引越しらくらくパックの全知識|料金相場と15社比較してわかったおすすめ
「引越しらくらくパックって何?」「どの業者の引越しらくらくパックがいいの?」など、引越しらくらくパックが気になっていませんか?
引越しらくらくパックとは、荷造り〜荷ほどきまで行なってくれる引越しプランですが、料金が通常プランより高いので注意が必要です。
ただし、見積もりの方法次第で、相場より5万円前後安く引越しらくらくパックを使えている人もいます。
このページでは、引越し会社で4年間営業をしてきた筆者が、引越しらくらくパックについて、サービス内容から安く使うためのコツまでを下記の流れで紹介していきます。
- 引越しらくらくパックとは?デメリットと使うべき人
- 大手15社を比較!おすすめの引越し業者5選
- 相場より安く引越しをするための2つのポイント
- 複数業者へ見積もりを取るためのコツ
- 見積もりがもう少し安くなる!料金の確認のコツ
- 最後の1社を選ぶための選定基準
- 引越しらくらくパックを使う方も当日までにすべき4つの準備
最後まで読めば、引越しらくらくパックはどんなサービスか、どの業者を選ぶべきか、相場より安く使うにはどうすべきか分かり、引越しらくらくパックで失敗することがなくなるでしょう。
目次
1. 引越しらくらくパックとは?デメリットと使うべき人
「引越しらくらくパック」とは、その名の通り、引越しを簡単にしてくれるプランで、本来は利用者がすべき「荷造り」「荷ほどき」まで全て行なってくれるサービスです。
もともと「クロネコヤマト」のプラン名でしたが、「クロネコヤマト」では現在日本国内での「引越しらくらくパック」を停止しています。
ただ、複数の業者が同様のサービスを出していますから、各社の「らくらくパック」について解説していきます。
1-1. 「引越しらくらくパック」と通常プランの違い
してくれるサービスの範囲が違います。
引越しは下記の流れで進みますが、通常のプランだとダンボールに物を詰め(荷造り)、また新居で開けて使う位置に戻す(荷ほどき)は利用者がやるべきことです。
「引越しらくらくパック」では、荷造りや荷ほどきも全て引越し業者に任せられるので、引越し前後であなたがすべきことが少なくなります。
ただし、通常のプランでも、ダンボールに入らないサイズの家具・家電に関しては傷がつかないように保護してから運んでもらえます。
1-2. 「引越しらくらくパック」の料金は?
荷造り・荷ほどきまでしてくれるので、家族の人数別に通常プランよりも2~6万円ほど高くなります。
人数×距離に合わせて引越しらくらくパックの相場(税込)を算出しました。
-スマホの方は左右にスクロールが可能です-
単位:円 | 単身 | 2人家族 | 3人家族 | 4人家族 | 5人家族以上 |
~15km未満 (同市区町村程度) | 59,000円 | 95,000円 | 119,000円 | 139,000円 | 166,000円 |
~50km未満 (同都道府県程度) | 61,000円 | 99,000円 | 131,000円 | 153,000円 | 180,000円 |
~200km未満 (同一地方内) | 71,000円 | 117,000円 | 141,000円 | 160,000円 | 213,000円 |
~500km未満 (関東〜関西程度) | 90,000円 | 159,000円 | 201,000円 | 226,000円 | 262,000円 |
500km~ (長距離) | 105,000円 | 201,000円 | 233,000円 | 279,000円 | 338,000円 |
参考:通常プランとの差 | +20,000 | +30,000 | +40,000 | +50,000 | +60,000 |
通常プランと比べて、1人暮らしで2万円、4人家族で5万円変わるので、それを踏まえて利用の判断をしましょう。加えて、部屋が汚い場合は、荷造りの時間がかかるため、さらに加算されます。
また、上記はあくまでも、忙しくない時期の料金目安です。土日や3~4月は料金が以下のように値上がりするので要注意です。
3月下旬~4月上旬 | 2倍 |
3月上旬~3月中旬 | 1.4倍 |
ゴールデンウィーク | 1.2倍 |
土日・祝日 | 1.1倍 |
1-3. 引越しらくらくパックを使うべき人
結論から言うと、下記のような、「どうしても荷造り・荷ほどきが自分でできず、追加料金を支払ってでもお願いしたい」方のみです。
- 忙しくて荷造りする時間がない
- 子供が小さくて、手が離せない
- 体力などの理由で荷造りをするのが困難
らくらくパックは、荷造り・荷ほどきするスタッフの人件費もあり、確実に通常プランよりも高くなります。
そのため、追加料金を払ってでも、作業をお願いしたい人以外にはおすすめしません。
引越しらくらくパックを使う人も、そうではない人も、「3. 相場より安く引越しをするための2つのポイント」以降で紹介する方法で見積もりを取ることで、それぞれの相場よりも安く引越しができます。
1-4. どの会社の「らくらくパック」がおすすめ?
利用者の多い、大手15業者のうち、14社が「らくらくパック」と同様のサービスを提供しています。
引越し業者名 | コース名 |
アート引越センター | ・フルコース |
サカイ引越センター | ・らくらくコースA |
日本通運 | ・フルプラン |
アリさんマークの引越社 | ・アリさんフルパック |
ハトのマークの引越センター | ・楽々プランA |
ハート引越センター | ・パーフェクトプラン |
SGムービング | ・まるごとお任せプラン |
西濃運輸 | ・楽々タイプ |
福山通運 | ・らくらくタイプ |
アップル引越センター | ※プランはないが、別途見積もりで対応してくれる |
アーク引越センター | ・すべてお任せフルフルプラン |
ベスト引越サービス | ・おまかせコース |
ファミリー引越センター | ・フルコース |
人力引越社 | ※プランはないが、別途見積もりで対応してくれる |
クロネコヤマト | 取り扱いなし(過去に「らくらくパック」があった) |
「2. 大手15社を比較!おすすめの引越し業者5選」で15社を比較しましたが、おすすめの業者は、黄色で示した下記の業者です。
料金は高めだが、サービスの質が極めて高い業者
- アート引越センター(https://www.the0123.com)
- サカイ引越センター(http://www.hikkoshi-sakai.co.jp)
サービスの質が高くて、価格も安い業者
サービス・料金のバランスがいい業者
- アリさんマークの引越社(https://www.2626.co.jp)
- ハトのマークの引越センター(https://www.hato.or.jp/)
ただし、上記業者を使う場合も、複数の業者の見積もりを取らないと高くなります。そのため一括見積もりサイトを活用し、複数社に競わせて、低価格でらくらくパックを利用しましょう。
1-5. 口コミや料金事例は?
