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不動産売却

土地を売りたい!はじめてでも失敗せずに高く売るための全知識

土地を売りたい!はじめてでも失敗せずに高く売るための全知識

土地を売りたいけど、“どのように進めれば良いの?、そもそもちゃんと売れるの?、高く売るための方法や注意点は何?”などと様々な疑問を抱いていませんか?

全国の土地価格は過去20年で見ても高い水準にあり、自宅や投資用の土地売却を検討するには今が絶好の時期であることは間違いありません。

しかし、土地は売り方ひとつで最終的な売却価格に何十万・何百万といった大きな差が生まれることもあるため、きちんと「売却の流れ・注意点」や「賢い売り方」を理解して、損をして後悔しないようにしておくことが肝心です。

このページでは、元大手不動産会社に勤務し、延べ2,000件以上の不動産売却に携ってきた筆者が、はじめての人でも土地をスムーズに高く売れるようになるために、以下の流れに沿ってご紹介します。

  1. 土地売却の流れ10ステップと必要な書類・費用まとめ
  2. こんな土地はそもそも売れない!売り出す前に確認すべき2つのこと
  3. 土地売却で失敗しないために押さえておくべき4つの注意点
  4. 相場よりも高く土地を売るための4つの秘訣
  5. 抵当権が付いている土地を売りたい場合の2つの売り方
  6. 早く土地を売りたい場合の2つの方法

すべて読めば、「土地売却のいろは」について、プロと同等の知識が身につき、賢く売却できるようになるでしょう。

売り時は今!利上げで今後地価は下落する

2024年に日銀が行ったゼロ金利の解除は、住宅ローン金利を引き上げ、これまで好調だった不動産相場の暴落へとつながります。
アメリカでは2022年に大きな利上げがあり、都心のビルが半値で売却されるなど、実際に不動産価格の暴落が起きています。
来年以降は売却益が半減するリスクもあり、かろうじて低金利が続く2024年はまさに土地の売り時と言えます。

売却に向け、まず何をしていいかわからない方は、NTTの運営する『HOME4U』に物件情報を登録してみましょう。
約1分で登録するだけで、大手〜地元の不動産会社まで複数の業者から査定が受けられ、簡単に売却物件の相場がわかります。
査定額や対応力で業者の比較もでき、売却のパートナーとなる仲介業者選びまでがスムーズに行えます。

1. 土地売却の流れ10ステップと必要な書類・費用まとめ

マンション売却の流れ

土地売却の流れとしては、細かく分けると上記のような10のステップがありますが、重要なフェーズとしては大きく4つのフェーズがあるだけです。

基本的には、仲介不動産業者に任せておけば、全ての工程をスムーズに進めることができますので、初めての人でも特に心配する必要はありません。

※各ステップの細かい解説については土地売却の流れ10ステップと必要な書類・賢く売る方法まとめをご覧ください。

そして、各フェーズで必要となる書類等をまとめると以下のようになります。

土地売却で必要な書類

※必要書類についての一つ一つの細かい解説は土地売却の必要書類を写真で解説!取得方法〜紛失時対処法までをご覧ください。

また、土地売却により出入りする可能性のある費用・税金をフェーズ毎にまとめると以下のようになります。

土地売却の費用発生タイミング

※土地売却でかかる費用についての解説は一目でわかる!土地売却時に出入りする費用の流れと目安金額早見表をご覧ください。

一見、複雑で難しそうに見えますが、一つ一つのステップは非常にシンプルで、一度聞いてしまえば全く難しいことはありません。

2.こんな土地はそもそも売れない!売り出す前に確認すべき2つのこと

売却を検討している土地が、以下2つに当てはまる方については、土地売却のスタート地点にさえ立てないため注意が必要です。

  • 土地の名義人が売主になっていない
  • 隣地との境界が確定していない

それぞれ解説していきます。

土地の名義人が売主になっていない

土地の名義人が売主自身になっていないと、基本的には売却自体ができません。

現在土地の売却を検討されている方の中には、相続した親族の土地を売却したいと考えている方もいることでしょう。

土地の名義は、名義人が亡くなっても自動的に相続人には変わりません。「相続登記」という手続きを取ることで、初めて名義を変更することができます。

相続登記の手続きは、司法書士に依頼するのが一般的です。名義変更がまだの方は、売却準備を始める前に、最寄りの司法書士事務所に手続きを依頼しましょう。

手続きが完了し、あなた名義の土地の権利証が作成された時点で、売り渡すことが可能になります。

手続きの期間と費用の相場は以下の通りです。

相続登記手続きにかかる期間と費用
期間約2ヶ月
費用司法書士への報酬  10万円前後

名義変更にあたっての登録免許税  固定資産税評価額の0.4%

(ex) 土地の評価額が1,000万円の場合 → 4万円

  • そもそも名義人が誰かわからない場合は?

