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賃貸

二人暮らしの初期費用はいくら?事前に準備するべきお金の全知識

「二人暮らしの初期費用っていくら?」「家賃によって初期費用って変わるの?」など、二人暮らしの初期費用に関して疑問に思っていませんか?

二人暮らしの初期費用は「家賃の4~6ヶ月分」が必要です。また、家賃によって金額は大きく変わることに加え、必ず知っておくべき注意点があります。

このページでは、大手不動産会社に5年勤務し、現在も賃貸部門で働く筆者が以下の4つのことをご紹介します。

  1. 二人暮らしの物件を借りるときに必要な初期費用
  2. 家賃別でわかる初期費用7つの参考例
  3. 二人暮らしの家具家電を揃えるときの費用と引越し費用
  4. 二人暮らしの物件を借りるときに知っておくべき9つのこと

すべて読めば、二人暮らしの初期費用から、二人暮らしするときの注意点まで知ることができるので、損することなく新生活をスタートできるでしょう。

1. 二人暮らしの物件を借りるときに必要な初期費用

二人暮らしするときは下記の初期費用がかかることを意識しておきましょう。

費用目安
物件を借りるときの初期費用36~54万円
家具家電を揃えるときの初期費用20万円前後
引越し業者を使うときの初期費用7~12万円
トータル約63~86万円

※家賃9万円の物件で、IKEAで家具家電を揃え、2名とも東京都内で10月に引っ越した場合

上記の中でも複雑でわかりにくい項目が「物件を借りるときの初期費用」なので、この記事では内訳や相場に加え、家賃ごとの初期費用を中心に解説していきます。

また、家具家電や引越し費用は「3. 二人暮らしの家具家電を揃えるときの費用と引越し費用」で紹介します。

二人暮らしの物件を借りるときの初期費用

二人暮らしの物件を借りるときの初期費用は、一般的に「家賃の4~6ヶ月分が必要」です。(仮に家賃9万円の家なら36~54万円です。)

あくまでも相場なので、もっと安かったり高かったりすることもあります。ただ、東京の人気物件だと「6~7ヶ月」になることも珍しくないです。

では、なんでそんなに高いの?と思う方も多いと思うので、初期費用の内訳と相場を下記の順で詳しく解説していきます。

誰に払うもの?相場はいくら?
敷金大家さん1~2ヶ月
礼金大家さん1~2ヶ月
前家賃大家さん1ヶ月
日割り家賃大家さん
仲介手数料仲介会社0.5~1ヶ月
火災保険料火災保険会社15,000円
鍵交換費用大家さん15,000円
保証委託料家賃保証会社30~60%