引越しらくらくパックを利用した方の口コミを紹介します。
以上のように、らくらくパックを使えば、引越しの手間が大幅に減るため、準備や片付けが難しい方・時間がない方にはおすすめのサービスです。
また、上記2名は引越しらくらくパックの相場よりも3~5万円安く引越しをすることに成功していますが、2名とも下記のポイントを意識して、見積もりを取ったことが影響しています。
- 複数社から見積もりを取る
- なるべく早く見積もり・予約を取る
上記2点について「3. 相場より安く引越しをするための2つのポイント」で解説しますが、引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)などの一括見積もりサービスを使えば対応可能な複数の業者に一括で見積もりを依頼できます。
2. 大手15社を比較!おすすめの引越し業者5選
どの業者がいいのかわからない、どの業者のらくらくパックを選べばいいかわからない、という方に向けて引越しの大手15社を下記の観点で総合的に比較しました。
- 価格帯
- サービス内容
-引越安心マークの有無:業界の認定マークを取得しているか
-サービスの豊富さ:してくれる作業の豊富さ、無料でしてくれるか
-梱包資材の充実度:用途に合った梱包資材を無料でくれるか
-社内教育の充実度:サービスの水準を上げる取り組みを公開しているか
-補償:壊されたものを補償してもらえるか
比較の結果は下記の通りになります。
-スマホの方は左右にスクロールが可能です-
料金 | サービス | |||||||
価格帯 (単身) | 価格 (家族) | サービス評価 | 安心マーク | サービスの豊富さ | 梱包資材 | 社内教育 | 補償 | |
アート引越センター | 高 | 高 | 4.70 ★★★★★ | ◎ | ◎ 8pt | ◎ 9pt | ◎ | ◎ |
アリさんマークの引越社 | 高 | 標準 | 4.45 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 7pt | ◯ 7.5pt | ◎ | ◎ |
サカイ引越センター | 高 | 高 | 4.40 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 7pt | ◯ 7pt | ◎ | ◎ |
人力引越社 | 安 | 安 | 4.20 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 7pt | ◯ 7.5pt | ◯ | ◎ |
ハトのマークの引越センター | 高 | 安 | 4.05 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 6.5pt | △ 4pt | ◎ | ◎ |
日本通運 | 安 | 安 | 4.00 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 6pt | △ 4pt | ◎ | ◎ |
ハート引越センター | やや安 | 安 | 4.05 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 6pt | ◯ 7pt | ◯ | ◎ |
西濃運輸 | - | - | 3.85 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 5.5pt | ◎ 8pt | △ | ◎ |
福山通運 | - | - | 3.65 ★★★★☆ | ◎ | ◯ 7.5pt | △ 4pt | △ | ◎ |
アップル引越センター | 安 | 安 | 3.60 ★★★★☆ | - | ◎ 9pt | ◯ 7pt | ◎ | ◎ |
SGムービング | やや高 | 高 | 3.55 ★★★★☆ | ◎ | △ 4pt | △ 4pt | ◯ | ◎ |
ファミリー引越センター | やや安 | やや高 | 3.20 ★★★☆☆ | - | ◯ 7.5pt | ◯ 7pt | ◯ | ◎ |
アーク引越センター | 高 | 安 | 3.15 ★★★☆☆ | - | ◯ 7pt | ◯ 7pt | ◯ | ◎ |
ベスト引越サービス | 安 | 安 | 3.10 ★★★☆☆ | - | ◯ 6.5pt | ◯ 7pt | ◯ | ◎ |
クロネコヤマト | 安 | × | 2.30 ★★☆☆☆ | - | △ 3pt | △ 2.5pt | ◯ | ◎ |
- 価格帯は一括見積もりサービスのデータに基づき評価
- サービスの採点基準は「サービス比較の採点基準」で紹介
- 一括見積もりサイト13サイトに家庭向け引越しの料金事例が掲載されていない業者「-」
- 該当のサービスを提供していない業者「×」
上記の表をもとにおすすめの業者は、下記の5社です。
どの業者も引越しらくらくパックを提供していて、料金・サービスで優れているため、らくらくパックを使う際は下記の業者から選びましょう。
料金は高めだが、サービスの質が極めて高い業者
- アート引越センター(https://www.the0123.com)
- サカイ引越センター(http://www.hikkoshi-sakai.co.jp)
サービスの質が高くて、価格も安い業者
サービス・料金のバランスがいい業者
- アリさんマークの引越社(https://www.2626.co.jp)
- ハトのマークの引越センター(https://www.hato.or.jp/)
上記業者にお願いする場合でも、一括見積もりサービスを使い、実際の料金を比較するのがおすすめです。
引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)を使えば、上記5社から複数社選んで、簡単に見積もりが取れます。
おすすめの5社について紹介していきます。
各社の「引越しらくらくパック」に相当するプランを紹介しますが、プラン名までは覚えておく必要はありません。
見積もり時や、見積もりの日程調整時に「荷造り・荷ほどきもお願いしたい」と伝えれば、ベストなプランを選んでくれるからです。
