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賃貸

騙されるな!一人暮らしの部屋探しで失敗した人の体験談と全注意点

「一人暮らしに向けた部屋探しってどうすればいい?」「できるだけ安くていい物件を探したい!」と一人暮らしの部屋探しの方法やコツが気になっていませんか?

初めての部屋探しの方も多い中で、悪質な不動産会社も多く、ぼったくられたり、部屋選びに失敗している人がたくさんいます。

そこで、過去に賃貸会社で営業してきた筆者が、以下の流れで過去に出会った人の失敗談を元に、正しい部屋選びのコツを全て紹介します。

すべて読めば、不動産会社に騙されず、あなたにとってベストな部屋を選ぶことができるでしょう。

目次

大失敗!一人暮らしの部屋探しで後悔している人の体験談

まずは一人暮らしで失敗したという以下3つの体験談を見てみましょう。

  • 無計画に家を選んでしまい、家賃の支払いに苦労している
  • 不動産会社に言われるがままの家を契約してしまった
  • 住んでみたら、トラブルが多い物件だと思った

上記のようなトラブルは意外に多く、体験談の方は実際に悩んでいる中で、私の不動産会社に相談に来た方です。

それぞれの声を紹介していきます。

①無計画に家を選んでしまい、家賃の支払い・通勤に苦労している

口コミ・評判

N・K さん(23歳・都内人気エリアのマンションを賃貸)
社会人になるにあたって、初めての一人暮らしを始めました。
せっかくの一人暮らしですから、会社から近く、1本で行ける駅を選びました。
家賃補助もあるし、綺麗な物件に決め、一人暮らしを始めました。
しかし、入居してから意外にお金がかかり、家賃の支払いに苦労しています。親からは心配されていましたが、やはり貯金は一切できないどころか、親に支援してもらっています。
また、駅は会社から近いものの、駅からの距離が15分以上。朝の忙しいときはダッシュで汗だくで電車に乗っています。
隣の駅なら家賃の相場も安いし、隣の駅の駅近を選んでいればよかったです。

Kさんは物件の理想も高く、初任給では少し高い8.5万円の家を選びました。

会社の家賃補助が2.5万円あるので、Kさんの負担は6万円ですが、手取り16万円の1/3を超えており、毎月支払いに苦労していました。

また、駅を重視しすぎて、駅からの徒歩分数をおろそかにしていて、結果通勤に苦労しているようです。

②不動産会社に言われるがままの家を契約してしまった

口コミ・評判

M・Y さん(44歳・一人暮らし息子さんのために都内物件を賃貸)
上京する息子のために物件を借りました。
土地勘が全くなかったので、学校の近くの不動産会社の店舗に行って相談しました。
不動産会社の店舗で出てきた物件の中でも良さそうなものを見せてもらい、良さそうなところを契約。
息子が上京した後、あとあと調べていて気づいたのですが、家賃は周辺の物件よりも高く、息子の話では、周囲がうるさくて眠れない日もあるそうです。また仲介手数料を家賃1ヶ月分払ったのに同じアパートの別の部屋が仲介手数料0円で出ていました。
騙された気持ちでいっぱいです。

息子さんの状況にあたって家を選んだ母親のYさん。

土地勘、価格感がなかったせいで頼った不動産会社にハズレ物件をつかまされたようです

実は人気のない物件には、大家から仲介する不動産会社にこっそり紹介料(業界用語で広告料・AD)を支払っているケースもあります。

不動産会社の収入

相場観などもわからない人には、多額の広告料を得るためにハズレ物件を紹介する業者も少なくありません。

さらに、ネットには仲介手数料0で紹介してくれる不動産会社もあったのに、情報がないことに足元をみられ、家賃1ヶ月分取られています。

③住んでみたら、トラブルが多い物件だと思った

口コミ・評判

M・O さん(19歳・神奈川県の賃貸物件に入居)
初めての一人暮らし、両親と一緒に相談しながら家を選びました。両親の勧めで、「オートロック付」「2階以上」の物件を中心にセキュリティの高そうな家を選びました。
内見も行きましたが綺麗なので問題ないと思いました。
しかし、住んでみたら、隣の音・外の音が筒抜けで気になって仕方ないのと、私の電話の声も聞かれてそうで怖いです。隣は男性ですし..
友達を連れて行くときも、少し話すだけで壁をドンドンされます…
また、家の近くにスーパーがなく、食事がおろそかになりがちです。

