「引越しのときに水道の手続きはどうやるの？」「どこから申し込めばいいかわからない」など引越しの時の水道の手続きについて気になっていませんか？

引越しの際には、水道は一度解約し、新しい住所で契約し直すことになり、それぞれの手続きが必要です。忘れると、引越し元で余計な料金を支払い続けることにつながったり、新居でも使えなくなってしまいます。

このページでは、役所で6年間働き、個人的にも4回以上引越しを経験してきた筆者が、引越し時の水道の手続きについて下記の流れで解説をしていきます。

1. 引越し時の水道の手続きとは？
2. 水道と合わせてすべき「ガス」「電気」の引越し手続き
3. 水道・ガス・電気に関して引越しの連絡するときの会話例
4. 引越し時の水道・ガス・電気に関してよくある質問
5. その他引越し時にすべき手続きリスト

全て読めば、引越しの際、水道やガス、電気はどんな手続きが必要か、どこに連絡すればいいか、引越したら何をすべきかがわかり、引越しの手続きで失敗しなくなるでしょう。

1. 引越し時の水道の手続きとは？

引越しをするときは、水道に関して以下の手続きが必要です。

①引越し元の住所での利用停止（解約）連絡
②引越し先の住所での利用開始（開栓）連絡

同じ会社を使い続ける場合も、一回解約（利用停止）して再契約（利用開始）することになりますが、1回の連絡でどちらもまとめてできます。

遠くのエリアに引越す場合は使う会社が変わる可能性が高く、別々の会社に2回の手続きが必要と考えておきましょう。

解約するといっても、料金はかからないので安心してください。

1-1. どうやって手続きすればいいか

それぞれの業者下記の方法で手続きができます。

• インターネット
• 電話
• 郵送（利用開始のみ）

上記で1社につき5分もあれば手続きができ、水道に関しては立ち会いなどが必要ありません。

ただ、請求書払いをしている場合、担当者が最終日メーターを確認し、現金で支払うことになると、立ち合いを求めれらることがあります。

また手続きの方法はインターネットが待ち時間もなく早いですが、電話の方が以下のケースで細かいことを確認しながら手続きができるので確実です。

• エリアは変わるが使い続けたいケース
• お客様番号がわからなくなったケース

時間があれば電話をしてしまいましょう。また、新規申し込みについては、新居にある申し込みはがきで郵送することもできます。

1-2. いつからいつまでに手続きすればいいか

水道に関しては、引越し後の手続きでも問題ありませんが、引越し元の解約を急がないといつまでも二重で料金を支払うことになります。

また、他の手続き（電気やガス）は事前の手続きが必要なので、まとめて引越し前に手続きを行いましょう。

特にガスについては利用開始時に立ち合いしてもらうための予約を取る必要があります。

どの手続きも、1ヶ月前になれば手続きできるので、引越し日の1~2週間前までにまとめて終わらせましょう。

1-3. 手続きには何が必要か

今使っている会社への利用停止の連絡の場合は、お客様番号がわかる、下記の書類を用意しておくとスムーズです。

• 領収書
• 検針票（使用量のお知らせ）

領収書や検針票には以下のように、お客様番号が明記されています。

引用：東京都水道局

また、以下の情報を確認・決定しておきましょう。

• 新旧の住所（マンションの部屋番号まで）
• 利用停止日（引越し元で止める日）
• 利用開始日（引越し先で使い始める日）

利用停止日は、引越し後退去までに片付けをすることを考え、使わなくなる日を指定します。

利用開始は、引越し日にしておくと無駄な料金がかかりません。

また、月の途中での利用停止、開始の場合は料金が日割りになりますから安心してください。

1-4. どの窓口で手続きすべきか

水道の引越しをする場合、以下の窓口で対応をしてくれます。

1週間前を切っている場合、インターネットでは対応不可能なことがあるため、その場合は電話しましょう。

1-5. 引越し当日すべきことは？

きちんと連絡をしておけば、水道に関しては引越し当日にすべきことはありません。

蛇口をひねれば水が出るので、そのまま使いましょう。

もし、水が出ない場合は元栓が閉まっている可能性があります。その場合は、元栓を開けて使いましょう。

元栓はどこにある？

マンションやアパートの場合は、玄関ドアのすぐ隣にある、パイプスペースと呼ばれる場所に元栓がある可能性が高いです。

一戸建ての場合は敷地の地面に埋まっている可能性が高いです。「止水栓」と書かれた小さい鉄のプレートがあるはずなので探してみましょう。

どちらも、わからなければ不動産会社や大家に確認しましょう。

2. 水道と合わせてすべき「ガス」「電気」の引越し手続き

水道と合わせて一緒にやるべき手続きに「ガス」「電気」もあります。