※各社の価格目安は、繁忙期:3月~4月上旬、平常:それ以外の時期の大まかな目安です。
2-1. アート引越センター
アート引越センターは1977年設立、全国に展開する大手引越し会社で、サービススペックが極めて高いため、サービス品質を求める人に最もおすすめです。
アート引越センターには「フルコース」という荷造りから、片付けまで全て行なってくれるコースがあります。また、引越し後も、1回だけ家具の移動を無料で行ってくれるので、引越し後のサポートも手厚い業者です。
「ハーフコース」という、荷造りは手伝ってくれるプラン(荷ほどきは対象外)もあります。
フルコースよりも安く、特に手間のかかる荷造りだけお願いできるので、荷造りだけでいいという方は合わせて検討しましょう。
社員教育が徹底されている分、価格相場は高めですが、サカイ引越センターなど他社と競わせることで割引も狙えますので、相見積もりを実施し価格を抑えましょう。
会社名 | アートコーポレーション株式会社 |
設立 | 1977年 |
対応エリア | 全国 |
価格目安(平常) ※フルコース | ・単身引越し(県内:74,000円~77,000円、県外:89,000円~132,000円) ・家族引越し(県内:111,500円~119,500円、県外:134,500円~225,500円) |
価格目安(繁忙期) ※フルコース | ・単身引越し(県内:110,000円~115,500円、県外:133,500円~198,000円) ・家族引越し(県内:168,000円~180,000円、県外:202,500円~339,000円) |
アート引越センター公式ページ:https://www.the0123.com
2-2.サカイ引越センター
サカイ引越センターは引越し業界で「引越し件数8年連続No.1」の実績を誇る最大手の引越し業者で、サービスも充実しているため、サービス品質を求める人におすすめです。
引越しの難易度が高い「狭い一軒家」を研修のために用意し、過酷な環境で引越しの研修をしているため、スタッフの技術力は高いです。
下記のように、荷造り・荷ほどきのコースは充実していて、要望に合わせて、コースを選んでくれます。して欲しい作業内容を伝えれば一番あったコースを提案してくれます。
コース名 | 内容 | 通常プランとの料金差目安 |
らくらくコースプレミアム | 荷造り・荷ほどきに加えて、ダスキンの清掃もついている | 約2倍 |
らくらくAコース | 荷造り・荷ほどきのコース | 約1.5倍 |
らくらくBコース | 荷造りだけ行ってくれるコース | 約1.25倍 |
らくらくCコース | 食器のみ荷造り・荷ほどきを行ってくれるコース | 約1.25倍 |
また、どのプランでも、作業終了後「10分間サービス」という、好きな作業(照明の取り付け・簡単な掃除)を10分間お願いできるサービスを受けられます。
価格相場は高めですが、アート引越センターなど他社と競わせることで割引も狙えますので、合わせて見積もりを取り、価格を抑えましょう。
会社名 | 株式会社サカイ引越センター |
設立 | 1971年 |
対応エリア | 全国 |
価格目安(平常) ※らくらくAコース | ・単身引越し(県内:76,000円~79,000円、県外:92,000円~135,000円) ・家族引越し(県内:111,500円~119,500円、県外:134,500円~222,500円) |
価格目安(繁忙期) ※らくらくAコース | ・単身引越し(県内:114,000円~118,500円、県外:138,000円~202,500円) ・家族引越し(県内:168,000円~180,000円、県外:202,500円~339,000円) |
サカイ引越センター公式ページ:http://www.hikkoshi-sakai.co.jp/
2-3.日本通運
日本通運は日本最大手の総合運送企業で、運送業でのネットワークを生かした引越しサービスを得意としており、サービスと価格のバランスの良い業者です。
最大の運送業者だからこそ、荷物の一時保管や、乗用車の輸送、海上コンテナでの輸送など、幅広い要望に答えてくれます。
そして、「フルプラン」という荷造りから荷ほどきまでを全て行なってくれるサービスもあります。
「フルプラン」は、ホームページには「家族向け」と書かれていますが、希望すれば「単身」でも使えます。
価格は単身もファミリーも安く、さらにハート引越センターなど料金の安い傾向にある業者と相見積もりをとれば、より値下げできる可能性もあります。
会社名 | 日本通運株式会社 |
設立 | 1937年 |
対応エリア | 全国 |
価格目安(平常) ※フルプラン | ・単身引越し(県内:50,000円~52,000円、県外:60,000円~89,000円) ・家族引越し(県内:84,500円~90,500円、県外:101,500円~171,000円) |
価格目安(繁忙期) ※フルプラン | ・単身引越し(県内:75,000円~78,000円、県外:90,000円~133,500円) ・家族引越し(県内:127,500円~136,500円、県外:153,000円~258,000円) |
日本通運公式ページ:https://www.nittsu.co.jp/hikkoshi/
2-4.アリさんマークの引越社
アリさんマークの引越社は1971年設立、引越し専門業者の中では最も歴史のある老舗の引越し業者で、サービスと価格のバランスの良い業者です。
徹底した社員教育がされていて、厳しい社内試験や、利用者からの評価が高い作業員を表彰する制度など、サービスの質を上げる仕組みも充実しています。
「アリさんフルパック」という荷造り・荷ほどきを全て行なってくれるコースがあり、加えて作業後10分間好きなことを手伝ってくれる「とっておきサービス」が全コースについています。
「アリさんパック」という、荷造りは手伝ってくれるプラン(荷ほどきは対象外)もあります。
「アリさんフルパック」よりも安く、特に手間のかかる荷造りだけお願いできるので、荷造りだけでいいという方は合わせて検討しましょう。
