「メゾネット物件を賃貸したい！」「どうやって賃貸のメゾネット物件を選べばいいの？」などメゾネット物件の賃貸に興味を持っていませんか？

メゾネット物件には借りる前に知っておくべき注意点があり、知らずに契約すると「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクがあります。

長年不動産業界で働いた経験から、メゾネット物件を賃貸する前に知っておくべきこと、後悔しないためのコツなどを以下の流れで解説をしていきます。

1. メゾネット物件を賃貸する前に知っておくべき5つの注意点
2. メゾネット物件は賃貸すべきでないのか
3. メゾネット物件を賃貸して後悔しないために重要な4つのこと
4. メゾネット物件選びにおすすめの賃貸サイト2選と探し方
5. プロが選ぶ賃貸におすすめのデザイナーズシリーズ3選

すべて読めば、メゾネット物件を借りる際の注意点から、失敗しない探し方などメゾネット物件を賃貸する前に知っておくべきすべてのことがわかります。

1.メゾネット物件を賃貸する前に知っておくべき5つの注意点

私は過去に、メゾネット物件を多く扱う不動産会社で仲介業務を担当し、多くのお客様にメゾネット物件を案内してきました。

たくさんの方から、いい意見・悪い意見を聞いてきた経験をもとに、メゾネット物件を賃貸する前に必ず下記のことを知っておくことをおすすめします。

1-1.賃料が相場より格段に高い

メゾネット物件は1階層のフラットな部屋と比べると、内装デザインや設計にコストがかかるので、賃料が高くなります。

そのほかにも、有名建築家が設計デザインしたようなデザイナーズ物件だと、さらに賃料は高くなります。

参考までに、過去に募集されていた青山一丁目駅まで徒歩圏内の1LDKで比較すると以下の通りになります。

上記のとおり、どちらも高級物件が立ち並ぶエリアで築年月も一緒ですが、メゾネット物件だと10万円も賃料が高く募集されているのです。

また、賃料は貸主の言い値で決められることがほとんどです。「おしゃれなメゾネットだから」と上乗せされている可能性が高いため、必ず他の物件と比較するようにしましょう。

1-2.タイプによっては騒音がひどいことがある

メゾネットの中でも、らせん階段のタイプはコンクリートで固定されていないので、上り下りするときの騒音が響きやすいです。

あなたの階段の上り下りの音で、他の住人から苦情がくる可能性も高いので注意しましょう。

引用：モリモトクオリティ

また、他の部屋からも騒音が響いてくることもあるので、上階や隣の部屋の間取りも確認するようにしましょう。

1-3.冷暖房の電気代が高くなることがある

メゾネットタイプは天井が高く設計されているので、部屋全体が適温になるまでに時間がかかり、空調の使用量が増えるため電気代が高くなることがあります。

ただ、暖かい空気は上に抜ける気質なので、夏の下階は冷房をつけなくても温度が下がりやすく省エネにもつながります。対して、冬は下階が寒くなるので暖房をつけることが多くなるかもしれません。

そして、このような条件は間取りや断熱性能、壁紙の種類などによって変わってくるので、不動産会社の人に確認するようにしましょう。

1-4.部屋が狭くなって生活しにくい

メゾネット物件はリビングに階段があるデザインが多いので、部屋が狭くなって家具の配置も難しくなるので、生活しにくいです。

また、以下のような階段下のスペースは有効活用しにくいので、無駄なスペースとなってしまうことが多いです。

部屋の間取りも重要

例えば、1階に洗濯機があって2階にバルコニーがあるような部屋だと、毎回階段を上がってバルコニーへ行くことになるので不便が多いです。

例えば、夫婦でメゾネットに引っ越した後に妊娠したりすると、階段の上り下りは大きな負担となるので、先のことも考えて検討することが大切です。

妊娠や、ケガなど、将来的にメゾネットであることが不便になるケースもあるので、注意しましょう。

1-5.使う賃貸サイトによって出会えない物件も多い

メゾネット物件を扱っているサイトならどこも同じでしょ？と思うかもしれませんが、サイトによって掲載されている物件数は異なります。

メゾネット物件の賃貸で有名な「RENOSY」と賃貸サイトNo1の「SUUMO」の物件数を「東京都港区のメゾネット物件」で比較すると下記のように、大きな差があります。