敷金

敷金とは、家賃や修繕費用などの支払いを担保する目的で、契約するときに大家さんへ預けるお金です。

一般的に「家賃の1〜2ヶ月分」が相場となっており、家賃滞納やあなたに原因のある室内の損傷や破損がなければ、基本的には退去時に全額返還されます。

礼金

礼金とは、部屋を貸してもらう”お礼”として大家さんに支払う費用で、一般的に「家賃の1~2ヶ月分」が相場です。

敷金と違い、退去したときに返金されることはないので、入居者からすると無駄な費用になります。

前家賃

前家賃とは、契約が開始される”翌月分”の家賃を前払いするための費用です。

部屋を借りたあとも、月々の家賃は翌月分を前払いすることが一般的なので、このような形になっています。

不動産会社によっては翌々月分を求められる

不動産会社の規定で決まってるときは、翌月と翌々月の2ヶ月分を求められることがあります。

まとまったお金が用意できない人は、不動産会社に翌月分だけにしてもらえないか相談してみましょう。

日割り家賃

契約開始となる日が月初めの1日であれば日割り家賃は必要ないですが、中旬や下旬のときは家賃を日割り計算して算出します。

例えば、12月25日が契約開始日だとしたら12月31日までの”7日分”を日割り家賃として、初期費用に組み込みます。

30か31で割る計算は不動産会社によって異なる

日割り家賃は「毎月の家賃÷その月の日数」で計算します。

しかし、31日間ある月でも不動産会社の規定により、30日で計算されることがあるので少しだけ差が生じます。

規定ではなく単なるミスで計算してることも稀にあるので、金額が異なるときは念のため確認してみましょう。

仲介手数料

部屋を探したり、大家さんとの仲介役をしてくれたときのお礼として、仲介会社に支払う費用です。

仲介手数料の上限は、家賃1.1ヶ月(税込)までと法律で決められているので、1.1ヶ月分以上の請求をされたら違法となります。

また、大家さんと直接やり取りをして契約するときは、仲介する立場の人がいないので、仲介手数料はかかりません。

火災保険料

火災保険の加入は全国どの賃貸物件でも必要で、2年間:15,000円前後のプランが目立ちます。

多くの場合、大家さんに指定された保険会社にそのまま加入しますが、実際のところ指定された保険会社に加入する義務はありません。

保険の法律では、物件の契約と抱き合わせで保険の加入を求めることは違法な行為となるので、好きな会社で契約することも可能です。

鍵交換費用

鍵交換は任意の項目なので、あなたが希望しなければ前の入居者と同じ鍵を使用することになります。

ただし、不動産会社の規定で退去後は必ず交換すると決めていることもあるので、事前に確認しましょう。

鍵の種類により金額が大きく異なる

鍵にはたくさんの種類があって値段も大きく異なり、高いものだと20,000円以上する鍵もあるので、費用を確認してから希望するようにしましょう。

昔からある「くの字型」の鍵は安く、防犯性が優れているディンプルキーは高くなります。

鍵の種類

引用:美和ロック株式会社

保証委託料

保証委託料とは、連帯保証人と同じ役割を果たしてくれる「保証会社」に支払う費用で、一般的に「総賃料の30~60%」が相場です。

総賃料とは、家賃や管理費のほか、駐車場代など、大家さんに支払う費用をまとめた金額です。

また、保証会社によっては、家賃1ヶ月分が必要になるケースもあるので、事前に料金を確認した方がいいでしょう。

連帯保証人がいても利用を求められることがある

最近では、新規契約の6割以上が保証会社と契約することになっているので、多くの物件で保証委託料がかかると思った方がいいです。

また、親族に負担をかけたくないという人は、自ら希望して保証会社を利用することも可能です。

2. 家賃別でわかる初期費用7つの参考例

賃貸の初期費用は、家賃次第で金額に大きな差が出るので、希望している家賃の場合いくらかかるのか把握しておくことが大切です。

この章では、7つの家賃にわけて初期費用を計算するので、参考にしてみてください。

また、物件によって契約条件はバラバラですが、わかりやすく例を紹介するために、下記の設定条件で計算していきます。

設定条件

  • 契約開始日は12月25日
  • 敷金・礼金・仲介手数料・前家賃は1ヶ月分
  • 日割り賃料は12月25日~12月31日の7日分
  • 火災保険料・鍵交換費用は相場の15,000円
  • 保証委託料は相場の50%

2-1. 家賃70,000円の初期費用

地方や東京23区外であれば、家賃70,000円で二人暮らしできる素敵な物件は見つかりやすいです。

ただ、23区内や都心にアクセスのいい他県の駅で探す場合は、築が古かったり駅まで遠い物件が目立つでしょう。

また、二人の合計月収の手取りが300,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃70,000円|初期費用の目安は370,000円

敷金(1ヶ月)70,000円
礼金(1ヶ月)70,000円
仲介手数料(1ヶ月)77,000円(税込)
前家賃(1月分)70,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分15,806円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)35,000円
合計367,806円

2-2. 家賃80,000円の初期費用

地方や東京23区外であれば、家賃80,000円で1LDKや2LDKの部屋を借りることはできるでしょう。

ただ、23区内や都心にアクセスのいい他県の駅で探す場合は、1DKになることが多いです。

また、二人の合計月収の手取りが320,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃80,000円|初期費用の目安は420,000円