家族引越しは相場通りですが、単身の料金相場が高いため、日本通運など料金の安い傾向にある業者と一緒に見積もりを取り、料金を下げていきましょう。
会社名 | 株式会社引越社 |
設立 | 1971年 |
対応エリア | 全国 |
価格目安(平常) ※アリさんフルパック | ・単身引越し(県内:64,000円~66,000円、県外:77,000円~114,000円) ・家族引越し(県内:106,000円~114,000円、県外:128,000円~215,000円) |
価格目安(繁忙期) ※アリさんフルパック | ・単身引越し(県内:96,900円~99,000円、県外:115,500円~171,000円) ・家族引越し(県内:159,000円~171,000円、県外:192,000円~322,500円) |
アリさんマークの引越社公式ページ:https://www.2626.co.jp
2-5.ハトのマークの引越センター
ハトのマークの引越センターは、地域密着型の引越業者が集まっている組合で、それぞれのエリアごとに加盟している地域密着型の業者(加盟店)が業務を行ってくれます。
地域密着の業者の集合体ではありますが、ハトのマークの引越センターとして下記の研修や社内資格制度を実施しており、技術の品質は大手の中でも高い水準にあります。
- 引っ越し作業の実技研修
- マナー研修
- 社内の引越コンテスト
- 引越管理士資格認定制度(社内資格)
「楽々プランA」というプランがあり、梱包から荷解きまで全て任せることができます。
なお、料金についても統一はされていますが、価格相場は家族では安く、単身では高い傾向にあります。
そのため、日本通運など料金の安い傾向にある業者と一緒に見積もりを取り、料金を下げていきましょう。
会社名 | 全国引越専門協同組合連合会 |
設立 | 1974年 |
対応エリア | 全国 |
価格目安(平常) ※楽々プランA | ・単身引っ越し(県内:66,000円~68,000円、県外:80,000円~118,000円) ・家族引っ越し(県内:96,500円~103,500円、県外:116,000円~195,500円) |
価格目安(繁忙期) ※楽々プランA | ・単身引っ越し(県内:99,000円~102,000円、県外:120,000円~177,000円) ・家族引っ越し(県内:145,500円~156,000円、県外:174,000円~294,000円) |
ハトのマークの引越センター公式ページ:https://www.hato.or.jp/
3. 相場より安く引越しをするための2つのポイント
「引越しらくらくパック」を使う方も、「通常プラン」を使う方も、見積もりの取り方やタイミング次第で、料金に大幅な差が出ることがあります。
安く引越しをするために、下記の2つを意識しておきましょう。
- 複数社から見積もりを取る
- なるべく早く見積もり・予約を取る
この2点は「単身か家族か」「どこに住んでいるか」に関わらず、すべての人が気を付けるべきことです。
3-1. 複数社から見積もりを取る
引越し業者を安く使うために最も大事なのは、「複数業者から見積もりを取り、料金やサービスを競わせること」です。
これは、1社からしか見積もりを取らないと、引越し業者は安くする努力をほとんどしないので、料金が高くなるからです。
反対に、2社以上見積もりをとっていて、ライバルがいる場合では、特に交渉しなくても勝手に他社を意識して安くしてくれます。
実際、私も営業マンをしていたとき、ライバル業者の有無で2倍近くの差をつけたことがあります。
比較して一番いい業者を選べる
また、複数社に見積もりを取ることで、各社に割引をさせた上で、サービスも比較しながら1社に決められるので、より安くて良い業者を選びやすいです。
3-2. なるべく早く見積もり・予約を取る
なるべく早く見積もり・予約を取ることで引越し業者は安く使える可能性が高いです。
各社のトラックや作業員の数には限りがあり、引越しの見積もりを取るタイミングが遅ければ遅いほど料金は高くなります。
まず、予約が埋まってくると、各社から下記のような安くする提案を受けにくくなります。
また、安くて良い業者から予約は埋まりますから、直前になるにつれ、安くて良い業者からの見積もりや予約が取れなくなっていきます。
さらに選択肢が減ってくると、複数社からの見積もりを取れなくなりますし、最悪対応可能な業者が見つからない可能性もあります。
時期別に下記のタイミングを過ぎると、予約が埋まり、一気に選択肢が減るため、高くなりやすいです。
- 3月~4月上旬の引越し:1ヶ月前
- それ以外の時期の引越し:2週間前
引越し3ヶ月以上前だと見積もりを受け付けていない業者が多いものの、引越しまで3ヶ月を切っているなら基本的に対応してくれます。
3ヶ月を切っていて、見積もりに必要な下記の項目が決まっていれば、すぐに見積もりを取りましょう。
- 引越し先の住所
- 引越しの希望日
- 運びたい家具
Q. 「とりあえず」で見積もりや予約を取るのは大丈夫?
大丈夫です。基本的に見積もりは無料で、引越しを予約しても3日前までにキャンセル・変更すればキャンセル料はかからないという業界のルールがあります。
また、引越しの日程が固まらない方は見積もり時にその旨を伝えれば、予約の空き具合を元にいつまでに確定すればいいかを各社教えてくれます。
ただし、1点だけ注意が必要で、ダンボールを事前に受け取ってしまうと、キャンセル時に「返送料」や「使用したダンボールの代金」がかかる可能性がありますから「ダンボールはX月X日以降に送って下さい」と伝え、予定が決まるまでは受け取らないようにしましょう。
4. 複数業者へ見積もりを取るためのコツ
実際に複数業者から見積もりをとる際、やり方を間違えると、無駄な手間がかかったり、ベストな業者に見積もりをお願いできません。
そうならないように、ここでは複数業者に効率よく見積もりを取るためのコツを紹介します。
4-1. 複数業者から見積もりを取る方法は2つ
見積もりには下記の2つの方法がありますが、「一括見積もりサイト」の利用がおすすめです。
- 1社ずつ見積もり依頼の連絡をしていく
- 一括見積もりサイトを使う
一括見積もりサイトとは?