Oさんは、条件面をしっかり見て決めましたが、住まないとわからない「騒音」「生活の利便性」のリサーチ不足で入居後後悔しています。

特に、騒音に関しては、一人暮らしをする方が最も悩むところで、Oさん以外にも悩んでいる人はたくさんいます。

どうすれば一人暮らしの部屋探しで失敗しないのか

一人暮らしの部屋を探すにあたって、失敗しないためには下記の手順で慎重に家を選んでいくことです。

失敗談②の方のように、いきなり不動産会社に行く、と言うのは今の時代古いです。

ネットで膨大な数の物件からある程度絞り、その上で不動産会社に会う、というのがおすすめの方法です。

Q. 部屋探しのタイミングはいつがいい?

引越しの1~2ヶ月前がおすすめです。

直前過ぎると選べる物件が限られますし、2ヶ月より前ですと「それまで待てない」という大家も多いためです。

大学入学前の方の場合、1~2月に進路が決まり次第探し始めるようにしましょう。

また、引越し自体のタイミングが決まっていない人は、不動産の繁忙期である「1~3月」の部屋探しは避けるようにしましょう。黙っていても入居者が集まる物件が多いので、細かい交渉がしにくいためです。

Step1. あなたの希望する条件をまとめておく

まずは、物件探しをする前に下記の点をまとめておきましょう。

  • 賃料および初期費用の予算
  • 住みたいエリア
  • その他重視したいポイント

例えばSUUMOだけで検索すると700万近い物件が出てくるので、条件を決めておかないとうまく絞れないからです。

また、ここでしっかり計画を立てないと体験談①のように後悔することになってしまいます。

1-1. 賃料および初期費用の予算

まず、賃料および、初期費用はいくらまで払えるか、を考えておきましょう。

賃料だけに目がいきがちですが、初期費用も重要で、「敷金」「礼金」などで賃料の4~5ヶ月分がかかると考えておきましょう。

自分で家賃を払う人の場合、賃料の目安は、「手取りの1/4~1/3」です。仕送り+アルバイトで払う学生もこれを目安にしましょう。

例:手取り15万円の方の目安

賃料:3.7万円~5万円(この時、初期費用は15~25万円程度)

1-2. 住みたいエリア

通勤・通学を考えて、住みたいエリアに目星をつけておくといいでしょう。

ターミナル駅やその周辺、特急が止まる駅などは高くなりがちです。そのため、住みたいエリアごとに「住みたい駅、その周辺で住んでも良さそうな駅」決めておきましょう。

例:住みたいエリアランキングの常連の「吉祥寺」に住みたい場合

住みたい駅(吉祥寺駅)だけでなく、その周辺で住んでも良さそうな駅(西荻窪駅、武蔵境駅)などを候補に入れれば、幅広く物件を探せます。

内見時に街並みを見て判断すればいいので、少しでもいいと思ったエリアは全て洗い出しておきましょう。

駅からの徒歩分数も考えておく

また、それぞれの駅で、徒歩何分までなら許容できるのか考えておきましょう。エリアにもよりますが、下記が目安です。

  • 15分以上:毎日ストレスに感じやすい
  • 9~14分:標準的
  • 8分以下:駅からも近くアクセスは良い

1-3. その他重視したいポイント

その他、下記の項目が、「必須」なのか、「あったほうがいい」のか「不要」なのかを考えておきましょう。

建物の特長部屋の特長
築年数ウォシュレット
駅からの距離洗面所独立
オートロックの有無バストイレ別
建物の構造フローリング
ペット可か浴室乾燥機
駐車場窓の向き

建物の構造について

建物の構造ですが、柱と壁の作りで「木造」「鉄骨」「鉄筋コンクリート(RC造)」「鉄筋鉄骨コンクリート(SRC造)」の4つに分けられ、賃料重視か、防音・耐震性重視かで決めることになります。