敷金(1ヶ月)80,000円
礼金(1ヶ月)80,000円
仲介手数料(1ヶ月)88,000円(税込)
前家賃(1月分)80,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分18,065円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)40,000円
合計416,065円

2-3. 家賃90,000円の初期費用

家賃90,000円であれば、部屋は広くないですが、23区内でも二人暮らしできる物件は見つかりやすいです。

ただ、駅近や築浅の物件を希望する場合は、物件数が限られてくるでしょう。

また、二人の合計月収の手取りが340,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃90,000円|初期費用の目安は465,000円

敷金(1ヶ月)90,000円
礼金(1ヶ月)90,000円
仲介手数料(1ヶ月)99,000円(税込)
前家賃(1月分)90,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分20,323円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)45,000円
合計464,323円

2-4. 家賃100,000円の初期費用

家賃100,000円であれば、23区内でも1LDKもしくは2DKの物件が見つかりやすいです。

ただ、マンションではなくアパートが多くなるので、セキュリティー面では不安が残るでしょう。

また、二人の合計月収の手取りが360,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃100,000円|初期費用の目安は515,000円

敷金(1ヶ月)100,000円
礼金(1ヶ月)100,000円
仲介手数料(1ヶ月)110,000円(税込)
前家賃(1月分)100,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分22,581円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)50,000円
合計512,581円

2-5. 家賃120,000円の初期費用

家賃120,000円であれば、都心に近いエリアで1DKもしくは1LDKのマンションを借りることができます。

ただ、マンションのグレードはさほど高くないため、築の古いマンションが多くなるでしょう。

また、二人の合計月収の手取りが400,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃120,000円|初期費用の目安は610,000円

敷金(1ヶ月)120,000円
礼金(1ヶ月)120,000円
仲介手数料(1ヶ月)132,000円(税込)
前家賃(1月分)120,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分27,097円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)60,000円
合計609,097円

2-6. 家賃140,000円の初期費用

家賃140,000円であれば、都心の駅近でハイグレードなマンションを借りることができるでしょう。

ただ、都心で高層階の部屋を希望する場合は、1DKなどの小さい部屋になってしまう可能性が高いです。

また、二人の合計月収の手取りが440,000円以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃140,000円|初期費用の目安は710,000円

敷金(1ヶ月)140,000円
礼金(1ヶ月)140,000円
仲介手数料(1ヶ月)154,000円(税込)
前家賃(1月分)140,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分31,613円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)70,000円
合計705,613円

2-7. 家賃160,000円の初期費用

家賃160,000円であれば、都心のマンションで高層階の1LDKを借りることができるでしょう。

ただ、ジムやラウンジが用意されているタワーマンションを希望する場合は、低層階の1DKもしくは1LDKの部屋じゃないと厳しいです。

また、二人の合計月収の手取りが480,000以上あれば、貯金をしながら生活することも可能です。

家賃160,000円|初期費用の目安は805,000円

敷金(1ヶ月)160,000円
礼金(1ヶ月)160,000円
仲介手数料(1ヶ月)176,000円(税込)
前家賃(1月分)160,000円
日割り家賃(12/25~12/31)※7日分36,129円
火災保険料15,000円
鍵交換費用15,000円
保証委託料(50%)80,000円
合計802,129円