複数の引越し業者にまとめて見積もりを取れる完全無料のサービスのことで、一度の入力で複数社にまとめて見積もりを依頼できます。
利用の手順はシンプルで、①あなたが希望の条件を入力すると、②条件にあった引越し業者に見積もり依頼を出してくれ、③各業者から見積もりの提示を受けられるというものです。
一括見積もりサイトを使うべき理由
- ライバルがいることを前提の見積もりが期待できる
- 入力を何度もしなくてもいいので簡単
- あなたの引越しの条件にあった業者をすぐに見つけられる
一括見積もりサイトでの申し込みは引越し業者側にもわかるので、サイトを使うだけでライバルがいる前提での価格になり、安くなりやすいです。
また、一括見積もりサイトでは、見積もり依頼の入力を何度もしなくてもいいことはもちろん、希望する条件を入力すれば、それに合う業者をすぐに見つけられます。
一括見積もりサイトの唯一のデメリット
デメリットは、あなたの条件にあう業者に片っ端から見積もり依頼をすることになるため、入力後大量の連絡が入ることになることです。
ひどい場合だと下記のように、10以上の業者から一気に電話がかかって来るようになり、対応が大変です。
ただし、「希望の業者を選んで見積もり依頼ができる」サイトを使えば、選んだ業者からの連絡しか入りません。
そのため、業者が選択できるサイトがおすすめです。
Q. サイトの利用料が完全無料なのはなぜ?
引越し業者側が利用料を払っているからです。
また、一括見積もりサイトの運営者はインターネットなど新生活に関するサービスも紹介することでも利益を得ていて、引越し業者が運営費全てを負担しているわけではありません。
一括見積もりサイト利用後、1~2回インターネットなどの提案の電話がかかってくることがありますが、1度断れば強く営業されることもありません。興味がない旨をはっきり伝えましょう。
Q. 利用料は引越し代金に上乗せされないの?
上乗せはされません。まず、引越しの料金は「どうやって申し込まれたか」には一切関係なく算出されます。細かい内訳で計算されますが、一括見積もりサイトを使って上乗せされる項目は1つもありませんでした。
割引に関しては「ライバルの有無」が重視されるので、一括見積もりサイトを使う人は逆に安くなりやすいです。
4-2. おすすめの一括見積もりサイトは?
引越しの一括見積もりサイトは10種類以上ありますが、おすすめのサイトは引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)です。
理由は下記のように対応業者数が最も多く、またそこから見積もりを希望する業者を選んで依頼ができるからです。
対応業者数 | 業者の希望 | |
引越し侍 | 300社以上 | ◯ |
引越し価格ガイド | 300社以上 | × |
ズバット引越し比較 | 220社以上 | ◯ |
引越し見積もりEX | 210社以上 | × |
SUUMO引越し | 140社以上 | ○ |
LIFULL引越し | 100社以上 | ○ |
価格.com引越し | 100社以上 | ○ |
引越しラクっとNAVI | 60社以上 | ○ |
引越しネット | 30社以上 | ○ |
引越し達人.セレクト | 10社以上 | × |
アットホーム引越し | 10社以上 | ○ |
楽天引越し | 5社以上 | ○ |
比較.com | 3社以上 | × |
引越し侍は、東証一部上場企業の「株式会社エイチーム」が運営する引越し一括見積もりサイトです。
提携業者数は最も多く、下記のような大手業者からも、中小の業者からも見積もりが取れるので、たくさんの選択肢からあなたにあった業者を探せます。
下記のように、「概算の価格」「口コミ評価」を元に、根拠を持って見積もり依頼を出す業者を絞れるため、余計な業者に見積もりを依頼することもありません。
らくらくパックの場合は、ここからどの業者も値段があがりますが、業者ごとの傾向は掴めます。
引越し侍公式ページ:https://hikkoshizamurai.jp/
4-3. 引越し侍でどの業者を選べばいいの?
引越し侍で1回で見積もり依頼できるのは3社までですが、根拠を持って依頼する業者を選べるので、「3社」厳選して見積もりを取りましょう。
「2章」で15社を比較した結果、下記の業者がサービス面で優れていて、「らくらくパック」にも対応しています。
あなたの条件に対応している業者一覧の中にあれば下記から3社選びましょう。
料金は高めだが、サービスの質が極めて高い業者
- アート引越センター(https://www.the0123.com)
- サカイ引越センター(http://www.hikkoshi-sakai.co.jp)
サービスの質が高くて、価格も安い業者
サービス・料金のバランスがいい業者
- アリさんマークの引越社(https://www.2626.co.jp)
- ハトのマークの引越センター(https://www.hato.or.jp/)
上記で3社揃わない場合は、評価が4.0以上あり、口コミ件数も多い業者から価格を見ながら選び、その後の連絡の中で「荷造り・荷ほどき」を相談しましょう。
4-4. 入力後はどうなる?
引越し侍に情報を入力した後は、下記の流れで最終的な1社を絞ることになります。
- 引越し侍に情報を入力し、3社に見積もりを依頼
- 電話やメールで選んだ業者から連絡が入る
- 訪問見積もりや電話で要望を伝えると正式な見積もりが出る
- 最終的な一社に絞る
※らくらくパックを使いたい方は、❷の段階で、「荷造り・荷ほどきをしてほしい」と伝えれば、各社そのプランを提案してくれます。
以上のように進みますが、一括見積もりサイトを使うだけで下記の「ライバルを意識して安くしてくれる」状態になります。
必要以上に高い金額を払うことはなくなりますから、業者に話を聞きながら進めていけば問題ありません。
引越しは1日でも早く見積もり予約をとった方が安くなるので、まずは「引越し侍」で見積もり依頼をするところから始めましょう。
引越し侍公式ページ:https://hikkoshizamurai.jp/
ただ、「交渉してもっと安くしたい」「3社の中からどうやって選べばいいかわからない」という方は見積もり予約をした後でも構いませんので、下記の章を確認しましょう。
5. 見積もりがもう少し安くなる!料金の確認のコツ
それぞれの業者に見積もり依頼をすると、順に見積もりを出してくれますが、細かい聞き方・答え方で提示される額に差が出ることがあります。
下記の点を意識すればより安い額を提示してもらいやすくなります。
- 予算は伝えない
- その場で決定しない
- 他社の見積もり額を伝える時は要注意
繰り返しになりますが、一括見積もりサイトを使うだけで、業者は他社に負けないよう努力してくれます。
それでもさらに安くしたいという方はこの3つを意識し、より安い金額を狙いましょう。
5-1.予算は伝えない
見積もりを取る際、必ずと言っていいほど予算を聞かれますが、予算を伝えると予算より大幅に安くするのが難しくなってしまうので伝えないようにしましょう。
会話例
引越し業者:予算は決まっていますか?