最寄りの法務局で「登記事項証明書」という書類を発行してもらえば、確認ができます。

書類の取得は土地の住所が把握できていれば、どなたでも可能です。

発行には600円の手数料がかかります。

隣地との境界が確定していない

隣地との境を明確にするため、それぞれの土地の角にあたる部分には、境界標という杭が埋め込まれています。

境界標イメージ

画像引用「土地家屋調査士結城輝夫事務所」

しかし、古いものだと、工事の過程で抜き取られたり、地下に埋まってしまっていたり、といったことが起こります。

売却を検討している土地の角に、境界があるか確認してみましょう。一部境界が無かったり、確認ができない場合、そのままでは売り物にならないと言っても過言ではありません。

なぜなら、土地の境界が確定していることは、以下二つの理由により、買主から購入の条件として提示されることがほとんどだからです。

  • 境界をめぐって後々隣人とトラブルになることを避けられる。
  • 少しのズレで土地面積と価格が大きく変わってくる。

二つ目の面積と価格が変わることについては、下の事例を見ると、売主にとっても影響が大きいことがわかります。

境界が10㎝変わることによる影響

改めて境界を確定させるには、確定測量という手続きを土地家屋調査士というプロに依頼し、正確に境界標を打ち込み、「確定測量図」という、境界の証明書を作成してもらう必要があります。

確定測量図イメージ

引用「三井住友トラスト不動産」

境界票の所在が確認できたとしても、古いものだと念のため上記の書類作成までを購入の条件にする買主もいます。

お互いに納得のいく売買取引をするためにも、境界票の有無にかかわらず、上記の書類がない場合は、売却前に確定測量をしておくことをすすめます。

手続きの期間と費用の相場は以下の通りです。

境界確定手続きにかかる期間と費用
期間約3ヶ月
費用土地家屋調査士への報酬  30〜40万円

※譲渡費用として譲渡所得から控除できます。

※いずれも土地の面積、隣接地の数によって前後します。以下は100㎡、隣接地が4つの場合の相場です。

各都道府県で土地家屋調査士会のHPが作られており、最寄りの土地家屋調査士が検索できるようになっています。

相談したい方は以下のページから自分の地域のページに進み、個別に問い合わせをしましょう。

日本土地家屋調査士会連合会HP「全国の土地家屋調査士会」

https://www.chosashi.or.jp/consulting/nationwide/

3. 土地売却で失敗しないために押さえておくべき4つの注意点

土地売却の流れとしては、下記のように、トータル10のステップがあります。

土地売却の流れと費用発生のタイミング

最初の2つのステップにある通り、売却にあたってまずすべきことは、物件の価格査定を行い、仲介業者を決定することです。

仲介業者は売出し以降の売却の進行役となる大事な存在であり、その選定に失敗すると、後の工程でどれだけ注力しても結局安値で売却することになり後悔するということになりかねません。

そのように最終的に損をしないためには、最初の「価格査定」、「仲介業者決定・契約」のステップにおいて、以下4つの注意点について押さえておくことが重要になります。

土地の売却で損をしないための4つの注意点
1.必ず複数の業者から売却価格査定をとって比較する
2.高すぎる査定に要注意
3.査定額も大事だがその根拠はもっと大事
4.最初は一社と専任媒介契約、ダメなら複数社と一般媒介契約へ

これらをしっかりと押さえておけば、「不当な価格で売却して損をしてしまう」「業者選びに失敗して後悔する」といったようなよくある失敗を回避することができるようになります。

それぞれ具体的に解説していきます。

3-1. 必ず複数の業者から売却価格査定をとって比較する

  • 入り口は多い方が信頼できるパートナーに出会える確率が上がる
  • 情報が多い方が相場の確認の精度が上がる
  • 売出し価格・仲介手数料の等の条件交渉のための比較材料になる