以上のように、家賃次第で初期費用は大きく差が出るので、トータルでいくらかかるのか把握することが大切です。

ただ、物件により敷金や礼金の条件は変わるので、不動産会社に見積もりを出してもらうことからはじめましょう。

3. 二人暮らしの家具家電を揃えるときの費用と引越し費用

ここまで説明してきた初期費用は物件を借りるときに必要なお金ですが、基本的に下記の初期費用もかかるので、しっかりと準備しておきましょう。

3-1. 家具家電を揃えるときの費用

二人のうちどちらかが、新居で使える家具家電を持っていければ買う必要はないですが、大抵の場合、テレビ以外は新たに揃えるケースが多いでしょう。

また、家具家電は人によって好き嫌いがあり値段もピンキリなので、一概にいくらで揃えられるとはいえません。

そのため今回は、高品質低価格で人気の「イケア」と「ニトリ」で揃えることを想定して、いくらかかるのかを解説していきます。

家具はイケアで揃えた場合

低価格でおしゃれな北欧家具がたくさんある「IKEA」で揃える場合は、「家具合計で199,410円」です。

カラーバリエーションも豊富なので、好みに合わせてコーディネートできますが、一例としては以下のようなイメージになります。

どの家具も種類がたくさんあるため、今回はシンプルでお得な値段の家具を中心に計算していきます。

ダブルベッド(フレーム+マットレス)39,980円
ダイニングテーブルセット(二人用)7,070円
二人掛けソファ12,990円
ローテーブル4,999円
スタンダミラー2,999円
ラグ7,999円
カーテンセット(レースと遮光×2部屋)8,596円
テレビ台5,999円
ダウンライト照明(2部屋)11,998円
合計102,630円

上記引用:IKEA

新生活にはタオルやキッチン雑貨など、他にも必要なものはありますが、細かいものは100円ショップで揃えることができます。

そして、イケアにはキッチン家電が売られてないので、別で買い揃える必要があります。イケアの家具同様に、シンプルでおしゃれな家電にしたいなら「無印良品」がおすすめです。

無印良品で揃えるキッチン家電の購入費用

二人暮らしであれば、ファミリー用の大きい家電は不要なので、最低限使える容量の家電で計算します。

家電3点セット(冷蔵庫・洗濯機・レンジ)64,900円
炊飯器6,990円
電気ケトル4,990円
掃除機19,900円
合計96,780円

無印の家電

上記引用:無印良品

以上のことから、IKEA」と「無印良品」で家具家電を揃える場合は「合計で199,410円」になりました。

ただ、あくまでもシンプルで安価な家具家電の値段なので、この金額を最安値だと思ったほうがいいでしょう。

ニトリで揃えた場合

低価格で質のいい家具家電がたくさんあるNITORI」で揃える場合は「合計で191,366円」です。

おしゃれというよりは、万人ウケするシンプルな商品が多いので、どんな部屋にも合わせやすく、一例としては以下のようなイメージです。

ニトリのインテリア

イケアと同様に、シンプルでお得な値段の家具家電を中心に計算していきます。

ダブルベッド(フレーム+マットレス)43,544円
ダイニングテーブルセット(二人用)16,467円
二人掛けソファ18,590円
ローテーブル3,695円
スタンダミラー1,896円
ラグ4,573円
カーテンセット(レースと遮光×2部屋)405円
テレビ台5,489円
ダウンライト照明(2部屋)11,184円
冷蔵庫19,538円
洗濯機24,448円
電子レンジ5,882円
炊飯器5,389円
電気ケトル3,222円
掃除機10,175円
合計191,366円

「ニトリ」で家具家電を揃える場合は「合計で191,366円」でした。

以上のことから、家具家電の種類にもよりますが、「イケア」と「ニトリ」では、どちらで揃えても200,000円以内なので、好みに合わせて買い揃えてみましょう。

また、家電をもっと安く揃えたい場合、家電量販店の「新生活応援セット」にすれば、さらに安く揃えることができます。

新生活パック

上記であれば店舗数も多いため、類似商品を店頭で確認することができるのでおすすめです。

また、セット点数によって金額が異なるので、必要な家電を考えてみましょう。

3-2. 引越し業者に依頼する費用

通常の時期(5~2月の引っ越し業界が忙しくない時期)の引越し業者の相場は下記の通りです。

-スマホの方は左右にスクロールが可能です-

単身2人家族
~15km未満
(同市区町村程度)
29,000円53,000円
~50km未満
(同都道府県程度)
32,000円59,000円
~200km未満
(同一地方内)
41,000円70,000円
~500km未満
(関東〜関西程度)
52,000円102,000円
500km~
(長距離)
62,000円126,000円