あなた:いろんな会社の料金やサービスを比べて安いところにしようと思っているので、特に決めていません。
5-2. その場で決定をしない
引越し業界の得意文句として「今うちに決めてくれるなら○○○円まで下げます」というものがありますが、より安くしたいのであれば、その場での決定はおすすめしません。
他社に料金を確認されたら、上記額よりも安いためこの発言をしているのであって、他社ならさらに安い可能性が高いです。
どうやって防げばいいのか
自分以外の第三者(学生の場合は両親、社会人の場合は会社、カップル・夫婦の場合はもう一方の方)に決定権がある事を伝えましょう。
会話例
引越し業者:この場で決めてくれれば、○○○円まで値下げします!
あなた:すみません。私一人では決められないので、同居人と相談して決めさせていただきます。
いつまでに分かるか聞かれた場合は、全ての業者の見積もり額が出そうなタイミングを伝えるようにしましょう。
あまり待たせすぎると、予約状況次第では断られたり、提示額が変わりる可能性があります。
5-3. 他社の見積もり額を伝える時は要注意
2社目以降の業者は、すでに他社から見積もりを取ったと伝えると、他の業者の値段を聞いてきます。
この時、下記のように振舞いましょう。
- それまで提示された料金は「少し高いな」と思ったケース
→1社目の見積もりのように振る舞う - それまで提示された料金にある程度納得しているケース
→正直に他社の料金を伝える
他の業者の料金を聞いて「少し高いな」と思った場合は、ここで正直に見積もり額を伝えると、その額を基準とされてしまい、納得できる金額まで下がりにくくなります。
そのため、それまで提示された料金に納得できないなら、下記のようにあたかも1社目のように答えるようにしましょう。
会話例
引越し業者:ちなみ他社さんの見積もりはとりました?
あなた:これからです。今日明日でA社さんとB社さんから見積もりを取り、最終的に決めたいです。
他社の料金が、十分納得できる額であるなら、ここで正直に伝えることで、それよりも安くしてくれる可能性が高いです。
Q. 嘘の金額を伝えるのはどうなの?
他社の見積もり額として、嘘をついて安い金額を伝える人もいますが、各業者は相場感を把握しているので、嘘はすぐに見抜かれます。
するなら単身引越しは1割程度、家族引越しは2割程度を限度に安い金額を伝えるようにしましょう。
ケース別に使えるその他テクニック
その他、下記の3つのケース別に使えるテクニックを紹介します。
- 日程に融通がきく人:引越しの日程の範囲を広くする
- 手間をかけても安くしたい人:高い業者に電話を入れていく
- 駆け引きに自信がない人:交渉を一切しない
当てはまる項目がある場合のみ確認しましょう。
①日程に融通がきく人:引越しの日程の範囲を広くする
日程にこだわりがない場合は「できる限り日程の範囲を広く」して引越し業者が提案できる一番安い日程にすれば費用を安くできます。
会話例
あなた:引越しは3月1日から3月13日の間で一番安い日程でお願いしたいです。火曜日と朝一は対応ができないのでそれ以外でお願いします。
引越し業者:3月11日の午後の便ではどうでしょうか?ちょうど同じ方向にトラックがいるので安くできそうです。
②手間をかけても安くしたい人:高い業者に電話を入れていく
手間をかけてもいい人は、3社から見積もりをもらった後に、他社よりも高い業者に、安い業者の見積もり額を伝えてみましょう。
会話例
あなた:他社さんで◯◯円で提示をいただいたのですが、それより安くすることはできますでしょうか?
引越し業者:でしたらうちはXXX円で頑張らせていただくのでいかがでしょうか。
あなた:ありがとうございます。同居人にも相談してみます。
一番高い業者が入れ替わったら、高い業者に再びこの連絡をしていくことで、値下げしてくれることがあります。
ただし、引越し業者によっては、価格勝負をしておらず、値引きに限界があるものも多いので、受け入れてくれないケースもあります。
また、上記電話を何度もすると面倒な客だと思われるので、「他社よりも安くして欲しい」という相談は1社につき1回だけにしましょう。
③駆け引きに自信がない人:交渉を一切しない
駆け引きに自信がない人、面倒な人は、それぞれの業者と一切料金交渉をしないという方法もあります。
会話例
あなた:最初の提示額が最も安い業者さんにお願いしようと思います。公平に出してもらうために他社の料金はお伝えしません。
駆け引きは一切なしで、それなりに安い金額を提示されやすいです。
6. 最後の1社を選ぶための選定基準
各社の料金が出揃ったら、料金・サービス内容を踏まえてベストな1社を決めます。
引越し侍の口コミや、このサイトで推奨している業者であれば、実績も申し分ないので各社の料金や、サービス内容を聞いて、良さそうなところに決めてしまって構いません。
ただ、「この会社大丈夫?」「ハズレを引きたくない」という方は下記の点を確認しておくと、業者選びで失敗するリスクが減ります。
- 引越安心マークの有無
- サービスの範囲
- 梱包資材の内容
- 作業員の人数と構成
- 補償内容
- 細かい契約条件
6-1. 引越安心マークの有無
「引越安心マーク」を取得している業者の方が安心です。
引越安心マークとは、下記全てを満たす業者に全日本トラック協会によって付与される認定マークのことです。
(1)引越における約款を遵守していること
(2)苦情等に対する対応体制及び責任の所在の明確化を図っていること
(3)適切な従業員教育を行っていること
(4)引越関係法令を遵守していること
(5)適正な廃棄物処理等を行っていること
(6)適正な個人情報の取扱いを行っていること
(7)制度の信用を損なう行為又は信用を損なう恐れのある行為がないこと