建物の構造の比較

違いがわからない方、どれにすればいいか迷う方は、検索ではあえて絞らずに、実際の建物を見て判断してもいいでしょう。

一般的に、木造・鉄骨を「アパート」、RC造・SRC造を「マンション」と表現することが多いです。

騒音に悩みたくない方は「鉄筋コンクリート(RC造)」「鉄筋鉄骨コンクリート(SRC造)」、つまり「マンション」を選びましょう。もちろん完全に防音はできるわけではないので必ず内見で確かめましょう。

Step2. 大手のポータルサイトで複数物件を洗い出す

条件が決まったら、賃貸サイトで物件を探します。

その際は、大手のポータルサイトを使いましょう。

2-1. 大手のポータルサイト・アプリを使うべき理由

ポータルサイトとは、下記のように、たくさんの不動産会社がお金を払って、自分の会社が扱う物件を持ち寄って載せているサービスです

あなたが物件①に興味を持てば不動産会社Aに問い合わせることになります。

とにかく各社たくさんの物件の最新情報を載せているので、あなたにとってベストな賃貸物件を探しやすく、不動産会社を比較しやすいです。

そのため、まずはポータルサイトで物件を探しましょう。

数百万件の空室情報を載せている不動産業者が多く、不動産の店舗に行くよりも情報量は格段に増えます。

不動産会社に直接行くのは古い?

ネット上などで、「不動産会社に直接行った方がいい」という声もありますが、それは5~10年前の話です。

以前までは、「お得物件はネットに載せず問い合わせて来た人だけに」という不動産会社もありましたが、今は大半の人がネットで探す時代です。そして、それに合わせて、ほとんどの不動産会社がネットに情報をしっかり載せています。

あるかないかわからない掘り出し物に期待して、直接足を運ぶのではなく、大手のポータルサイトを活用し、大量の物件から一気に検索するのが現在おすすめの探し方です。

店舗に行くのは逆効果?

体験談②の人のように、足元を見られる可能性が高いです。

不動産会社が紹介した家しか見ることができない状態だと、不動産会社が得するような物件しか出てこない可能性があります。

2-2. どの不動産ポータルサイトを使うかが最大のカギ

ただし、ポータルサイトによっても物件数は異なるので注意しましょう。「賃貸サイトにはいい物件がない」と言っている人はサイト選びが悪いだけです。

有名なサイトでも掲載数が少ないところもあり、出会えるはずだった物件に出会えなくなります。

有名な8つのポータルサイトに掲載されている物件数を渋谷区と全国で比較してみます。

掲載物件数(東京都渋谷区)掲載物件数(全国)
SUUMO約4.6万件約730万件
HOME’S約1.8万件約510万件
Door賃貸約3,200件約460万件
スモッカ約8,100件約400万件
at home約9,300件約160万件
CHINTAI約3,900件非公開
オウチーノ約3,100件非公開
いえらぶ約1.4万件非公開
  • 各サイトで地区ごとに物件情報を検索した結果、表示された物件数を出しています。
  • ただし、各サイトで細かい計算方法が違い、実際の物件数は増減する可能性があります。

SUUMO」と「HOME’S」で扱う物件は特に多く、中でも「SUUMO」が使いやすくおすすめです。

SUUMOとは?

SUUMO」はリクルートグループが運営する日本最大級の不動産ポータルサイトで、多くの不動産会社がこぞって物件を載せています。

数ある賃貸サイトの中で最もおすすめな理由は、とにかく掲載数が多く、また希望の条件で物件を絞りやすいことです。

700万近い物件を様々な切り口で検索ができ、「角部屋」「ペット」「女性限定」など様々な要望で物件を絞り込めます。物件は下記のように全国にくまなくあり、どこに住んでいてもおすすめです。

東京都約132万件
大阪府約114万件
宮城県約8.2万件
沖縄約5,000件

パソコン・スマホどちらでも使いやすく、初めての人でも理想の物件がきっと見つかるはずです。

アプリ版もあるの?