土日祝日は人気の日程なので1.1倍程度、さらに引越しが殺到する3月、4月前半は約1.5倍になると考えておきましょう。

また、今別々に住んでいる方がそれぞれ新居まで引越し業者を使うと「単身」の倍かかるイメージです。

正確な料金は見積もりをとって確認する

引越しの費用は、運ぶ荷物や距離・時期など、人によって180度料金が変わるオーダーメイドのような仕組みですので見積もりを取らないと正確な値段はわかりません。

そのため、下記のような見積もりサイトを使ってたくさんの見積もりを取り、一番安いところにお願いする必要があります。

引越し侍」を使えば、自分の引越し条件で対応可能な複数業者の概算見積り額が一度にわかるので、自分の引越し条件でのおおよその金額を把握することが可能です。

引越し侍公式 引越し予約サービスの概算見積り額の比較

引用:引越し侍

引越し侍」は引越し紹介件数が累計3,000万件以上と、引越し比較サイトの中でもトップクラスの紹介件数を誇る一括見積りサイトです。

使うだけで、引越し業者からすると「ライバルがいる」状態になるので、交渉しなくても安くなりやすいです。

※一括見積りサイトとは、WEBから自分の引越し情報を入力することで面倒な入力を何度も行わずに、自分の引越し条件にあった複数に業者の見積り予約ができるサービスです。

4. 二人暮らしの物件を借りるときに知っておくべき9つのこと

二人暮らしの物件を借りるときは、費用以外にも必ず知っておくべきことがあるので、下記9つの内容を把握しておきましょう。

  1. カップルの二人暮らしNGの物件がある
  2. 家賃の目安は合計手取り月収の25%
  3. 2DKの間取りは古い物件ばかり
  4. 申し込みから3週間ほどで家賃が発生する
  5. 契約する不動産会社によって初期費用に差が出る
  6. 交渉すれば初期費用がさらに安くなる
  7. 二人暮らしでかかる生活費の相場
  8. 生活費の分担方法を決めておく
  9. 使う賃貸サイトによって出会えない物件も多い

何も知らないまま申し込んでしまうと、希望の物件に出会えなかったり、期待外れの物件をつかんでしまいます。

4-1. カップルの二人暮らしNGの物件がある

二人暮らし用の物件でも、カップルをNGにしている物件が数多くあります。理由は、カップルだと別れる可能性があり、別れたあと家賃を滞納する可能性があるからです。

二人暮らしは家賃を折半しているケースが多く、別れるとどちらか一人が家賃を払うことになって負担が重くなるため、滞納するケースが多くなります。

このリスクを考慮して「夫婦はOKだけど、カップルはNG」にしているのです。

婚約者であれば許可される可能性がある

物件を申し込むときは、婚約している形にした方が許可されやすいです。

申込書の転居理由を同棲にして、続柄を彼女にしてしまうと断られる可能性が高いので、転居理由を結婚にして、続柄を婚約者にしましょう。

不動産会社から「籍はいつ入れる予定ですか?」と聞かれた場合は、下記の中から都合のいいものを選んで伝えれば問題ありません。

  • どちらかの誕生日:申し込みする日から3~6ヶ月後ぐらいの誕生日がベスト
  • 季節ごとのイベント:バレンタイン・七夕・クリスマスなど
  • 語呂のいい月日:11月22日(いい夫婦の日)や4月22日(よい夫婦の日)
  • 縁起のいい日:天赦日もしくは一粒万倍日(どちらも1年間に数日だけ)