この認定を取っている業者であれば、料金や作業内で発生したトラブルも誠実に対応してもらいやすく、満足できる可能性が高いです。
また、問題が起こった際は、協会にも通報・相談が可能で、業者が誠実な対応をしてくれない時、協会が頼りになります。
このマークは認定時だけでなく、3年に1回審査の上更新されるもので、引越安心マークを維持しているということは、7つの項目を全て満たし続けている業者と言えます。
この認定マークは国土交通省のホームページでも紹介されており、国も認めている制度です。
引用:国土交通省
信頼できる指標であることは間違いありませんが、取っていない=悪い業者ではないので、あくまでも基準の一つで考えましょう。
下記は見積もり候補によく挙がる大手15社の取得状況です。
取得している | 取得していない |
|
|
その他取得している業者は全日本トラック協会(http://www.jta.or.jp/)のホームページで一覧になっています。
6-2. サービスの範囲
下記のサービスの有無、料金に含まれているかは引越し業者ごと、また引越しの状況次第で異なります。
荷造り・荷ほどきをお願いしていても、下記は実施してもらえなかったり追加料金での対応になることがあります。
- ダンボールを回収してくれる
- 洗濯機の取り付け・取り外し
- ベッドなど家具の解体・組み立てを行ってくれる
- 作業員が靴下を履き替えてくれる
- 引越し後、家具の移動を1度してくれる
特に下線で示した3つは、ついていない場合あなたが実施しなければならないため、引越し前後で手間がかかります。
ベッドなど、そのままでは搬出が難しい大型家具に関しては原則見積もりに入っていますが、中小の業者の中には以下の可能性がありますので特に確認が必要です。
- 当日別料金が発生する
- 解体が必要なものは運んでくれない
これらのサービス内容が必要な場合は「対応してくれるか」「有料の場合は見積もりに入っているか」を確認し、それを踏まえて見積もりを比較しましょう。
6-3. 梱包資材の内容
アート引越センターではダンボールだけでなく「ふとん袋」「プチプチ状の緩衝材(エアキャップ)」「ハンガーボックス」「食器ケース」などを梱包資材として提供してくれます。
引用:アート引越センター
どんな資材があるか、有料か無料かは業者によって異なります。
価格勝負をしてダンボールすら別料金になる業者もいますので、あなたの状況でどんな資材をくれるのかは確認し、それを踏まえて判断しましょう。
6-4. 作業員の人数と構成
引越しの作業員は社員とアルバイトで構成されますが、社員の方が経験、責任感共に高い傾向なので、正社員人数が多く構成されている業者が安心です。
また、作業員がより多い方が引越しが早く終わります。
正社員比率や人数は業者ごとではなく、引越しの内容次第で異なります。
例えば、「全員正社員で作業します」とよく営業する引越し業者も、実は作業員のアルバイトを募集していて、引越しの内容に合わせて正社員とアルバイトを使い分けています。
6-5. 補償内容
基本的に引越し業者は標準引越し約款という共通のルールを利用していて、引越しで壊れたものは補償してくれることになっています。
ただし、中には独自の規約を作っている業者があり、業者が荷物を壊した場合も満足な補償を受けられない可能性があります。
このページで紹介した15の業者は問題ありませんでしたが、その他マイナーな業者に依頼する際は補償を確認し、補償を受けられない業者は使わないようにしましょう。
6-6. 細かい契約条件
引越しごとに細かい契約条件も変わりますから、確認しておくと安心です。
下記の条件ですと、料金が安くなりやすいものの、デメリットがあるため事前に理解した上で選びましょう。
契約内容 | 概要とデメリット |
積み切り(積みきり) | ・指定のトラックに乗る分しか運んでもらえず、積めなかった荷物は自分で運ぶ。 ・基本的に自分で運ぶのが困難なものから優先的に運んでくれるが、自分で運ぶ手間がかかる恐れがある。 |
フリー便 | ・引越し業者の都合に合わせた時間で引越しを行う。 ・近距離でも1日予定を開けなければならず、遠距離だと夜遅くまで引越しがかかる可能性もある。 |
混載便 | ・他の人と同じトラックに乗せるので、荷物の受け取りのタイミングを指定しづらい。 |
見積書に記載されているので確認し、わからなければ担当者に電話で確認しましょう。
特に積み切り契約は特に要注意
積み切り便は優良業者であれば、積み残しがないよう、余裕を持ったトラックを用意してくれますが、一般的に下記の大きさは必要です。
単身者(ワンルーム〜1DK) | 2トントラックショート |
カップルなど2人暮らし(1LDK~2DK) | 2トントラックロング |
荷物が多くはない家族の引越し(2LDK~3LDK) | 3トントラック |
荷物が多い家族の引越し(3LDKより大きい) | 4トントラック |
積み切り契約の場合、小さすぎるトラックの業者はおすすめしませんし、同じ価格なら大きいトラックの業者がおすすめです。
運べなかった荷物は、自分で運ぶか宅配便に運んでもらうことになります。大型の家具などは優先して運んでもらえますが、どうしても不安な方は積み切り契約を提示してきた業者は避けることがおすすめです。
<もう少し安くするテクニック>業者が決まったら最後にもう少し値切ろう
上記観点でサービス面も含めた最良の業者がわかったら、業者に正式なお願いの電話をします。
その際、もう少し安くしたいのであれば、もう1割を値切りつつ、最終決定の連絡をしましょう。
会話例
お世話になっております。先日、訪問見積りをしていただいた○○です。
他社さんと条件を比較して、もし、〇〇円(提示より1割安い金額)まで値下げしていただけるのであれば、
御社にしようと思っているのですが、いかがでしょうか?