SUUMOには、Web版だけでなくWeb版を元に作られたアプリもありますが、出会える物件・使い勝手は変わりません。

物件選びが終わったら使わなくなるため、どうしてもアプリで使いたいという方以外はインストールの時間が無駄なので、Web版(https://suumo.jp/chintai/)で十分です。

どうしてもアプリがいいという方は、ストア【iOS】【Android】からダウンロードしましょう。

2-3. SUUMOで最高の物件を見つけるための4つのコツ

SUUMO」もうまく使いこなすためにはコツがあります。

コツ1. エリアはなるべく広くとる

特に電車で通勤・通学する方は、便利な場所を探すために、「沿線・駅から探す」「路線図から探す」がおすすめです。特に乗り換え事情がわからない方は「路線図から探す」がおすすめです。

車通勤の方は、「市区郡から探す」で問題ありません。

その際、ポイントなのは、とにかく住みたい駅の周辺を幅広く選ぶということです。

イメージがつかない駅も、あなたにドンピシャな物件があったら見に行けばいいので、とにかく5駅前後は余分に検索することがおすすめです。

コツ2. 気になる条件は妥協せずに選択する

上記のように広くエリアを取ると、数千件の物件が出ることがありますが、ここから妥協せずに徹底的に絞り込んでいきます。

SUUMOの物件絞り

ここで、「すべてのこだわり条件」もしっかりとチェックすることが、あなたにベストな家を見つけるためのコツです。

ここで引っかかる物件が、「あなたが本当に求める物件」なので、30件以内になるのを目安に絞り込みましょう。

もし、該当物件数がゼロになった場合、あなたが高望みしている可能性があるので、譲ってもいい条件のチェックを外します。

一人暮らし向けの間取りは?
ワンルームと1Kの間取り図

「1K(住居用の部屋+キッチン)」「ワンルーム(キッチン付きの部屋1つ)」が一人暮らし向けです。

お得情報. いい物件に出会いやすいチェック項目「分譲賃貸」

プロの目からすると、特に「分譲賃貸」という項目がおすすめです。

分譲賃貸とは、買って住むという人だけに向けられて作られた物件が賃貸として募集されている物件です。

この物件には下記のメリットがあるので、いい物件に出会う可能性が高いです。

  • 長く住むことを考えて作られたので、建物がしっかりしている可能性が高い
  • 住民も長く住む人なので、騒音などのトラブルが起こりにくい

一度チェックを入れて物件を見てみましょう。

築年数は選択したほうがいい?

築年数は、「よほど新しい物件に住みたい場合」のみ選びましょう。

築年数が古くても綺麗にリフォームされている物件も多いですから、実際に目で見たほうがいいです。

ただし、耐震基準が改正された「1981年6月」以前の物件は耐震に不安がありますから、築25年以上の物件には注意しましょう。

目的に合わせて選びたい項目

状況に合わせて、下記のチェック項目で絞ればよりフィットした物件を探しやすいです。

こんな人チェック項目概要
少しでも安くフリーレント入居月や翌月など、一定期間家賃が無料の物件
インターネット無料無料でネットが使える物件
礼金なし大家へお礼として支払う「礼金」をカットできる物件
少しでも便利に宅配ボックス家に誰もいなくても宅配便を受けられる
女性の一人暮らしも安心オートロック住人以外建物に入れない
2階以上窓からの侵入者を防げる、洗濯物を盗まれにくい
TVモニタ付きインタホン来訪者の顔が見える

あまりに条件を選ぶと十分な物件が出てこなくなります。出てきた物件が少なければ、譲ってもいい条件を1つずつ外してみましょう。

コツ3. 複数の物件に問い合わせる

ここで、問い合わせてもお金はかかりませんから、複数の物件を内見し、比較するのがおすすめです。

契約前に、物件を3件以上見るようにしましょう。

コツ4. なるべく複数の不動産会社に問い合わせること

また、問い合わせの際、複数(2~3社)の不動産会社に問い合わせるようにしましょう。

お問い合わせ画面で、下記のように問い合わせ先が表示されます。

select shops on the suumo

複数問い合わせる理由は、スタッフにあたりハズレがあるからです。熱心に対応してくれる人が多いですが、中には知識が少なかったり、しつこい人もいます。

そのため下記の観点を満す営業マンにお願いするのがいいでしょう。

いい営業マンの条件

  • 知識も誠意もあり、あなたの質問に即答してくれる
  • あなたの希望を満たす物件を複数教えてくれる
  • とりあえずの内見も快く対応してくれる
  • 物件の悪い面も教えてくれる
  • 契約を急かしてこない