例として、夏に申し込みする場合は「クリスマスに籍を入れる予定です!」といえば、納得してもらえるでしょう。

1Kタイプも断られることが多い

基本的に1Kタイプは単身者専用になっていることが多いので、二人暮らしNGにしていることが多いです。

そのため、1Kタイプを希望しているときは、不動産会社に二人暮らしOKかどうかを確認するようにしましょう。

黙って二人暮らししていることが発覚すると、最悪の場合、解約を求められるので注意が必要です。

4-2. 家賃の目安は合計手取り月収の25%

家賃の目安は「二人の合計手取り月収の25%に収まる金額」です。

25%に収まれば将来を見据えた貯金もできるので、結婚を考えてるカップルは目安にしてみましょう。

結婚の予定はなく、単純に同棲したいと思ってるカップルは、お互い無理のない程度の家賃にしても問題ないですが、審査基準をきちんと把握しておきましょう。

契約者の審査基準は月収が家賃の3倍

一般的な審査基準だと「契約者の月収が家賃の3倍必要」です。これを下回ると審査に落ちる可能性が高いです。

二人暮らしの場合、家賃を折半するから多少高くても問題ないと思いがちですが、契約者の年収次第では希望の物件を借りれないことがあります。

例えば、家賃10万円の物件を借りたいときは、契約者の月収30万円が目安となり、年収は最低360万円を求められます。

家賃に対して必要な年収の計算方法

仮に、彼氏と彼女それぞれが月収25万でも、どちらか一人の名義で審査すると落ちる可能性があります。

二人の連名で契約する方法もありますが、物件によりできる・できないが異なるので、まずは不動産会社に相談してみましょう。

また、双方の親族を連帯保証人として求められるなど、面倒になることもあるので注意が必要です。

年収と家賃の基準表
契約者の年収家賃上限の目安
200万円約5.6万円
250万円約6.9万円
300万円約8.3万円
400万円約11.1万円
450万円約12.5万円
500万円約13.9万円
550万円約15.3万円

4-3. 2DKの間取りは古い物件ばかり

寝室2部屋とダイニングがあるため、適度なプライバシーも保たれることで人気の2DKタイプですが、ほとんどが築30年以上前の古い物件ばかりです。

2DKは80年代に建てられた物件の間取りなので、外観や部屋の内装が古びていたり、中には洗濯機が外置きのままという部屋もあります。

そのため「2LDKは高くて借りれないから、築浅の2DKで我慢しよう!」と思っても、築浅の2DKは希少なので、見つかりにくいでしょう。

二人暮らしの理想は1LDK

2015年以降に建てられた物件は「1K/1DK/1LDK」がメインとなり、その中でも二人暮らしの理想は1LDKといえるでしょう。

1LDKであれば収納スペースも比較的大きいですし、将来結婚して子供が生まれてからも2~3年はその家で生活できるため、すぐに引っ越す手間もありません。

一方で、1DKだと収納も小さく部屋も狭いです。また、1Kだとさらに狭い上、夜中に帰宅したときの電気をつける・つけない問題で揉めるので、不向きといえます。

ただ、1LDKは家賃が高め

1LDKは築浅物件が多いので、2DKと同じ平米数でも1LDKの方が家賃は高くなりがちです。

その点を考慮して、築浅の1LDKにするか、築が古くても家賃が安い2DKにするか検討しましょう。

4-4. 申し込みから3週間ほどで家賃が発生する

賃貸物件を借りるときは、申し込みした日から3週間前後で家賃発生するケースが一般的です。

お互い実家を出て一緒に暮らすなら特に負担はないですが、一人暮らしの賃貸から引っ越す場合は二重家賃が発生するので、無駄なお金がかかりやすいです。

二重家賃の負担を最小限に抑えるために、「気に入った物件が見つかり次第すぐに退去届けを出して引っ越せる!」ぐらいの状態になってから、探しはじめることをおすすめします。

4-5. 契約する不動産会社によって初期費用に差が出る

契約する不動産会社によっては、家賃1ヶ月分以上安く契約できることがあります。

多くの場合が仲介会社を使って契約しますが、仲介会社に払う仲介手数料は初期費用の中でも、一番安くなりやすい項目です。

安くする方法は簡単で、仲介手数料が安くなりやすい仲介会社を利用するだけです。

地域別におすすめの仲介会社

仲介手数料が安くなりやすい仲介会社は全国に数多くあるので、主要都市ごとに利用しやすいおすすめの仲介会社を紹介します。

会社名エリアポイント
スマ部屋東京仲介手数料無料の物件がとにかく多い
ゼロ賃貸大阪仲介手数料無料に加え、敷金0礼金0の物件も多い
NAGOYA家不動産名古屋仲介手数料無料に加え、ペット可物件も多い
ベストバランス福岡仲介手数料無料に加え、LINEで物件の確認ができる
札幌ZERO賃貸札幌仲介手数料無料に加え、学生向けの物件も多い
39room全国どんな物件でも仲介手数料無料もしくは39,000円の一律料金