ここで、ダメなようならはっきりと伝えてくれるので、「わかりました..ただ御社のサービスが良さそうなので、今回はこの価格でお願いします。」と伝え、予約を確定させましょう。
Q. 断る業者への連絡は?
見積もりを取った後、連絡がない業者はそのままにしておいて問題ありません。
メールが来た場合も、申し込みをしていない限り返信の義務はないため、メールも無視して問題ないです。
ただ、電話がかかってくるようなら、一度出て、断れば電話がなることはなくなります。理由を聞かれることがありますが、第三者の決定と伝えれば深堀りされません。
会話例
引越し業者:先日のお見積もりですが、いかがでしょうか?
あなた:いろいろ検討しましたが、A社さんにお願いすることになりました。
引越し業者:そうですか…決め手は何でしたか?
あなた:最終的に同居人が決めたので、すいませんがよくわかりません。
引越し業者:そうですか。また次の機会があればお願いします!
Q. 営業マンの対応は評価しなくても良いの?
しなくてもいいです。
なぜなら、営業マンと当日作業する人は違う人だからです。
ただ、「こんな会社にはお願いしたくない」「こんなに頑張ってくれたし、この人にお願いしたい」という対応をされたらそれを重視して選んでも問題ありません。
7. 引越しらくらくパックを使う方も当日までにすべき4つの準備
引越しらくらくパックを使う方も、事前準備は一切不要というわけではなく、下記の4つの準備が必要です。
- 見られたくないものや貴重品はまとめておく
- 新居の家具の配置を決めておく
- 冷蔵庫の中は掃除しておく
- ゴミは処分しておく
1つずつ紹介していきますので、引越し日までに終えられるようにしましょう。
7-1. 見られたくないものや貴重品はまとめておく
引越しらくらくパックを使うと、タンスやクローゼットの中まで、全てのものを梱包してくれます。
そのため、下記は事前にあなたが梱包するか、バッグやキャリーケースなどにしまっておきましょう。
- 貴重品(現金・印鑑・通帳・宝飾品など)
- 見られたくないもの(下着・写真など)
特に、貴重品はそもそも引越しのトラックには載せられないので、分けて持ち運べる状態にしておきましょう。
加えて、「業者がどこにしまったのか分からなくなる」ことも起こりえます。
引越し後、すぐに必要なもの、すぐに使えないと困る物はあなたが荷造り・荷ほどきすることをおすすめします。
7-2. 新居の家具の配置を決めておく
引越しらくらくパックでは、次の家での荷ほどき・収納などを全て行なってくれます。
当日「この家具どうしますか?」「お皿はここでいいですか?」などと聞かれるので、理想通りの配置にしてもらうために、事前に理想の配置を考えておきましょう。
新居の間取り図に、家具の配置や細かい要望を紙に書いて作業開始時に渡すとスムーズです。
7-3. 冷蔵庫の中は掃除しておく
らくらくパックでも基本的に、冷蔵庫の中は事前に空にしないと対応してもらえないことがあります。
前もって食材を処分して、前日までに空にしておきましょう。
また、前日には下記の手順で霜取りを行い、冷蔵庫の霜を綺麗に除去しておく必要があります。
- 冷蔵庫・冷凍庫を空にする
- 製氷機トレイの氷を捨てる
- コンセントを抜いて電源を落とす
- 溶けた霜で周囲が濡れないようにタオルを周囲に敷く
- 冷蔵庫を開けっぱなしにして、霜を溶かす
- 冷蔵庫の中を綺麗に拭き取る
- 蒸発皿※の水を捨てる
蒸発皿は、冷蔵庫の下部や背面にある、冷蔵庫の水を受ける皿のことです。
引用:シャープ
霜取りができていないと、運送中に溶け出し、他の荷物が濡れる恐れがあります。
石油ストーブをお持ちの方へ
冷蔵庫に加え、石油ストーブやファンヒーターも要注意です。灯油が入ったままだと運んでくれないため、取扱説明書を確認しながら「空焚き」を行い、灯油を空にしましょう。
多くの石油ストーブ・ファンヒーターが、「メーカー名+製品名」で検索すれば説明書が見れるため説明書を確認しましょう。
大きくすべきこととしては、ストーブを付け放置、灯油がなくなり、自然に消えるのを待つことです。
7-4. ゴミは処分しておく
らくらくパックでも、ゴミの処分はしてくれませんので、計画的にごみの処理を行いましょう。
前もって、不用品を整理しておかないと、ダンボールに詰め込まれ、新居に運ばれてしまいます。
引越しと同じく、丸投げしたいという方におすすめなのが、「くらしのマーケット(https://curama.jp/disposal/)」というサイトです。
個人の廃品業者が多数掲載されているサイトですが、価格の安さ、手軽さが優れた業者が多いです。
「トラックに不用品乗せ放題」で1~2万円程度で引き受けてくれる廃品業者が多数掲載されていて、分別も不要でいらないものを積めるだけ積んで処分してくれます。
8. まとめ
引越しらくらくパックについて紹介してきましたがいかがでしたか?
改めて、引越しらくらくパックとは荷造り・荷ほどきまで全て行なってくれるサービスです。
楽になる分、料金が高くなりやすいため、下記の2つを意識しましょう。
- 複数社から見積もりを取る
- なるべく早く見積もり・予約を取る
特に1点目が大切で、「引越し侍(https://hikkoshizamurai.jp/)」を使って、複数者に見積もりを取るところから始めれば、それだけで安くなりやすいです。
以上を参考に、あなたが満足いく引越しができることを心から祈っています。
サービス比較の採点基準(参考データ)
サービスの総合評価 | 下記の5つの観点をもとに算出 ・サービス範囲、梱包資材は点数を1/10に圧縮 ・その他は(◎=1pt、◯=0.75pt、△=0.5pt、-=0pt)で算出 |
安心マーク | 有=「◎」、無=「-」 |
サービス範囲 | 下記10点満点で評価
|
梱包資材 | 下記10点満点で評価
|
社内教育 | 教育制度・社内資格が明記=◎/どちらか=◯/明記なし=△ |
補償 | 業者の責任で破損したものを補償=◎、補償なし=- |