やることは同じですが、連絡先や個別の注意点もあるので解説していきます。

2-1. すべきことは水道と同じ

ガス・電気に関してもすべきことは以下の2つで、水道と同じです。

①引越し元の住所での利用停止連絡
②引越し先の住所での利用開始連絡

ただ、水道とは違い、事前の連絡をしておかないと使えない可能性が高いです。

特に、ガスに関しては、利用開始時はもちろん、利用を止める時も設備によっては立ち合いを求められることもあります。

ガスを確実に都合の良いタイミングで立ち会えるよう、1~2週間前までに3つの手続きをまとめてやってしまいましょう。

2-2. ガスや電気の引越し窓口一覧

主要なガス会社や電力会社の引越しの窓口をまとめました。

ガスの引越し連絡先

ガスの引越しをする場合、以下の窓口で対応をしてくれます。

1週間前を切っている場合、インターネットでは対応不可能なことがあるため、その場合は電話しましょう。

また、立ち合いは必要か？など細かいことを確認しながら手続きできるので、電話の方が簡単です。

電気の引越し連絡先

電気の引越しをする場合、以下の窓口で対応をしてくれます。

他の手続きと同様、1週間前を切っている場合、インターネットでは対応不可能なことがあるため、その場合は電話しましょう。

2-3. ガス会社や電力会社に連絡するときの注意点

水道に関しては注意点はありませんが、ガスや電力会社に連絡する際は注意点があるため解説します。

ガス会社に連絡する時の注意点

• 水道・電気よりも優先し、早めに連絡する
• 立ち合いの日にちを事前に決めておく
• 新住所のガスの形式（プロパンガスか都市ガスか）を確認しておく

まず、立ち合いの予約を都合が良いタイミングで取るために、早めに連絡することを意識しましょう。

立ち合いの希望日は事前に決めておくとスムーズで、下記の日程が、使えない時間や二重払いになる期間がほとんどなくおすすめです。

引越し業者がいても作業をしてくれますが、場合によっては待たせてしまうことにもなるので、いない時間を選ぶのが親切です。

また、新居が都市ガス（電気のように管で家まで来るガス）かプロパンガス（容器に入ったガス）を使っているかを確認した上で電話をするとスムーズです。

わからなければ不動産会社や新居の大家に聞けばわかります。

電力会社に連絡する時の注意点

以前までは電気は利用開始の手続き前から使える物件が多かったのですが、今は手続きしないと使えない物件が多いです。

具体的には、引越し先にスマートメーターが付いている場合で、電力会社が自由に電気のON、OFFをできます。

そういった物件だと、事前に連絡しておき、利用開始手続きをしておかないとすぐに使えません。

今はスマートメーターがついている物件は半分以上になっているので、電気に関しても事前の連絡をするようにしましょう。

2-4. 水道やガス・電気は一括で手続きすることはできる？

東京を中心に一部地域では可能です。

東京電力の「引越れんらく帳」というサービスを使えば、水道・ガス・電気などのサービスに一括で住所変更の申請ができます。

ただし、欠点として、対応事業者が多くないということで、下記の業者のみに申請ができます。

東京都内での引越しなど、上記エリアの中での引越しの場合のみ検討しましょう。

3. 水道・ガス・電気に関して引越しの連絡するときの会話例

水道などは電話での手続きも可能ですが、電話で何を伝えるべきか、どうやって電話すべきかわからない方のために、会話例をまとめました。

水道・ガス・電気、どの手続きも伝えるべきことは同じで、以下の2つのパターンに分けて会話礼を紹介します。

• 3-1.利用する会社が変わらない場合の会話例
• 3-2.利用する会社が変わる場合の会話例

3-1.利用する会社が変わらない場合の会話例

利用する電力・ガス会社や水道局が同じ場合は連絡は一度で済みます。

「引越したい」とだけ伝えれば、会社側もわかってくれ、必要な情報は向こうから聞いてくれますからあなたがすべきなのは指示に従って、返答することだけです。

お客様番号が分からなくても住所などで確認をしてくれます。

オペレーター：お電話ありがとうございます。○○（会社名）の○○です。どのようなご用件でしょうか？

あなた：（水道・ガス・電気）の引越しの手続きをお願いしたいです。

オペレーター：承知いたしました。恐れ入りますが、お客様番号はお分かりになりますか？

あなた：○○○○-○○○○-○○○○です。

オペレーター：ありがとうございます。現在のご住所は○○市○○でお間違いないでしょうか？

あなた：そうです。

オペレーター：次に新居のご住所を教えていただいてよろしいでしょうか？

あなた：○○市○○1-2-3○○マンション401号室です。