上記の賃貸サイトから物件を探すだけで、仲介手数料は安くなります。

すでに契約したい物件が決まってる場合は、「39room」に問い合わせて契約だけすれば、手間もかからず仲介手数料が安くなります。

4-6. 交渉すれば初期費用がさらに安くなる

賃貸の初期費用は交渉することで、さらに安くなるケースが多いです。

上述した仲介手数料は比較的安くしやすい項目ですが、家賃や礼金は交渉しないと減額されません。

ただ、どの物件でも交渉自体は可能ですが、無理な減額や交渉するタイミングを間違えると、入居を断られる可能性があるので注意が必要です。

交渉するための知識を身につける

ただ単に家賃や礼金を安くしてと言っても交渉は成功しないので、知識を身につけることが大切です。

交渉するには季節も重要で、例えば引越しシーズンの1~3月に交渉しても一切受け入れてもらえないため、引越し客が減る夏場を狙ったほうがいいです。

この他にも、交渉するときに役立つ知識が数多くあるので、詳しく知りたい方は「家賃1ヶ月分以上安くする!賃貸の契約金を最安にして契約する全知識」を確認しましょう。

4-7. 二人暮らしでかかる生活費の相場

二人暮らしをするときは、部屋探しや引越し費用の工面でバタバタしがちですが、住みはじめてからの生活費についてもきちんと把握しておくことが大切です。

下記は「総務省統計局」が発表した2018年度の家計調査データをもとに、二人暮らしで支出された平均的な生活費の金額です。

費用項目二人分の平均金額/月
①水道光熱費19,000円台
②携帯料金・ネット回線代18,000円台
③飲食費用69,000円台
④生活雑貨費用11,000円台
⑤交通費7,000円台
⑥洋服代・理美容代35,000円台
⑦趣味代・交際費57,000円台
合計約220,000円

上記の金額は、全国・全世代の働くカップルや夫婦の統計で、やや高い水準になっているため、ライフスタイルによっては、大幅に安く抑えることも可能です。

また、年収別にも正しい統計が出ているので、詳しく知りたい方は「年収別の二人暮らしの生活費!3,375組のデータでわかる平均と分担方法」を確認しましょう。

4-8. 生活費の分担方法を決めておく

二人暮らしをするときは、上記の水道光熱費を含む、生活費の分担方法を決めておくことが望ましいです。

過去に行ったアンケート調査では、下記4つのパターンが多いという結果になりました。

生活費の分担方法
家賃の分担方法

上記のように、カップルによって分担方法は異なるので、これが正解という方法はありません。

ですが、周りの分担方法を参考にして二人でよく話し合い、「半年毎に見直してみる」という方法が、もめ事にも繋がりにくいのでおすすめです。

固定費を一人が多く支払う

全体の5割が「固定費を一人が多く支払う」と回答していました。

固定費として毎月かかる「家賃・光熱費・ネット代」を、男性が多く支払っているという回答が目立ちました。

男性の方が多く稼いでるケースが多いため、自ずとこの分担方法が多くなっていることが考えられます。

口コミ・評判

N.K さん(27歳)(東京都で二人暮らし)
毎月決まってかかる固定費を計算して、7:3ぐらいの割合で僕が多く払ってます。
収入も僕の方が多少ですが多いので、その分多く払うのは普通かなって思います。
食事はお互い外で買って食べることが多いため、各自で自由に使うようにしてます。

固定費のみ折半している

次に多かったのが「固定費のみ折半している」という回答です。

この分担方法にするときは、二人の収入が同水準でないと不平不満が出る可能性があるため、お互いの年収を把握しておくことが望ましいです。

また、在宅時間もできる限り一緒の方が、電気を多く使ってるなどの揉め事に繋がりにくいといえます。

口コミ・評判

A.Y さん(25歳)(埼玉県で二人暮らし)
私たちは収入も勤務時間もほぼ一緒なので固定費だけ完全に折半です。
毎日弁当を作ってるから食費も計算しやすいです。彼だけランチを外食するようになったら不平等なので別の分担方法にしようと思ってます。