あなたに最もフィットした物件とも使うサイト次第では出会えないのです。

なんとなく「メゾネット物件をたくさん扱ってそう」という理由で選ぶと、ベストな選択から遠のきます。

このページで賃貸サイトも比較していきますが、メゾネット物件を選ぶのにおすすめなのは大手の下記2サイトです。

• SUUMO：https://suumo.jp
• HOME’S：https://www.homes.co.jp

2.メゾネット物件は賃貸すべきでないのか

では、メゾネット物件は借りない方がいいの？という方もいるかもしれませんが、メゾネット物件の注意点を理解した上で、物件選びをしっかりすれば上記の問題で悩みにくくなります。

反対に、私が今までに仲介してきた方々に聞いた、メゾネット物件に住んで良かったというメリットはたくさんあります。

2-1.メゾネット物件のメリット

• とにかくおしゃれで他とかぶらない
• 天井が高いので開放感がある
• 地下フロアは騒音を気にする必要がない
• 部屋の差別化がしやすい
• バルコニーがふたつある
• 友人を招きやすい
• 一戸建ての雰囲気を味わえる
• モチベーションが上がる

上記のようなメリットを受けられるので、メゾネット物件自体はおすすめです。

「メゾネット物件に住んで良かった」という人の声

住んで良かったという人の声を2名分紹介します。

2-2.失敗しないためのポイントとは

上記のように、うまくいっている人も、失敗する人も中にはいますが、メゾネット物件の賃貸で失敗しないポイントは

「メゾネット物件の特性を理解した上で、とにかくたくさんの物件を吟味して、実際に住む想定をした上で契約すること」です。

ここまでメゾネット物件の現実をお伝えしてきましたが、実際何をどうすれば失敗しないのか次の章で具体的に解説します。

部屋探し自体に消極的になってほしいというわけではなく、契約するまではお金がかかることはありませんし、いつでもキャンセル可能なので、物件探しは気軽に始めましょう。

3.メゾネット物件を賃貸して後悔しないために重要な4つのこと

注意点やメリットを踏まえ、メゾネット物件に住んで後悔しないためにも下記のポイントを意識しましょう。

• メゾネット物件に強い賃貸サイトを活用し、選択肢を増やす
• 複数の不動産会社に会うこと
• 複数の物件を内覧し比較すること
• 住むシミュレーションをしっかりした上で契約する

3-1.メゾネット物件に強い賃貸サイトを活用し、選択肢を増やす

1件でも多くの候補の中から選んだ方が理想の物件を見つけやすいですが、先ほども紹介した通り、サイトによって出会える物件数が異なります。

そこで、下記のように、主要なエリアごとのメゾネット物件の掲載物件数を比較しました。

• 記事作成時点で、パソコンから検索した際に検索結果にでた物件数です
• サイトごとに物件数の計算方法が違う可能性があります
• 「-」はメゾネット物件で検索機能/特集が確認できなかったサイト

基本的に「SUUMO」がダントツ、エリアによっては強い「HOME’S」を使えば、ほぼ全ての賃貸メゾネット物件を網羅できると言っても過言ではありません。

反対に、他の賃貸サイトだと、出会えない物件も多く、組み合わせて使うことがおすすめです。

また、上記の2サイトであれば、メゾネットタイプ以外の部屋も大量に掲載されているので、メゾネット以外のおしゃれ物件が良くなった方にもおすすめです。

複数業者が掲載するポータルサイトを使おう

「SUUMO」「HOME’S」など、比較表の赤字で示した業者は不動産ポータルサイトと呼ばれ、下記のように、たくさんの不動産会社がお金を払って、自分の会社が扱う物件を持ち寄って載せているサイトです。

