキャンセル手続きをお願いいたします。

私の身勝手な申し出となってしまい申し訳ございませんが、ご確認頂き回答頂ければ幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

2-2.仕事や家庭の都合で引越しができなくなった

●●不動産 ●●様

お世話になっております。

●●物件の●●●号室を、申し込んでる●●と申します。

この状況で大変恐縮ではございますが、【急遽、地方への転勤が決定してしまった為|身内関係の諸事情があり】、申し込みをキャンセルさせて頂きたく連絡いたしました。

●●さんには大変よく対応して頂いたにも関わらず、このような形となってしまい本当に申し訳ございません。

また別に機会にお部屋探しをするときは、ぜひお力添え頂ければ幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

2-3.他社で同じ物件の仲介手数料が安かった

●●不動産 ●●様

お世話になっております。

●●物件の●●●号室を申し込んでる●●と申します。

この状況で大変恐縮ではございますが、▲▲不動産から、●●物件の仲介手数料を●●円で対応してくれるとの連絡を頂きました。

図々しいお願いですが、御社も同額で対応して頂くことは可能でしょうか?

難しければ、一度●●物件のキャンセル手続きをお願いいたします。

私の身勝手な申し出となってしまい申し訳ございませんが、ご確認頂き”メール”にて回答頂ければ幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

2-4.強引に申し込みさせられた

●●不動産 担当者様

問合せフォームより失礼します。

現在、●●物件の●●●号室を申し込んでる●●と申します。

突然の連絡で恐縮ですが、申し込みのキャンセル手続きをして頂きたく連絡しました。

理由としては、御社の●●さんに物件を案内してもらい、きちんと検討したかったのですが、「いま申し込まないとすぐ満室になる」と焦らされ、半ば強引に申し込みすることになってしまった為です。

断れずに申し込んだ私にも非があるので大変申し訳ないのですが、今回は一度キャンセルの手続きをお願い致します。

また、●●さんとは今後、連絡を取りたくないので、回答頂くときは下記アドレス宛てに別の担当者の方から返信頂ければ幸いです。

アドレス:●●●●●●●●●@gmail.com

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

2-5.解約の関係ですぐに引っ越しできなくなった

●●不動産 ●●様

お世話になっております。

●●物件の●●●号室を申し込んでる●●と申します。

この状況で大変恐縮ではございますが、今住んでいる部屋の解約予告期間の関係上、すぐに引越すことができない状況になってしまいました。

私としてはどうにか契約させて頂きたいと考えているのですが、お金の都合上、対応することができません。

そこで、無理なお願いですが、賃料が2重払いになってしまう●●日分だけフリーレントをつけて頂けないでしょうか?

難しければ一度キャンセル手続きをして頂き、後日改めて申し込みをさせて頂きます。

私の身勝手な申し出となってしまい申し訳ございませんが、ご確認頂き”メール”にて回答頂ければ幸いです。

お忙しいところ恐れ入りますが、何卒よろしくお願い致します。

3.嘘の理由でキャンセル後、新たに申し込むときに注意すること

正直に伝えにくいときなど、嘘の理由でキャンセルしたあとに別物件に申し込むことは多々ありますが、嘘の理由でキャンセルした場合は注意することがあります。

結果的に嘘をついてキャンセルしたことがバレることにもなるので、詳しく解説していきます。

結論、別の物件に興味が出た場合は、紹介してくれた不動産会社に正直に相談することが、リスクも手間もなく最もおすすめです。

3-1.物件を管理している会社が一緒のことがある

ひとつの物件を紹介できる不動産会社はたくさんありますが、入居後の管理をする「管理会社」が同じ可能性があります。

仲介のながれを表したイメージ

上の図で説明すると、Aを「引越し自体がなくなった」という理由でキャンセルして、Bを別の不動産会社で新たに申し込んでも、管理会社が一緒なので結果的にAのキャンセルは嘘だったとバレてしまいます。