不動産会社は他社の物件でも案内することができます。

営業マンの対応が悪い時、別の不動産会社に相談すれば、その物件を紹介してくれることも多いです。

また、上記5つの観点を満たす営業マンを1人知っておけば、今後の引越しの際も相談できます。

<裏技>初期費用を安くするためのコツ

初期費用の中に、不動産会社に支払う「仲介手数料」があり、家賃の1ヶ月分が相場ですが、不動産会社ごとにバラバラです。

中には、無料にしたり、安くしてくれる会社もあります。

掲載物件が少ないため、最初から使うのはおすすめしませんが、いい物件を見つけたら、下記の不動産会社に「XXXの物件の仲介手数料はいくらですか?」と確認しましょう。

  • 全室3.9万円の手数料の「39room
  • 東京中心に手数料無料の物件が多い「スマ部屋
  • 大阪に無料物件が多い「ゼロ賃貸

ここで安くしてくれると言われたら、お願いしていた不動産会社に言えば、それよりも値下げしてくれるケースがあります。

Step3. 内見のポイントを押さえ、比較し、最高の1件を絞る

不動産会社に問い合わせると、連絡が入りますので、日程を合わせて内見にいきましょう。

内見は、不動産会社のスタッフと行くことになりますが、物件の最寄り駅もしくは不動産会社の店舗、物件の前のどこかで待ち合わせることが多いです。

この内見がとにかく重要で、体験談③の方はここをおろそかにしたせいで失敗しています。

内見の10のコツ

  • 最も後悔しやすい「騒音」を確認する
  • 部屋の日当たり、風通しを確認する
  • 実際に街並み、店舗などを確認しておく
  • 住民や建物の雰囲気を確かめる
  • ゴミ出しのルールを聞いておこう
  • 採寸をしておく
  • 細かい設備もチェックしておく
  • 諸費用を不動産会社に確認する
  • 事故物件でないかの確認もする
  • いいと思った物件はすぐにでも申し込みを行う