メゾネット物件の場合、同じ建物でも部屋ごとに扱っている不動産会社が違うということもあり、それらをまとめて見れるため、より理想の物件を調べやすいです。

一方、青字で示したサイトは不動産会社が「うちではこんな物件を扱える」と掲載しているだけのサイトですので、物件数は限られます。

3-2.複数の不動産会社に会うこと

物件の内覧は必ず行きましょう。その際、注意すべきなのが、「複数の不動産会社」を通して内覧することです。

複数に問い合わせる理由は、スタッフにあたりハズレがあるからです。熱心に対応してくれる人が多いですが、中には知識が少なかったり、しつこい人もいます。

そのため、複数の会社の担当に会い、下記の観点を満す営業マンにお願いするのがいいでしょう。

また、それぞれの会社が持っている「掘り出し物件」を教えてくれることがあるので複数に問い合わせることにはメリット満載です。

それぞれの会社から紹介してもらい、いい物件に出会ったら、一番信用できそうな不動産会社のスタッフにお願いするようにしましょう。

3-3.複数の物件を内覧し比較すること

また、必ず複数物件を見て、比較することがおすすめです。

複数物件を見ることで、エリアの相場感もハッキリしますし、本当にあなたに合った物件を見つけやすくなります。理想は5件ほど見るのがおすすめです。

特に、下記は住んでから「こんなはずじゃなかった」と感じる人が多い観点ですので、内覧したときに確認しましょう。

特に重視するのは上階と隣の部屋メゾネットタイプかどうか

メゾネット物件の場合、他の部屋からの騒音で悩まされることもあるので、上階と隣の部屋がメゾネットタイプかどうかを不動産会社の人に確認しましょう。

もしメゾネットタイプだった場合は、過去に苦情が入ったことはあるかなど、併せて確認してみましょう。

3-4.住むシミュレーションをしっかりした上で契約する

ここだ！という物件に出会えた後も、もう一度このページで紹介したポイントを振り返りましょう。

特に「近隣の相場と比べて家賃は高すぎないか」、このページで解説してきた「騒音に関して過去に苦情は入ってないか」を考えることがおすすめです。

また、物件によっては、住人の口コミを見れるサービスもあるので、物件名を入力して口コミが出ているか確認しておくことがおすすめです。

おすすめサイト：マンションノート

「マンションノート」は、100万件以上の口コミが投稿される、日本最大級のマンション口コミサイトです。

今住んでいるマンションの口コミを投稿すれば、無料で口コミを見ることができます。

4.メゾネット物件選びにおすすめの賃貸サイト2選と探し方

先ほどの比較の通り、メゾネット物件は「SUUMO」「HOME’S」で探すのがおすすめです。

それぞれがどんなサイトなのか、またどうやってメゾネット物件で検索すればいいかを解説していきます。

4-1.SUUMO：物件数No1！大手が運営する最大級のポータルサイト

「SUUMO」はリクルートグループが運営する日本最大級の不動産ポータルサイトで、多くの不動産会社がこぞって物件を載せています。

数ある賃貸サイトの中で最もおすすめな理由は、とにかく掲載数が多く、また希望の条件で物件を絞りやすいことです。

メゾネット物件を含めると700万近くある物件を様々な切り口で検索ができ、「メゾネット物件」以外にも、「メゾネット物件×ペット」「メゾネット物件×ルーフバルコニー」など、さまざまな要望で物件を絞り込めます。

SUUMOでメゾネット物件を探すには？

路線やエリアを絞った後、「検索条件追加」から「すべてのこだわり条件」を選択、「メゾネット」にチェックをすればメゾネット物件だけを絞り込めます。

SUUMOのデータ

4-2. HOME’S：SUUMOと並ぶ大手ポータルサイト

「HOME’S」は不動産だけでなく、引越しや介護など暮らしに関連するサービスを提供する上場企業、株式会社LIFULLのポータルサイトです。

こちらも物件数は常時500万件掲載されていて、エリアによってはSUUMO以上にメゾネット物件の掲載数があります。

使いやすさも申し分なく、SUUMO同様ストレスなく使えます。より幅広い物件を見たい、という方はSUUMOと合わせて使うことで、よりたくさんの物件を調べることが可能です。