まず大前提として押さえておくべきポイントとして、土地売却価格査定では、業者により査定額は大きく異なります。

それは、業者により特性(営業エリア、規模、得意分野、自社広告媒体の有無、在庫物件、問い合わせ状況等)が全く異なるためです。

特に不動産はエリア特性が強いため、得意な営業エリア外の案件の場合には過去事例の確認のみといった機械的な査定のみで全く頼りにならないような業者も中には存在しています。

そのため、土地売却価格査定では必ず複数社(自分が納得のいく業者に出会うまで何社でも)から査定を取り比較することが大切です。

現在では、ネットで多くの無料一括査定サービスが提供されていますので、それらを活用すれば手間なく簡単に複数の業者へアプローチできます。

一括査定サイトの利用の流れは以下のとおりです。

一括査定イメージ

無料一括査定ならここがおすすめ

home4u
不動産売却の無料一括査定サービスはたくさんありますが、運営会社の信用度や参加企業群の優良度から見ても、NTTデータスマートソーシングが運営する『HOME4U』が圧倒的におすすめです。

HOME4U』は、数ある不動産無料一括査定サービスの中でも最も老舗で20年以上の歴史と累計50万件以上の実績があります。また、NTTデータグループ企業が運営している点からも信用度が圧倒的です。

HOME4U公式ホームページ「https://www.home4u.jp

地元業者も含めて幅広くリサーチしたい場合にはここもおすすめ

homes

HOME’S』は、大手の不動産業者以外にも地元の不動産業者の登録が非常に多く、登録業社数が3,800社以上と、数ある無料一括査定サービスの中でも最大規模の業者です。

先の『HOME4U』の2,300社以上と比較しても圧倒的な登録業社数と言えます。

特に地方等、大手の不動産業者以外にも、地元の不動産業者を含め幅広いリサーチがしたい人にはおすすめです。

HOME’S公式ホームページ「https://www.homes.co.jp/satei/

3-2.高すぎる査定に要注意

高額査定を出した業者が、その額で売ってくれるとは限らない

土地の査定は、車の買取査定のように、査定額で売り渡せることを保証するものではありません。

土地の売却価格は、買主との価格交渉の後、購入がされるまで確定するものではなく、査定の時点ではあくまで売れる額の予測でしかないのです。

一括査定サイトで複数社に査定を取ると、他社に比べ、極端に高額な査定を提示してくる業者がいることがあります。

もちろん本当にその額で売れると踏んで査定を出している場合もありますが、中には、その額では売れないことを知りながら、高い査定を出している業者も存在します。

売れないと分かっているのに、なぜ高額査定をするの?

他社より高い査定額で売主の気を引き、専任媒介契約(売却を一社に一任する契約)を結ぶことだけが目的です。

業者は、売主と契約をしないことには仲介手数料が得られないため、まずは他社より先に契約を取ることに必死にならざるを得ない事情があります。

結果として、下記のようなことを考えて高額査定を出す業者がどうしても出てきてしまします。

  • 「査定額で売る決まりはないし、売り出しの時にでも、理由をつけて値下げを提案すればいい。」
  • 「契約ができて、仲介手数料がもらえるのであれば、最終的にいくら安くなろうと関係ない。」

高額査定を出した業者が、売主の「高く売りたい」という望みをかなえてくれるとは限らないのです。

こうした業者に惑わされないためには、査定額よりもその根拠に目を向けることが大事になります。

3-3. 査定額も大事だがその根拠はもっと大事

どのようなマーケティングを行っているかで業者の実力や良し悪しがわかる

不動産の売買は、売り手と買い手の合意で価格が成立する上、全く同じ物件は存在しないため、似た物件の売買事例や相場といったものはあくまで一つの参考にすぎません。

その物件の適正な査定をするにはより具体的なマーケティングが必要になります。

しっかりとしたマーケティングを行なっている業者であれば、査定額の根拠について、その物件固有の事情を見極めて、下記のような項目について具体的な説明があるはずです。

  • ターゲットとなる購入者像
  • 競合となりうる物件と比較した上で有利、不利な点
  • 具体的な販売手法(どのように広告を売っていくか等)