3-1. 最も後悔しやすい「騒音」を確認する

賃貸物件にかかわらず、家探しで最も後悔しやすいのが、「騒音」です。騒音は主に下記の4つに分けられます。

  • 隣の部屋からの騒音
  • 上の階からの騒音
  • 外からの騒音
  • 物件の廊下からの騒音

窓を閉めた状態で、耳をすませて騒音は大丈夫か、睡眠に影響はなさそうかを確認しておきましょう。壁に耳を当てると確実です。

また、周囲の部屋が留守という可能性も考慮しておきましょう。

隣の部屋との壁をコンコンしたり、床をかかとでトントンしてみて、響きそうであれば騒音に悩むリスクが上がるので、他の物件とよく比較することがおすすめです。

3-2. 部屋の日当たり、風通しを確認する

騒音だけでなく、部屋の日当たり、風通しも確認しておきましょう。

隣に建物がある場合や、建物が特殊な構造をしている場合など、日当たり・風通しが悪い物件は複数あります。

内見時気にならなくても、梅雨時や換気したい時にストレスに感じやすくなるため、必ずチェックしておきましょう。

カビが生えていないかも要確認

風通しや日当たりが良くない物件は、窓周りや収納などにカビが生えやすいです。

カビが生えていたり痕跡のある物件は梅雨の時期などに苦労する可能性が高まります。

3-3. 実際に街並み、店舗などを確認しておく

内見時は駅から歩くなど、その物件の周辺を散策し、あなたがいつも使っている店舗はあるか確認しておきましょう。

特に一人暮らしであると便利なのは下記の店舗です。

  • コンビニ
  • スーパー
  • 好きなファーストフードor飲食店
  • クリーニング店

また、一人暮らしの方にとって、学校が近すぎるとうるさいだけですので、適度な距離を意識したいのと、墓地などが近くにないかも確認しましょう。

3-4. 住民や建物の雰囲気を確かめる

内見時、部屋の中だけでなく、外でも注意して住民や建物の雰囲気を確かめましょう。

まず、どんな住民がいるのか確認しておきましょう。これから同じ建物に住むことになる人がどんな人かは重要です。ストレスなく住めそうかは必ずチェックすべきです。

また、建物の管理状況を確認しておきましょう。清掃は行き渡っているか、ゴミ捨て場やエレベーターは綺麗になっているかは現地でしかわかりません。

3-5. ゴミ出しのルールを聞いておこう

物件によって、ゴミを出すルールが異なりますので、一つの判断基準にしましょう。

おすすめは専用のゴミ捨て場があり、24時間ゴミを出せる物件です。

気が向いたらゴミを出せるので楽ですし、ゴミを室内に貯めなくて済むので、部屋を広く使うことができます。

3-6. 採寸をしておく

物件にメジャーなどを持っていき、採寸しておくと便利です。

  • アパートの寸法
  • 冷蔵庫や洗濯機置き場の広さ
  • カーテンのサイズ

などを図っておけば、契約後入居日までに、新しい家電を用意したり、家具の配置を決めることが可能です。また今持っている家具が使えるかどうかもわかります。

新生活の準備が捗りますので、メジャーをカバンに入れておき、この部屋に決めた!というときはサイズを測りましょう。スマホで撮影しておけば、家具を揃えるときもより安心です。

玄関のドアの大きさを測っておけば、引越し時の家具の搬入も困りません。

契約後、不動産のスタッフにお願いすれば代わりに測ってくれる可能性もありますが、期待しすぎないようになるべくご自身で測るようにしましょう。

3-7. 細かい設備もチェックしておく

その他、下記の設備もチェックしておくとより失敗しない物件選びができます。

見るべき施設チェック箇所
エアコン有無だけではなく、古い場合は、型番を確認し、消費電力が大きくないかを確認する。
収納あなたの入れたいものがしっかり入るか確認する。
ポスト他人が勝手に出し入れできないか確認する。
インターネット工事が必要なのか、そもそも工事で使えるか不動産業者に確認する。
開け閉めはスムーズか確認する。
水道・シャワー許可をもらい水を出して、十分な量の水が出るか確認する。

3-8. 諸費用を不動産会社に確認する

内見時に不動産会社の人に、入居時と毎月、いくら必要なのか、その内訳は何なのかを確認しておきましょう。

不動産サイトや物件概要の情報は、必要な費用が省略されている恐れもあり、想定以上の費用を支払うことにつながります。

3-9. 事故物件でないかの確認もする

事故物件とは、事件や事故、自殺で人が亡くなった物件です。

この事故物件ですが、入居者に伝えるかに明確なルールはなく(法律の解釈が曖昧で)、教えてくれないケースがあります。

過去の事件などが気になってしまうという方は、申し込み前に「大島てる」という事故物件公示サイトで確認をしておくことがおすすめです。

3-10. いいと思った物件はすぐにでも申し込みを行う

賃貸は、決める人はすぐに決めるので、内見した家が、その日の夜に別の申し込み者が入ることは珍しくはありません。

多くの物件で先着順で優先されていくので、なるべく1日に内見をまとめて行い、いい物件があればその日のうちに申し込みを行いましょう。

譲れないポイントをいくつか決めておき、内見でクリアしていたら申し込みを行うのもおすすめです。

賃貸は契約書を書いて初めて契約成立です。

マナー違反ではありますが、仮押さえをして、同時進行で他の不動産会社で別の物件を探す…ということも可能です。

<番外編> アパートを探して、決めた後の流れとコツ

ここまでを軸に、あなたにベストなアパートを探しましょう。

また「ここだ!」という物件が決まった後は、下記のように契約の手続きが進みます。

  1. 申込書を記入・審査書類を提出
  2. 不動産会社が大家・保証会社に渡し、審査スタート
  3. 必要に応じて確認の電話などに対応する
  4. 審査が終わり次第契約書を結ぶ
  5. 入居日に鍵を受け取り入居開始

ただし、アパートを決めた後にも、よりお得にするためのコツがありますので、下記のポイントを意識しましょう。

①審査前に初期費用の交渉もできる範囲で行う

初期費用ですが、交渉次第で安くできる可能性があります。審査の後の交渉はマナー違反なので、審査前に交渉するようにしましょう。

特に、下記の観点であれば比較的交渉もしやすく、家賃1ヶ月分を浮かせる人もいます。

  • 礼金
  • 仲介手数料
  • 火災保険料
  • 鍵交換費用

繰り返しになりますが、特に「仲介手数料」は交渉がしやすく、SUUMOなどで探した物件を、手数料無料がウリのサイトで探し、それをネタに交渉すればうまく行きやすいです。