HOMESでメゾネット物件を探すには？

エリアや路線を絞ったら「詳細条件を指定する」を押し、ページ下部にある「メゾネット 」にチェックをすればメゾネット物件だけを絞れます。

HOME’Sのデータ

5. プロが選ぶ賃貸におすすめのメゾネットシリーズ3選

基本的に、「SUUMO」「HOME’S」で、重視するポイントで絞り込めば、選びやすいはずです。

ただ、最近はメゾネット物件の数が多くなっていて、一部では借りたあとに後悔するような部屋もあるので、選ぶのに苦労するかもしれません。

そこで、賃貸の営業をしていた経験から、デザイン性、品質、物件数などを踏まえて特に賃貸でおすすめしたいメゾネット物件を紹介します。

オススメは不動産会社が手がけるシリーズ物件

中堅企業〜大手が手がけるメゾネット物件であれば、デザインや品質が高い水準で作られているため、住んだあとに失敗しにくいです。

なので、後悔しないおしゃれなメゾネット物件がいい人は下記のシリーズから選びましょう。

5-1.カスタリアシリーズ

「カスタリアシリーズ」は、モリモトクオリティが手がけるデザイナーズシリーズです。

大手不動産会社が企画開発しているので、都心の一等地にも数多くのマンションが建てられています。

また、カスタリアシリーズには「GOOD DESIGN賞」を受賞するほど、レベルの高いメゾネット物件を展開しています。

「GOOD DESIGN賞」を受賞したカスタリアのマンション外観

カスタリアシリーズの部屋の内装

上記引用：モリモトクオリティ

過去に募集のあった部屋の例

5-2.アークハウスシリーズ

「アークハウスシリーズ」は、東京を中心に「日本ビルディング経営企画」が手がけるデザイナーズシリーズです。

数多くのメディアでも特集されるほど、おしゃれなメゾネット物件が多く、メゾネットタイプの設計デザインを得意としています。

また、コンクリート打ち放しのデザインが多いので、遮音性が高く音が響きにくいという点でも人気があります。

アークハウスシリーズのマンション外観

アークハウスシリーズの部屋の内装

上記引用：日本ビルディング

過去に募集のあった部屋の例

5-3.モデリアシリーズ

「モデリアシリーズ」は、アルファーマネジメント＆パートナーズが手がけるデザイナーズシリーズです。

どの物件も有名建築家が設計デザインしているので、メゾネット物件の中でも群を抜いてレベルの高いシリーズといえるでしょう。

また、都心の一等地にも数多く建てられているので、クオリティ・立地どちらも高い水準を求める方にもおすすめです。

モデリアシリーズのマンション外観

モデリアシリーズの部屋の内装

上記引用：COVO

過去に募集のあった部屋の例

6. まとめ

メゾネット物件を賃貸する前に知っておくべきことをまとめましたが、いかがでしたでしょうか？

改めて注意点をお伝えすると、下記の5つです。

上記に悩むことのないよう、以下のポイントに気をつけてマンションを選んでいきましょう。

• SUUMO(https://suumo.jp)、HOME’S（https://www.homes.co.jp）などの、メゾネット物件に強いサイトを使う
• 複数の不動産会社を通して、複数物件を内覧して選ぶ
• メゾネット物件の特性を理解した上で、とにかくたくさんの物件を吟味して、実際に住む想定をした上で契約する

このページがあなたのお部屋探しのお役に立てることを心から祈っています。

RECOMMENDあわせて読まれている記事

「カスタリア麻布十番Ⅱ」の賃貸で失敗しないための全知識

要注意！デザイナーズマンションを賃貸する前に絶対知っておくべき注意点

要注意！新築物件を賃貸する前に絶対知っておくべき5つの注意点とデメリット

要注意！保証人不要物件を賃貸する前に絶対知っておくべき6つの注意点