管理会社の信用度が落ちる

このとき、管理会社はあなたのことを「平気で嘘をつくような人」と判断し、B入居を断る可能性があるので注意しましょう。

申し込み前に、管理会社が一緒じゃないかチェックしてから進めるようにしましょう。

3-2.管理会社を事前にチェックする方法

確実な方法は、仲介してくれた不動産会社に聞くしかありません。

また、一部の物件については、物件現地に設置されている「入居者募集中」の看板があればそれでも判断は可能です。

管理会社名と電話番号が表示されているので、キャンセルする物件の管理会社と一緒ではないか確認してみましょう。

管理会社の看板イメージ
入居者募集の看板イメージ

仲介会社に聞いても教えてもらいにくい

仲介してくれる不動産会社に聞いた場合、嘘の情報を伝えられることはないですが、不審に思われることも多く、態度を変えてくるスタッフもいます。

なぜなら、「直接、管理会社に問い合わせて契約しようとしてるんじゃないか?」と疑われるからです。

3-3. 嘘をつかず、正直に説明する

上記のリスクや、手間を踏まえると、別の物件に興味を持った場合は、不動産会社に正直に伝えることがトラブルもなく簡単です。

メール、もしくは口頭で下記のように伝えましょう。

申し訳ありません。

どうしても、別で検討していた〇〇アパートに住みたくなりました。

この物件をキャンセルし、新たに御社で〇〇アパートを紹介いただくことはできますか?

不動産会社からすると、他の会社で契約されると売り上げがゼロになるので、それならと希望する別の物件を紹介してくれます。

断られた場合は?

あなたが希望する物件を、やりとりしていた不動産会社が紹介できないこともあり、その場合は断られることもあります。

断られた場合も、印鑑を押すまでキャンセル自体は可能なので、希望する物件を扱っている不動産会社に下記のように伝えましょう。

もともと、△△アパートに申し込みをしていて審査も終わったところですが、どうしてもこちらの〇〇アパートに住みたくなりました。

△△アパートをキャンセルしたいのですが大丈夫そうですかね?

上記を伝えることで、新しい不動産会社が管理会社を確認したり、申し込み手続きを進めてくれます。

元々の物件のキャンセルも、どのタイミングで、どう伝えるべきかプロ目線で教えてくれます。

新しい不動産会社は、元々の物件をキャンセルし、自分のところで申し込んでくれた方が売り上げにつながるので、あなたの味方になってくれるはずです。

4.トラブルが発生したときの対処法

賃貸をキャンセルするときにはさまざまなトラブルが発生します。

よくあるケースだと、キャンセル料を払ってくださいと要求されることがありますが、契約前であれば一切払う必要はありません。

万が一請求されることがあれば、下記どちらかの窓口に相談することによってすべて解決されます。

  • 全国宅地建物取引業協会連合会
  • 全日本不動産協会

全国の不動産会社が上記のどちらかに加盟していることが多く、悪質な請求をしてくる不動産会社は業務停止となることもあるので、非常に効果的です。

4-1.全国宅地建物取引業協会連合会

全宅連の公式HP

全国宅地建物取引業協会連合会」は、不動産業者の約80%が加入する国内最大の保証協会です。

全国に協会が設置されているので、最寄りの窓口に出向いて相談することもできますし、電話での相談も無料で受け付けています。(各都道府県の窓口一覧

まずは、代表窓口(03-5821-8113)に電話して、トラブル先の不動産会社名を伝え、加入しているか確認してみましょう。

もし加入していないときは、続けて下の協会に問い合わせてみましょう。

4-2全日本不動産協会

全日本不動産協会の公式HP

全日本不動産協会」は、建設大臣より設立許可を受けた全国に本部を持つ不動産業者の保証協会です。

こちらの協会では、加入している会員情報を住所から検索できるので、トラブル先の不動産会社が加入しているか調べてみましょう。(会員検索ページ

そして、加入していることが判明したら、会社名とトラブル内容を伝えれば解決策を提案してくれます。

ただし、同じ案件での相談は原則1回だけなので、要件をまとめてから問い合わせをするようにしましょう。

5.まとめ

賃貸のキャンセル理由について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?

以下の状況にあった理由で、キャンセルすることが望ましいですが、場合によっては、嘘の理由でキャンセルすることもひとつの手です。

  1. 他に条件のいい物件が見つかった
  2. 仕事や家庭の都合で引越しができなくなった
  3. 他社で同じ物件の仲介手数料が安かった
  4. 強引に申し込みさせられた
  5. 解約の関係ですぐに引越しできなくなった

ただし、キャンセルして別の物件に住もうと考えている方は、管理する会社が同じ物件があることに注意して嘘をつく際は注意しましょう。

あなたが悩まずにキャンセルできることを、陰ながら願っています。