その他上記以外にも安くなる項目がありますので、「家賃1ヶ月分以上安くする!賃貸の契約金を最安にして契約する全知識」で解説しています。

②審査書類は正直、丁寧に

不動産会社からもらう申し込み書に下記の内容を記入することで申し込みになります。事前に情報を用意しておくとスムーズです。

申込書に書くべきこと

  • 氏名
  • 生年月日(年齢)
  • 現住所、電話番号
  • 勤務先の名称、住所、連絡先、雇用形態、勤続年数
  • 連帯保証人の氏名、年齢、年収、職業 など
  • 保証人の氏名、連絡先など
  • 緊急連絡先

上記を元に審査が入りますが、嘘をついたり、雑に書くと大家の心象が悪くなり、落ちる原因に繋がるので、正直・丁寧に書くようにしましょう。

上記中の連帯保証人とは、あなたが家賃を払えなくなった場合などに代わりに責任を取る人で、両親や親族に頼むケースが多いです。

ただし、最近は「保証会社」という連帯保証人の代わりをしてくれるサービスを使う不動産会社が多いので、その場合は連帯保証人は不要なことが多いです。

「緊急連絡先」とは

あなたと連絡が取れない時に連絡する人のことで、連帯保証人のような責任はありません。依頼しておくことで、審査の段階で連絡が行く場合は事前に教えてくれるので、可能であれば両親や親族の名前を書きましょう。

③重要事項説明は聞き流さない

審査に通った場合は、不動産会社の店舗などで契約を結びます。

  • 免許証やパスポートなどの本人確認
  • 印鑑

などを求められるので、不動産会社からの指示があったものを必ず持っていき、契約書にサインします。

その際、「重要事項説明書」を元に契約内容の説明を受けますが、しっかり聞きましょう。

例えば、退去する際に、預けたお金はどのくらい返ってくるのかは、この重要事項説明の中で説明されます。

話が長いので、聞き流してしまうことが多いのですが、騙されることのないよう、しっかり聞きましょう。

④「キャンセル」は契約書を書くまで可能

契約書を書いて印鑑を押すまではキャンセルすることもできます。

原則そこまで費用は発生しませんし、預けたお金があれば、不動産会社は返さないといけないのが業界のルールです。

「違う物件が良くなった」などがあれば妥協せずにキャンセルするようにしましょう。

キャンセルはメールでテンプレを送るだけで可能です。

賃貸をトラブルなく上手にキャンセルするための全知識|状況別にプロが解説!」のページに具体的なテンプレや、万が一もめた時の対処法をまとめましたので、キャンセルしたくなった場合は確認しましょう。

⑤鍵を受け取ったら必ず室内を確認すること

契約書を書いたら、引越しの準備をしながら入居日を待ちます。

入居日を迎えたら、基本的に管理会社や不動産会社で鍵を受け取り、入居をします。部屋にキズや故障がある場合、そのタイミングで申告しないと、あなたのせいだと思われます。

下記のようなチェックリストがもらえますので、しっかりと確かめ、何か不備があれば、入居後すぐに管理会社や大家に伝えておきましょう。

引用:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

入居してからしばらく経った後だと、「あなたが壊したのでは」などと疑われ、退去時に修繕の費用を請求されます。

まとめ

一人暮らしの部屋探しの注意点や失敗しないためのコツを紹介してきましたがいかがでしたか?

特に初めて物件探しをする方を中心に一人暮らしで失敗している人、後悔している人がたくさんいます。

失敗しないためにも下記のステップで、1つずつコツを抑えて進めていくことがおすすめです。

  • ①あなたの希望する条件をまとめておく
  • ②大手のポータルサイトで複数物件を洗い出す
  • ③内見のポイントを押さえ、比較し、最高の1件を絞る

まずは、条件を頭の中にでもまとめて、「SUUMO」など大手のポータルサイトを活用し、膨大な物件の中から、妥協せずに絞り込みアパートを探すのがおすすめです。

このページがあなたのお部屋探しのお役に立てることを心から祈っています。