オペレーター：ありがとうございます。では旧居での利用停止日と新居での利用開始日を教えていただいてよろしいでしょうか？

あなた：利用停止が○月○日、利用開始が○月○日になります。

オペレーター：ありがとうございました。お手続きは以上になりますがご質問はございますか？

あなた：ありません。

3-2.利用する会社が変わる場合の会話例

会社が変わる場合、「利用停止」「利用開始」の2回の電話をそれぞれの会社にする必要があります。

ただ、どちらも用件を聞かれるので、「利用停止」もしくは「利用開始」とだけ伝えれば、必要な情報は向こうから聞いてくれます。

そのため、あなたがすべきなのは指示に従って、返答することだけです。それぞれの電話の会話例について解説していきます。

旧居の利用停止手続き

オペレーター：お電話ありがとうございます。○○（会社名）の○○です。どのようなご用件でしょうか？

あなた：引越しをするので（水道・ガス・電気）の利用停止手続きをさせていただきたいです。

オペレーター：承知いたしました。恐れ入りますが、お客様番号をお分かりになりますか？

あなた：○○○○-○○○○-○○○○です。

オペレーター：ありがとうございます。現在のご住所は○○県○○市○○でお間違いないでしょうか？

あなた：間違いないです。

オペレーター：ありがとうございます。では利用停止日を教えていただいてもよろしいでしょうか？

あなた：○月○日になります。

オペレーター：ありがとうございます。引越し後のご住所と電話番号を教えていただけますでしょうか？
あなた：○○市○○1-2-3○○マンション401号室、電話番号は○○です。

オペレーター：ありがとうございました。お手続きは以上になりますがご質問はございますか？

あなた：ありません。

新居の利用開始の際の会話例

オペレーター：お電話ありがとうございます。○○（会社名）の○○です。どのようなご用件でしょうか？

あなた：引越しをしてきたので（水道・ガス・電気）の利用開始手続きをさせていただきたいです。

オペレーター：ありがとうございます。利用開始をされるご住所を教えていただいてよろしいでしょうか？

あなた：○○市○○1-2-3○○マンション401号室です。

オペレーター：ありがとうございます。では利用開始日を教えていただいてもよろしいでしょうか？

あなた：○月○日になります

オペレーター：ありがとうございました。お手続きは以上になりますがご質問はございますか？

あなた：ありません。

4. 引越し時の水道・ガス・電気に関してよくある質問

ここまで紹介してきたことのほかに、引越し時の水道・ガス・電気についてよくある質問について回答します。

1. 前日や当日でも手続きできますか？
2. 支払いが重複する期間が出てしまいますか？
3. 忘れたらどうすればいいですか？
4. 支払い方法は継続できますか？

4-1. 前日や当日でも手続きできますか？

水道は、前日や当日での手続きでも可能です。ただ、申し込みをせずに使い続けていると止められることがあるので早めに手続きしておきましょう。

ガスは開栓に来てもらわないと使えません。時間や予約状況次第では当日でも対応可能なのですぐに連絡しましょう。

電気はスマートメーターが付いている場合は連絡しないと使えませんが、電話すれば対応してくれます。

どの手続きも引越しまで1週間をきった段階で気づいたらすぐに連絡しましょう。

引越し元の手続きに関しては、家から退去するタイミングまでに連絡すれば問題ありませんが、早めにしないと、解約できず、料金をいつまでも払い続けることになります。

4-2. 支払いが重複する期間が出てしまいますか？

新住所・旧住所どちらでも使える期間があれば、二重払いになってしまいます。

特に水道や電気を止めると、旧住所での掃除ができなくなるので、二重払いをする方が多いです。

水道は停止後も少しの間は使えますが、長時間使っているとバレてしまい、利用を止められたり、料金を請求されます。

4-3. 忘れたらどうすればいいですか？

水道は後からでも問題ありませんが、ガスや電気に関しては急いで手続きしましょう。

特にガスに関しては作業に来てもらわないと、新居で使えず、コンロが使えない、お湯が出ないといった事態につながります。

前の住所の解約に関してもしないままだと、料金を二重で支払うことにつながります。

4-4. 支払い方法は継続できますか？

同じ会社を使う場合は、基本的にクレジットカード払いや口座振り替えは継続できます。

引越しの連絡をするときに、支払い方法を確認し、どうやって支払いたいかを伝えておくとスムーズです。

ただ、別の会社を使う場合は、継続することはできません。口座振替やクレジットカード払いをしたければ、引越しが落ち着いてからでもいいので、支払い方法を設定しましょう。