全額二人で折半している

この回答をするカップルは少なかったですが、どちらかというと夫婦に近い分担方法といえます。

お互いの収入を女性が管理をして、必要な分だけ相手に渡すようなお小遣い方式に近いです。

余った分は貯金に回せるので、将来結婚を考えてるカップルにはいい方法だと思います。

口コミ・評判

I.S さん(30歳)(神奈川県で二人暮らし)
二人暮らしして3年ぐらい経ったときに、全部私が管理するようになりました。
二人あわせて生活費を折半できるぐらいの収入はあるので、結果的には全額二人で折半の形になってます。
そろそろ結婚も視野に入れているので、この分担方法に慣れておくのもいいかなって思ってます。

一人が全額支払う

回答数は非常に少なかったですが、「一人が全額支払う」というカップルが数組いました。

このようなカップルは年齢が離れているケースが多く、男性が高給取りで女性はバイトや派遣社員などが多かったです。

一方で、どちらか一人の給料だけで生活費を出して、相手の給料はすべて貯金に回すという堅実なカップルもいました。

口コミ・評判

T.Y さん(30歳)(東京都で二人暮らし)
生活費は基本的に自分だけの給料で工面してます。彼女も働いてますが、彼女の給料は結婚費用のため貯金に回してます。
東京ですが都心からは少し離れていて、家賃もさほど高くないため、十分暮らしていけます。

4-9. 使う賃貸サイトによって出会えない物件も多い

二人暮らし用の物件を扱っているサイトならどこも同じでしょ?と思うかもしれませんが、サイトによって掲載されている物件数は異なります。

店舗数No1の「アパマンショップ」と、賃貸サイトNo1の「SUUMO」の掲載数を、東京で賃貸物件が多い「世田谷区の駅から10分以内の物件」で比較すると、下記のように大きな差があります。

アパマンショップSUUMO
1,802件38,666件

あなたに最もフィットした物件とも、使うサイト次第では出会えないのです。

なんとなく「二人暮らし用の物件をたくさん扱ってそう」という理由で選ぶと、ベストな選択から遠のきます。

上記のことから、二人暮らしの物件を選ぶのにおすすめなのは、大手の下記2サイトなので、数多くある賃貸物件の中からあなたにあう理想の物件を探しましょう。

5.まとめ

二人暮らしの初期費用について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?

賃貸を借りるときの初期費用は、基本的に下記の項目に分けられますが、必ず不動産会社に見積もりを出してもらいましょう。

誰に払うもの?相場はいくら?
敷金大家さん1~2ヶ月
礼金大家さん1~2ヶ月
前家賃大家さん1ヶ月
日割り家賃大家さん———-
仲介手数料仲介会社0.5~1ヶ月
火災保険料火災保険会社15,000円
鍵交換費用大家さん15,000円
保証委託料家賃保証会社30~60%

また、家具家電の購入費用もしっかりと準備しておきましょう。引越し費用は完全なオーダーメイドなので、見積もりを比較して一番安い引越し業者に依頼してください。

そして、物件探しをする前に、下記の二人暮らしをするときの注意点を必ず見直して、損することがないように物件を契約しましょう。

  1. カップルの二人暮らしNGの物件がある
  2. 家賃の目安は合計手取り月収の25%
  3. 2DKの間取りは古い物件ばかり
  4. 申し込みから3週間ほどで家賃が発生する
  5. 契約する不動産会社によって初期費用に差が出る
  6. 交渉すれば初期費用がさらに安くなる
  7. 二人暮らしでかかる生活費の相場
  8. 生活費の分担方法を決めておく
  9. 使う賃貸サイトによって出会えない物件も多い

この記事を読んだことで、二人暮らしでかかる初期費用の悩みが解消され、損することなく新生活をスタートできることを心から願っています。