査定の根拠について、納得のいく説明ができる業者こそが、本当にあなたの物件を高く売ってくれる、実力のある業者と言えます。

3-4. 最初は一社と専任媒介契約、ダメなら複数社と一般媒介契約へ

専任媒介契約の方が、業者に優先的に動いてもらえるようになり、売主にとってのメリットも大きい

土地売却にあたっての仲介業者との媒介契約には、大きく分けて、以下の二つがあります。

  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

専任媒介契約が一社のみへの売却依頼であるのに対し、一般媒介契約では複数社に同時に売却依頼ができるという点が大きな違いです。

また、専任媒介契約では、物件のレインズへの登録や売主への定期的な報告の義務があるのに対し、一般媒介契約ではそれがないという点で異なります。

一般媒介と専任媒介

結論から言うと、まずは専任媒介契約を一社と結ぶことをおすすめします

一般媒介契約は、複数社が同時に買主を探す性質上、業者にとって「労力をかけてもそれが無駄になる」というリスクがつきものになります。

反面、専任媒介契約は、業者にとってそのリスクがないことから、なんとか契約期間内に自社で売り切ろうと優先的に動いてもらいやすいのです。

専任媒介契約には、以下のように「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」の二種類があり、最終的にはどちらかを選ぶ必要があります。

専任媒介契約専属専任媒介契約
業者側の義務・2週に一回は売主に販売状況を報告する

・契約から7日以内にレインズに物件を登録する

・1週に一回は売主に販売状況を報告する

・契約から5日以内にレインズに物件を登録する

売主が自分で買主を見つけること可能不可能

どちらも一般媒介契約に比べて優先的に動いてもらえる点では変わりません。

ただ、後段の売主が自分で買主を見つけられるか否かについては大きな違いとなります。

身近な知人や親戚等の中から、自分の物件を買ってくれる人が見つかる見込みのある方は、左の専任媒介契約の方を必ず選んでおきましょう。

最初の一社でうまくいかなかった場合は一般媒介契約もあり

一般媒介契約については、業者に販売活動の優先度を下げられるリスクはあるものの、一社に依存せず手広く依頼できるという点では試す価値はあります。

最初に専任媒介契約を結んだ業者で納得のいく売却ができなかった場合は、複数社との一般媒介契約に切り替えて売り出しをしてみることをおすすめします。

4. 相場よりも高く土地を売るための4つの秘訣

次に、実際に土地を売り出すにあたって、査定相場よりも高く売るためのノウハウをご紹介していきます。

土地を査定相場よりも高く売るために大切なことは、「同じような条件の競合物件よりも買い手から見た印象を良くすること」です。

特に土地の購入者は、「価格・立地・広さ・環境」といった基本的な条件がマッチする複数の物件を比較検討し、最も気に入った物件に購入希望を出すという行動をとります。

そのため、相場よりも高く土地売却するためには、基本的な条件の良さをアピールするだけでは足りず、競合物件と比較された際の相対的な印象の良さを演出することが大切です。

その演出の方法として、最も効果的な秘訣としては、以下の4つが挙げられます。

相場よりも高く土地売却する為の4つの秘訣
1重要度
★★★★★
建築会社等に依頼して土地の活用参考プラン等を用意してもらう
2重要度
★★★★★
買い主の現地確認前に不要な物は処分しておく
3重要度
★★★★☆
できるだけ土地が整地されている状態で見せる
4重要度
★★★★☆
住んでみないとわからないようなプラス情報を整理して伝える

一つ一つは小さなことですが、実は、これらが完璧になされている物件は意外と少なく、すべて完璧にしていればそれだけで大きな差がつきます。

以下、具体的に解説していきます。

4-1. 建築会社等に依頼して土地の活用参考プラン等を用意してもらう

土地活用のイメージ図面(出展:ミサワホームHPより)

土地活用参考プランのサンプル(出展:アイピーハウスHPより)

土地の買い手の目的は「自宅用」や「投資用」等、人によって様々ですが、基本的にはその土地に建物を建築することが前提となるケースがほとんどであるため、その土地にどのような建物が建築できるのかについてイメージできる資料があるのとないのとでは、相手に与える印象が大違いです。

戸建て住宅用地としての方が価値が高そうな土地であれば、戸建て住宅の参考プランを、賃貸住宅等の投資用地としての価値の方が高そうな土地であれば、賃貸住宅の参考プランと参考事業シミュレーション等の資料を、建築会社やハウスメーカー等に依頼して作成してもらっておくと売却が有利になります。

仲介業者によっては、代わりに作成や手配をしてくれる業者もありますが、稀ですので、『HOME4U土地活用』等の無料一括資料請求サービスでプラン作成を依頼するとよいでしょう。(『HOME4U土地活用』はNTTデータグループ会社が運営している最大手の一括資料請求サービスなので最も安心です。)