5. その他引越し時にすべき手続きリスト

水道・ガス・電気以外にも引越しの際は、下記のようにすべき手続きが満載です。

引っ越しまでのタイミング別にすべきことをまとめましたので忘れないように行いましょう。

「引っ越しですべき39の手続き｜チェックリストでやり忘れを防ぐ！」の記事で1つずつ具体的にすべきことをまとめていますが、水道・ガス・電気と一緒にする人が多い下記3つの手続きについて紹介します。

• ネット回線の移転手続き
• NHKの住所変更手続き
• 郵便物の移送手続き

5-1. ネット回線の移転手続き

光回線などの固定のネット回線、電話回線を使っている人は早め（1ヶ月前）に業者に連絡を入れておきましょう。

理由は、引っ越し先で工事が必要な可能性が高く、工事の予約を希望日に取るためです。特に引越しの混み合う2~3月にはなかなか工事が取れず、引っ越ししたのにしばらくネットが使えないという事態にもなりかねません。

よく使われる、ネット回線の移転手続きのページや連絡先をまとめたので、下記から移転手続きを行いましょう。
-スマホの方は左右にスクロールが可能です-

上記の中で、NTT東西のフレッツ、auひかりだけは別途プロバイダという接続業者への手続きが必要なケースがあります。不安な方は電話での移転手続きをし、「プロバイダへの手続きは必要ですか？」と聞いてみましょう。

また、移転には工事費がかかるのかなども確認できるので、電話での問い合わせがおすすめです。

5-2. NHKの住所変更手続き

NHKにも住所変更を知らせておきます。「Webでの手続きページ」から、手続きしておきましょう。

ちなみに、一人暮らしや単身赴任を辞める場合、結婚などで2世帯の申し込みを1つにする場合などは解約も可能です。

上記ケース、もしくは電話で引っ越しの手続きをしたい方は「0120-151515」に電話しましょう。

5-3. 郵便物の移送手続き

引越すことを郵便局に知らせておけば、古い住所に来た郵便を1年間新しい住所に届けてもらえます。

住所変更の連絡ができなかった相手からの郵便を受け取るためにも必ず手続きを行いましょう。

郵便局へ届け出るベストなタイミングは？

引越しの10~14日前がベストです。

郵便局への手続きはいつでも可能ですが、「届出を出した日から1年間」の転送になり、期日をすぎるとまた手続きが必要なので早すぎるのもおすすめしません。

転送開始自体には3~7営業日かかるので、おすすめのタイミングは10~14日前です。

どうやって手続きをすればいいのか

郵便局の転居届は基本的に以下の2つの方法で出すことができます。

• インターネット
• 郵便局の窓口

その他、窓口でもらった用紙をポストに入れて提出することもできますが、外出せずにいつでも手続きできる、インターネット（スマートホン）の手続きを選ぶ方が多いです。

インターネットから手続きを行う場合

スマホがあれば、「e転居」という郵便局のサービスで手続きができ、簡単な方法です。

流れは以下の通りで、確認の電話をする必要があるので、電話のできる環境での手続きがおすすめです。

1. 「ゆうびんID」という郵便局のサービスに使える会員番号を発行する
2. 「e転居」に情報（新住所や引越す人など）を入力
3. 本人確認のために手続き中に表示される「転居届受付確認センター」へ電話する

窓口で手続きを行う場合

下記の2つの書類を持って郵便局に行き、「引越すので転送を申し込みたい」と伝えましょう。

1. 本人確認書類：本人の運転免許証、各種健康保険証など
2. 旧住所の証明：古い住所が確認できる運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードまたは住民票など

6. まとめ

引越しの際の水道に関して手続きの方法や連絡先を紹介してきましたがいかがでしたか？

水道に関しては、以下の2つの手続きが必要ですから、忘れずに行いましょう。

①引越し元の住所での利用停止連絡
②引越し先の住所での利用開始連絡

また、このページで紹介してきた、水道、ガス・電気以外にも引越し時にはすべき手続きが満載ですから、このページを参考に、忘れずに手続きをしましょう。

このページがあなたの手続きのお役に立てることを心から祈っています。

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