※建築会社やハウスメーカーへ依頼する場合には、あくまで「売るか建てるかを検討中なので検討用に資料作成してほしい」という旨で相談するようにしましょう。(単純に売却前提の参考プランだと対応してもらえない可能性があります)

4-2. 買い主の現地確認前に不要な物は処分しておく

不法投棄の例(出展:むろグより)

不法投棄されたタイヤ

当然のことではありますが、買い主の現地確認前には必ず現地を確認し、不法投棄等によるゴミが散らかっていないか等を確認することが大切です。

特に買い主が自宅用地として検討している場合には、少しでも敷地内にゴミが残っていると、「地域の治安等に問題があるのでは…」等とかなりのマイナスイメージになりかねません。

また、シーズンタイヤ等の私物でかさばる物の保管用に敷地を使っているようなケースもありますが、見た目の印象が悪くならないように綺麗に整えておくか、できれば移動させておく方がよいでしょう。

一人の購入検討者が現地確認をするタイミングは大抵1度だけしかありませんので、その際に良い印象を持ってもらうためにも、できるだけ不要な物は処分してマイナス点の可能性を排除するようにしましょう。

4-3. できるだけ土地が整地されている状態で見せる

『未整地の土地』
整地されていない土地の例(出展:nifty不動産より)

『整地後の土地』
整地されている土地の例(出展:イエポタより)

前項と同様の理由からでもありますが、物件広告の写真や購入検討者に現地を見せる際には、できれば整地後の状態の土地であることが理想です。

整地後の土地の方が当然に印象が良いですし、上記の写真のように、整地の状態によって土地の利用の仕方や建物建築後の状態のイメージのし易さに大きな差が出てきます。

整地といっても、雑草を刈るだけで済むものから、多少土地の凸凹を平らにする必要があるもの等、様々ですが、土地売却のために万全を期すのであれば、現在の土地の状態に合わせて検討してみましょう。

土地の整地により売りやすくはなるものの、当然に費用が掛かかる上、売却価格を大きく吊り上げるような効果まではありませんので、実際に整地した方が良いかについては仲介業者とよく相談しながら決定することをおすすめします。

4-4. 住んでみないとわからないようなプラス情報を整理して伝える

現地確認のタイミングで購入検討者が確認したい項目は、実際の土地や周辺環境の印象については当然ながら、日当たりや風通し・騒音等の住んでみないとわからない情報も多く含まれます。

そのため、ただ土地を見せるだけではなく、住んでみないとわからないようなその物件プラス情報を事前に整理しておき、直接伝えてあげるだけでも印象が良くなります。

住んでみないとわからないうようなプラス情報の例

  • 風通しが良く夏場夜はクーラーいらずで電気代が安い
  • 閑静な土地柄で交通騒音等は全く聞こえない
  • 土地の近隣住人は非常に礼儀正しくて良い人ばかり…等

土地や周辺環境の印象だけでなく、住んだ後の生活のイメージも良く伝われば強力な差別化になります。

関連記事

今回ご紹介した土地を高く売る為の秘訣以外にも、土地売却で損をしない為の注意点について網羅的にまとめた以下のページもご参考にして下さい。

五つ星とビジネスマン

土地売却で絶対に失敗しない為の14の注意点と高く売る4つの秘訣

5. 抵当権が付いている土地を売りたい場合の2つの売り方

売却物件が担保に出されている場合には、金融機関による抵当権がつけられており、そのままの状態で所有権移転登記をすることはできないため、引渡しまでのいずれかのタイミングで抵当権を抹消してもらう必要があります。

土地に抵当権が付いている場合の土地売却の流れとしては、主に以下のようなケースがあります。

  1. 自己資金で決済・引渡し前に債務返済して抵当権を抹消するケース
  2. 売却代金(+自己資金)で決済・引渡しと同時に債務返済・抵当権抹消するケース

以下、それぞれのケースの流れと注意点を解説していきます。

5-1. 自己資金で決済・引渡し前に債務返済して抵当権を抹消するケース

<流れ>

  • 売買契約〜決済・引渡しまでの間に一括返済し、抵当権抹消登記をしてもらう

<注意点>

  • 事前に金融機関へ連絡・相談しておく
  • 決済日までに抵当権抹消登記を完了してもらうか、今回の担当司法書士と連携してもらう

この場合、特段大きな注意点はなく、売買契約〜決済・引渡しまでの間で自分で金融機関へ債務の一括返済の手続きを行い、金融機関に抵当権抹消登記をしてもらうだけです。

決済・引渡しの日までに抵当権抹消登記が間に合わないようであれば、仲介業者や担当司法書士と連携してもらい、決済時に同時に処理してもらうようにすれば問題ありません。

5-2. 売却代金(+自己資金)で決済・引渡しと同時に債務返済・抵当権抹消するケース

<流れ>

  • 売買契約〜決済・引渡しまでの間に金融機関・仲介業者・担当司法書士の関係者で打ち合わせを行い、決済・引渡しの当日にお金のやり取りと登記手続きをすべて同時に処理してもらう

<注意点>

  • 当初に仲介業者に「売却代金による債務の一括返済」の前提を伝えておく
  • 事前に金融機関・仲介業者・担当司法書士と決済方法について打合せをして了承を得ておく

現実の土地売却でも意外に多いのがこのケースです。

基本的に、「売却代金による債務の一括返済及び抵当権抹消」の前提で土地売却をスタートしておけば、仲介業者がすべて取り仕切って段取りを組んでもらえます。

決済方法については、仲介業者にとっても非常に重要なポイントであるため、当初に必ず質問される項目ではありますが、くれぐれも曖昧なまま進めることのないよう、最初に「売却代金による債務の一括返済及び抵当権抹消」が前提である旨を伝えるようにしましょう。

6. 早く土地を売りたい場合の2つの方法

相続や海外転勤、債務整理等でとにかく早く土地を売りたいというケースもあると思います。

その場合には、当然、じっくりと高い価格で買ってくれる買い手を探している暇はありませんので、相場よりも安くなるということを前提に考えておかないといけません。

とにかく早く土地を売る方法としては、主に以下の2つの方法があります。

  • 買取業者による買取
  • 仲介で安く売出す

以下、それぞれの方法について解説していきます。

6-1. 買取業者による買取

買取価格は概ね相場の6~7割程度が目安だが、とにかく早く確実に売れる

土地売却では、通常、不動産業者の仲介により一般の購入希望者へ売却するのが一般的ではありますが、一部、買取を行っている業者も存在します。

この場合、車等の下取りと同じような原理で、買取った土地を必要に合わせて整地・造成したり、建物を建てて、分譲地や建売住宅等として再販(または賃貸)するため、当然のことながら買取価格は相場よりも安くなります。

物件の状態やリフォームの必要性等によっても変わってきますが、買取価格は概ね相場の6~7割程度が目安です。

売却価格は極めて低くなってしまいますが、「1ヶ月以内に売りたい」等、期限がかなり短い場合には有効です。

6-2. 仲介で安く売出す

買取よりは時間と手間が掛かるが、相場の1割安程度で抑えられ早く売れる

もう一つの早く売るための方法としては、通常の仲介で、すぐに買い手がつきそうな割安価格で売出すという方法です。

物件やエリア需要によっても異なりますが、相場よりも1割程度安い価格で売り出せば直ぐに買い手がつき早く売れる可能性が高くなります。

この場合、売却の確実性や早さは買取のよりも劣りますが、売却価格としては買取よりも有利に売却できます。

「買取保証付き仲介」という合わせ技もある!

1~2ヵ月といった期限を決めて仲介で売出し、期限までに売れなかった場合に業者に買取ってもらうという「買取保証付き仲介」という契約方法もあります。

「とにかく早く確実に、でも、できるだけ高く売りたい」という場合には、大手の不動産業者に「買取保証付き仲介」でお願いするのが得策でしょう。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。

「土地を売りたい場合の売却のいろはや賢く売却する方法」についての疑問や悩みが解消できたのではないでしょうか。

土地売却は、一見難しそうで、「とても多くの手間や労力が掛かるのでは?」という勘違いをされている人も多いですが、売却後の確定申告も含めて実は意外と簡単に売却できてしまいます。

本ページでは「土地売却のいろはや賢く売却する方法」について、重要なポイントは出来る限り網羅的にご紹介してきましたので、上記の内容をしっかりと理解した上で、後悔しない上手な売却を検討してみて下さい。

〈本ページでご紹介したサービス・業者〉

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※参考プラン作成の依頼は『HOME4U土地活用